和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第3584話 】
2023年 06月 10日 談

文房流晴心会 野口支部 華展「 花心悠々 」 / 大安禅寺にて

 

7月は金沢のお盆月ということで、卑山事務局からそれぞれの兼務寺院お檀家様宛てに盂蘭盆会修業の案内状を送付しています。ここ数年間はコロナ禍が続いていたため年中行事も縮小して行われてきましたが、ようやくこれまで通りの法要が厳修出来るようになり大変有難く思っています。

 

 

 

各寺院にとって年中行事は祖霊供養を通しての布教の場ともなっていただけに、全国のどの寺院に於いても行事には力を入れ丁寧な案内状を送付されているとの事で安堵感を覚えます。現代社会はSNS時代とは言うものの御高齢の方々で使いこなす方は少数派だと思いますから、紙面での案内状送付が大切かと思います。

 

文房流晴心会 野口支部 華展「 花心悠々 」 ~6月19日(月)まで開催中

 

いずれはSNSを駆使して布教活動に尽力される御寺院も増えて来るものと思いますが、今や「AI」や「チャットGPT」なるものが登場する始末! 価値観が何もかも変化していく現代社会、もはや和尚のようなアナログ社会人にとっては現世界が次第に遠のいていく今日この頃となっています。

 

 

 

さて本日も墓前供養と年忌法要が営まれましたが、追善供養の法式(ほっしき)は古来通りの厳然たるアナログ方式が今後もなお連綿として受け継がれていく所に仏法本来の真価を発揮できるように思うものです。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3583話 】
2023年 06月 09日 談

そよ風と野鳥の声が響く、伝燈寺境内

 

金沢市東長江から金腐川(かなぐさりかわ)に沿って夕日寺に向かうこと約10分ほどで伝燈寺に着きますが、本日は定期巡回を兼ね兼務住職をしている伝燈寺に出向き、到着後本堂にて本尊諷経並びに伝燈寺開山和尚、歴代祖師諷経回向併せて檀信徒諷経を修しました。

 

本尊諷経並びに伝燈寺開山和尚、歴代祖師諷経回向併せて檀信徒諷経

 

「 生死事大 無常迅速 光陰可惜 時不待人 」

 

また引き続きガラス工芸作家・高橋ナオミさんの定例坐禅指導をしましたが、坐禅中にはウグイスやホトトギス、ヒヨドリとモリアオガエルの啼く声が境内一帯に響き渡り、あたかも深山幽谷の感を覚え全くに爽やかそのもでした。

 

木版を打ち鳴らし 坐禅をしました

 

 

 

 

弁財天洞窟の池にて モリアオガエルの卵

 

坐禅を終えた後は居間で茶礼をしましたが、その際ナオミさんから先般長野県松本市でのワークショップに出店された作品を見せてもらい、その中の数点を寳勝寺志納所に展示することにしました。作品はなかなかユニークで個性的で独自性のあるものが多く見受けられ、色合いも良く寳勝寺に御来寺くださった際には是非ご覧頂きたいと思います。

 

髙橋ナオミさんのガラス作品を 寳勝寺に展示しました

 

 

 

 

先日植え付けた 伝燈寺里芋

 

一日が瞬く間に過ぎていく今日この頃ですが、退院後の健康快復のためにはウオーキングが欠かせません。毎日約6千歩を目標に法務の合間を見ながら励行する事を心掛けており本日も頑張って出発しましたが、さすがに膝関節が悲鳴を上げる始末!しかしながらゆっくり歩いているうちに痛みが取れていくのは不思議で、やはり運動不足から来る痛みと合点します。たった2日間の入院でさえ足腰の筋肉が衰える75歳! 油断は大敵! 継続は筋肉力なり!精進有るのみです。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3582話 】
2023年 06月 08日 談

紫陽花 「墨田の花火」 / 寳勝寺玄関にて

 

花でなくとも濃い緑の草木を見ているだけでも心が和み、夕刻より雨模様の天気となりましたが雨もまた風流でいっそう木々の緑を濃くしていきます。疲れた体には自然の風景を眺めるのが極めて効能があるようで、人間の身体の具合も自然の営みも一体なのかも知れません。

 

沙羅双樹

本堂にて 初七日忌法要を修業いたしました

 

午前中に葬送の儀を修業しましたが、昨年7月に面談した故人との約束を本日は無事に果たせ、心よりご冥福をお祈りいたしました。コロナ禍の社会が続く中で人々の通常の価値観がコロナ禍以前とはずいぶん様変わりしてその変化には驚くばかりですが、それだけに法務遂行の際には追善供養の大切さを丁寧に説いています。

 

「 心 」

 

さて手術から3日目を迎えましたが、今のところ順調に回復しているように思います。それにしても現代医学の目覚ましい発展には驚くばかりで、大腸ポリープ切除手術をして次の日には現場復帰できるなんて昔はとても考えられないことです。もちろん養生には心掛けていますがただ只管感謝感謝です。

 

スカビオサ

 

主治医の武藤先生が「和尚さん、今回ポリープが見つかって、すべて切除出来て本当に良かったと思います。」と笑顔で言われた言葉にはジンときました。「安心してください」「大丈夫ですから」の先生の言葉を胸に刻んで、少しでも前進できるよう精進して参りたく思います。頑張って参りましょう!負けてたまるか! 友峰和尚より

 

「 夢 」

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3581話 】
2023年 06月 07日 談

墨蹟の落款捺しをしました

 

退院後の休息を願っていましたが直ぐに緊急の法務が入り、静養を兼ねながらの遂行となっています。なにより術後の経過がすこぶる良く、心から主治医の武藤先生に感謝申し上げる次第です。午後からは先般少林寺で制作した墨蹟の落款捺しをしました。書院や堂内に並べながら作品選びをしましたが、どの墨蹟にも勢いがあり満足のいく出来栄えで嬉しく思ったものです。

 

書のバランスを見ながら、サインを入れました

 

 

法務打ち合わせのため 桂岩寺様が来寺くださいました

 

 

禅語に「窮して変ず 変じて通づ」という言葉が有りますが、久しぶりの墨蹟制作で少々不安もありましたが無事に完成し、さっそく梱包して御依頼主に送付したいと思っています。仕事をクリアした後は実に気持ちの良いもので、やはり宿題はいくつになっても心配の種のようですね。さて大安禅寺バラ園の花が咲き始めているそうで、妻が次々と薔薇や鉄線などの写真を送信してくれました。

 

大安禅寺バラ園 本日のようす

 

 

枯木堂では華展も開催されているということで和尚も帰山したいのですが足止め状態で残念です。日曜日にはお茶会も開催されますので是非出席したいと願っています。「心、清風の如し」の好時節、皆様にはくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

「 遊 」

友峰和尚のちょっといい話 【 第3580話 】
2023年 06月 06日 談

午前中に無事退院することが出来ました。昨日の午後2時半より4時近くまでの手術となりましたが、主治医・武藤綾子先生の内視鏡スコープによる大腸ポリープ切除の素晴らしい施術には感心するばかりで、最初から最後まで興味深くモニター映像に見入ってしまいました。「スネア」というワイヤーを内視鏡スコープの先から出してポリープにかけ、高周波電流を流すことで止血しながら切除するのですが、ポリープの下には太い血管が有るためそれを切らないように施術するには相当な技術が必要だと感じました。

 

武藤先生の手術を受けたのは今回で3度目でしたが、術中も本当に丁寧に説明して下さるためとても安心で、スタッフの助手先生や看護師の方も実に親切で患者の側に沿った素晴らしい手術の進め方でした。大腸カメラによる内視鏡検診を受けられた方が和尚の周囲に余りにも多いことには驚きますが、やはり早期発見が大切ですから皆様も是非検査を受けて頂きたいと思います。寳勝寺に戻った時は本当に心から感謝したものでした。どうやら今回で一応ポリープ手術は終了という事で、今後はポリープが出来ないように食事療法を続けて参りたく思っています。

 

本日午前5時 病室の窓から満月が見えました

 

また「一病息災」の言葉があるように日頃からの健康管理は元気に働くための基本だと自覚すると共に、運動不足も病気の一因ともなるため反省しきりです。皆様にはご心配をお掛けしましたが、しばらくは養生に努めながら更なる健康体を目指して精進して参りたく思います。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3579話 】
2023年 06月 05日 談

部屋の窓から 金沢市営陸上競技場を望む

 

午前8時半に病院に到着。入院手続きを済ませ、血液検査のあと病室に入りました。病室から眺める金沢市内の初夏の風景は実に爽やかそのもので、眼下の金沢市営陸上競技場では若者達が元気にランニングしていました。

 

石川県立金沢泉丘高校校舎、野田山の丘陵が見えます


昨年9月の緊急入院以来今回で3度目の手術入院となりましたが、入院すると直ぐに妻からお見舞いメッセージに添えて大安禅寺バラ園に清楚に咲く花達の写メールが届きとても気持ちが和んだものでした。

 

妻より大安禅寺バラ園の写真が届きました

 

 

テレビのニュースでは先般台風2号で発生した線状降水帯による各県の水害被害状況を伝えていましたが,被害の大きさが次第に明るみになるにつけ心が痛みます。被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。

 


今日のようにどこまでも静かで穏やかな外の風景を眺めていると、無事であることの喜びを感謝するものです。最近は全国的に地震も多発しており不安が募りますが、1日1日無事を心掛けて精進して参りたく思います。自坊の大安禅寺から花の便りが次々に届いていますが、お茶会やカフェも開催されていますので是非ごゆっくり御参詣ください。友峰和尚より

 

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3578話 】
2023年 06月 04日 談

未生流 福井支部 華展 「 花心悠々 」 / 大安禅寺にて

 

大安禅寺は本格的な花の季節を迎え、紫陽花・睡蓮・花菖蒲・薔薇・ハナミズキ・山法師などなど次々に花を咲かせていきます。昨日より未生流福井支部の皆様による「花心悠々」と題して8日(木)まで枯木堂を始め堂内各所で生け花展が開催されています。また10日(土)から19日(月)まで文房流晴心会野口支部の皆様による生け花展が開催されますので、皆様にはぜひ御来寺頂きたいと願っています。

 

大安禅寺 花菖蒲園

 

 

 

和尚は1泊2日の入院が明日に予定されている為、しばらくは術後養生のため自坊に帰山できず誠に残念無念の思いです。今日は午後より少林寺に出向き、以前から依頼されている墨蹟の制作に集中しました。先般いちど試し書きをした効果が如実に表れ、本日は勝手に手が動くといった感じで満足のいく字体となり自然乾燥したのち落款押しをして完成させたいと思います。最近は法務だけでなく色々な用事が次々と増えているため、出来るだけ宿題を溜めないように頑張っているところです。

 

少林寺のアトリエにて 墨蹟をしました

 

さて寳勝寺の境内に立つ五色の吹き流しが最近よくポールに絡まるようになり霊苑の職員さんに頻繁に直してもらっていますが、6月に入り風も複雑に強く吹くようになっているように感じます。季節の変わり目でも有りますのでくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

金沢百万石まつり 子供太鼓行列

友峰和尚のちょっといい話 【 第3577話 】
2023年 06月 03日 談

          

さわやかな初夏の青空のもと 墓前供養が修業されました

 

台風一過の土曜日の朝を迎えましたが、昨日とは一変して清々しい天気のもと本日は金沢百万石まつりが開催されました。金沢市内は各所で交通規制が行われ多くの県内外からの観光客始め地元見物客で賑わいましたが、寺町界隈は通る人もまばらで閑散としていました。

 

 

午前中には墓前供養が行われ、午後からは卑山御檀家・津田家三回忌法要が厳修されました。いずれのお家も北海道や東京からの御参詣となったため交通の便が心配されましたが、本日は各線とも全面復旧となりおかげさまで無事に修業することが出来ました。昨日は大雨により終日東海道新幹線とJR北陸本線が不通となり、全国的に多くの水害被害がニュースで報道されていただけに大変心配されたものです。

 

午後1時より執り行われた 寳勝寺檀信徒 津田家三回忌法要

 

本堂での法要に引き続き 墓前での御供養をいたしました

 

 

それにしましても近年の雨の降り方は異常としか思えません。爆弾低気圧とか線状降水帯とか聞き慣れない天気予報の言葉が増えてきたようにも思う昨今、これからが梅雨本番を迎えるため今後の気象状況から目を離せない日々が続きそうです。

 

大安禅寺 六月の催事「花心悠々」/ 未生流福井支部 いけばな展

 

大安禅寺 松雲の間より

 

さて自坊の大安禅寺では本日より「花心悠々」をテーマに華展とお茶会の催しが開催されています。お時間御座いましたら皆様には是非ご参詣くださいますよう御来寺を心よりお待ち申し上げております。友峰和尚より

 

友峰和尚のちょっといい話 【 第3576話 】
2023年 06月 02日 談

 

台風2号の影響を受け終日雨模様の天気となりましたが、時折強い風が吹きつけると台風が次第に北上し近づいてくるのを感じます。依頼を受けていました墨蹟の試し書きをするため、午前中から少林寺に出向き墨擦り機を2台フル稼働して午後からの墨蹟書きに備えました。

 

少林寺にて 墨蹟の試し書きをしました

 

筆を持たない日が続きますと勘が鈍るとともに字体も整わなくなりますから、時折墨蹟をするよう心掛けています。午後から墨蹟に取り掛かり色々な字の試し書きをしましたが、意外とスムーズに筆が運びました。

 

 

「弘法筆を選ばず!」と言いますが、和尚などは先ずは筆選びから始まり幾本もの筆で試し書きをしながら使いよい筆を決めていきます。使う筆によって字体も味わいもずいぶん違うゆえに「友峰和尚筆を選ぶ!」ですね。今日は試し書きで、今月中には清書をしてご依頼主にお渡ししたいと願っています。

 

 

さて休息の時間には昨日お土産に頂いた信州八割そばを湯がいて「なめことろろ蕎麦」にして頂きました。疲れた身体には最適な食べ物です。元気を出して頑張って参りましょう!! 友峰和尚より

友峰和尚のちょっといい話 【 第3575話 】
2023年 06月 01日 談

アジサイ 墨田の花火が咲き始めました / 寳勝寺玄関にて

 

台風2号北上の影響からか日中気温が28℃まで上がり蒸し暑い一日となりました。明日からは大雨になるとの予報ですからいよいよ本格的な梅雨のシーズンを迎えそうです。本日は午前中に少林寺檀家総代 宮﨑家の月参りに出向き、帰山後は本堂にて髙島家の一周忌法要を修業しました。午後からは伝燈寺での予定が組まれていたため、さっそく準備をして午後1時に出発しました。

 

寳勝寺本堂にて 年忌の御法要を修業いたしました

 

 

傳燈寺にて 倉庫建設のための地鎮祭をしました

 

到着して直ぐに地鎮祭の支度をし、このたび倉庫の工事を担当してくださる高倉さん達と工事安全の御祈祷を修業しました。前々より伝燈寺の寺内備品整理が求められていましたが、先般プレハブ倉庫を求めましたところ伝燈寺の坂道が狭く運搬する車が入れないとの理由から断念して、今回整理倉庫を境内に建てる事になりました。

 

塩、洗米、お水を供え、建設予定地の一部の土を掘り起こして移動しました

 

 

本堂にて 本尊並び開山様、歴代住職回向をお唱えしました

 

また地鎮祭後には、5月14日に行われた「伝燈寺里芋豊穣祈願祭」で本尊にお供えし御祈祷した苗を境内の一部を耕して無事に植え付け、作業を終えることが出来ました。日頃からお世話になっている伝燈寺町の西川さんも来られ、居間で和合の茶礼をして散会となりました。

 

先般御祈祷された伝燈寺里芋を 境内の一区画に植え付けました

 

 

 

伝燈寺町の西川さんです / 作業終了後、皆で茶礼をしました 

 

 

「竹 葉々起清風」 大安渓仙 書 / 宮﨑幽斎様のお家にて

 

さて午前中に少林寺檀家総代 宮﨑家に月参りにお伺いしましたが、床の間には和尚直筆の書が掛けられており大変嬉しく思ったものです。墨書は「竹葉々清風起こす」(たけようようせいふうおこす)の禅語でしたが、今日などの蒸し暑い日の清風は本当に値千金です!

 

宮﨑様の奥様が淹れてくださった お抹茶

 

読経後にはそよ風が室内に吹き込み、苔むした美しいお庭を眺めながら初夏の風情を楽しみました。奥様が淹れてくださった美味しいお抹茶を頂きながらの歓談のひとときとなり、感謝の一日となったようです。友峰和尚より

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