和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1361話 】
2017年 05月 10日 談

雨模様の一日となりましたが、今は新緑の美しい季節。この雨を受けて木々の葉っぱは一層色濃くしています。朝一番のお仕事は外掃除から始まりましたが、気持ちの良いのなんのって、言葉では言い表すことが出来ません。空気も若葉も鳥たちもいっせいに和尚に向かって声をかけてきます。そうした中、今、大安禅寺諸堂の全面修復工事が始まろうとしています。子々孫々にまで伝えて行かなければならないものは一体何なのか、しみじみと自分自身に問いかけています。重要文化財でも有る卑山の建造物は、当時の宮大工をはじめとする多くの専門職人が携わり見事な匠の技を今に伝えています。そこに歴史的建造物を後世に残していかねばならない意義が見いだされていきます。無常の世であるからこそ、歴史遺産を次の世代へと伝えることは子供達に未来への希望をつなぐ大切な役割でもあると思います。

雨の京都駅

明日は大本山妙心寺で午前11時より「白隠禅師250年遠忌慶讃法要」が営まれますが、その法要に出頭するため、昼過ぎに京都に向かいました。宗教においても、仏法の「師資相承」が究極の伝法となります。人も、物も、先人達の並々ならぬ精進努力の結晶を後世に伝えていく事が「報恩菩提」としての僧侶の生き方であろうと強く意識するこの頃です。南無観世音菩薩 友峰和尚より

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