寶勝寺日誌

寳勝寺盂蘭盆会住職法話
2018年 08月 10日

平成三十年度

≪ 寳勝寺盂蘭盆会 住職法話のご紹介 ≫


 

今般は未曾有の豪雨災害により全国各地に甚大な被害がもたらされ、多くの方々が犠牲になられたことに対し心よりお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様に謹んでお見舞いを申し上げます。

 

 

… 和尚が寳勝寺を兼務してから早や7年が過ぎましたが、その間、多くの方々との御縁を頂いてこのお寺を復興して参りました。檀信徒皆様をはじめ㈱ココ・プランニング様、㈱豊蔵組様との御縁を得、そして今日は新たに同じ臨済宗妙心寺派として参列して下さったご家族もおられ、更にはふれあいパーク霊苑でも沢山の方々との御縁を頂いております。

 

 

…思えば、昨年は工事また工事で皆様には大変な御心労をおかけしたわけでございますが、代々墓区域である「奥の院」も立派に出来上がり、歴代住職をはじめ前田利常公からの檀信徒各家御先祖様もしっかりとお祀りする事が出来ました。今後は、本日御加担下さっている桂岩寺様、江雲庵(こううんあん)様、宝光寺様にもご協力頂き、盂蘭盆会法要に太鼓や鉢(はつ)を取り入れ、臨済宗本来の儀式の形を整えることに尽力したいと願っています。何かと簡素化されていく時代の風潮ではありますが、いまこそ丁寧な御先祖供養を行っていきたいと考えています。

 

 

… 仏教において「法(ほう)」といわれるものには、3つの要素があります。それは「真理」「形(かたち)」そして「規則」です。この3つの要素が守られますと、物事はおのずと前進して行きます。さきほど皆様とともに唱和した「白隠(はくいん)禅師坐禅和讃」の中に「因果一如(いんがいちにょ)の門(もん)ひらけ」とありますが、「真理」とは「因果一如」のことです。自分のしたことが、そのまま返ってくる。「棚からぼたもち」とはありえない話で、まず、ぼたもちを作り、そして棚に乗せる。そうすると、何かの拍子に落ちてくるかもしれないというほどのことです。何も行動を起こさないのに返ってくることは、まずありえません。そして「無二無三(むにむさん)の道直(みちなお)し」とは、二も無く三も無い。自も他もなく統べては自分と一体であるということです。人間は尊いものを外に求めがちですが、一番尊いのは自身と心得、自分が喜ぶのと同じように周りの人が喜ぶことを考えて無心に行動を起こすこと、それが「回向(えこう)」と言って廻り返ってくるのです。今回のような災害が起きた時にはお互いに助け合う、お見舞いをする、そういう一体の気持ちを持っていれば、お釈迦様の弟子として充分にその加護を受けることが出来、常に心が安らいでいるという「安心(あんじん)の法」を得ることができるのです。 

 

 

… 来年度には庫裡と本堂裏外壁の修復工事が予定されていますが、それを以って寳勝寺の修復は完了です。今後は少林寺の修復、そして傳燈寺での法務活動などにも全力で取り組んでいきたいと思っています。

 

ふれあいパーク霊苑 合同慰霊祭

 

最近は、ふれあいパーク霊苑にも御家族や御親族が次々とお墓参りに来られています。供養寺としてこれほど嬉しいことは有りません。どうか御先祖の恩、父母の恩をいつも心に留め置いて頂きまして、無事で心安らかな毎日をお過ごし頂きたいと願っています。そしてお盆や御彼岸の法要は勿論、お近くへ来られる際には是非、寳勝寺へお参りに来て頂きたいと願っております。【事務局編集】

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