和尚のちょっといい話
車窓から / 東京駅
東京ビックサイトを会場に29日から31日まで「エンディング産業展」が開催されるため、本日は北陸新幹線で一路東京に向かいました。(株)ココ・プランニングの川面専務が案内してくださるということで明日の見学を楽しみにしています。31日には正午より(株)アイソウシャの中村修二会長が会場で講演されるため拝聴する予定となっています。
渋谷駅前にて
渋谷スクランブル交差点の人・人・人
本当に久しぶりの東京出張となりましたが、明日は午前中からビックサイトに出向くため一足早く本日は渋谷駅前のホテルに宿泊することにしました。渋谷を訪れるのも数年ぶりで、忠犬ハチ公広場は溢れんばかりの人だかりで外国人観光客も列をなしてハチ公との記念写真を撮っていました。東京に向かう際には金沢駅も大変な混雑でしたが、渋谷スクランブル交差点は比べものにならないぐらいの人の多さには圧倒されました。
忠犬ハチ公広場 少し前まで溢れんばかりの人だかり
さて8月もあと3日を残すのみとなりましたが、あまりの猛暑に頭の整理もままならない状況が続き9月の声を聞き焦りを感じるほどです。なかなかに気温の下がらない日々が続いていますが、皆様にはくれぐれもご自愛ください。東京は35℃を超え歩くだけで汗だくになりました。御用心!御用心! 友峰和尚より
「 放下著 (ほうげじゃく) 」 渓仙 書
8月も残り少なくなってきましたが、皆様に於かれましてはご健勝にてお過ごしのことと思います。もはや日々の暑さを語るには忍びない気がしますが、1ヶ月間も30℃を超える猛暑の夏を過ごした経験は過去には有りません。本年は記録的酷暑の夏として記憶される事と思いますが、朝夕は幾分秋の気配を感じるようになって来たのがせめてもの救いかも知れません。
山門前の“日中友好の朝顔”が見頃を迎えています
金沢市内はいまだに観光客の姿が途絶える事は有りませんが、少し歩いただけでも汗が噴き出てきますから和尚も最近ではめっきりウオーキングの日課が途絶えたままです。一日にいちどは出来るだけ外に出るように心掛けているものの、やはりエアコンの効いた室内での滞在時間が圧倒的に多いが故に体調管理が大変です。75歳にもなればめまいや頭痛など日常茶飯事の症状ながら、高齢者にとっては至難の夏場となったように思います。
まもなく9月長月(ながつき)を迎えますが、今度は台風や秋雨前線の影響から一転して長雨による豪雨が心配されます。近年の気象状況は両極端なだけに日頃から防災には十分な配慮が必要のようで、なかでも突然の停電により電化製品やトイレが使えなくなるため飲用水の保存や簡易トイレの常備が求められているように思います。
「災難は忘れた頃にやって来る」とは昔の話で、今では「備えあれば憂いなし」で最小限度の防災用具設置は必須課題なのかもしれません。先般自坊に帰参した際、寺の廊下に緊急用の防災用具始め救急用AEDなどが設置されておりましたが、使用される事がないよう祈るばかりですね。皆様の日々無事なる事を只管祈念する毎日です。くれぐれもご自愛ください。
寝苦しき 猛暑の日々や 醒め起きし 友峰
暁鐘の 何処まで響く 夏の風 友峰
外国語 飛び交う寺や カフェの夏 友峰
朝顔の 色鮮やかに 古寺の夏 友峰
朝陽は初秋の様相
雷が鳴り響いて漸く雨模様となるのかと期待しましたがそれも肩透かしとなったようです。午前中には野町・少林寺にて檀家総代 中山光博家の満中陰忌法要が営まれましたが、故・中山八郎様は今年の春に100歳の誕生日を迎えらたところでした。最近はお寺でのご法要が増えており、少林寺本堂並びに応接間にエアコンを設置したおかげで涼しい堂内でのご法要修業ができ、墓参後にはご家族としばし故人を偲びながら歓談いたしました。
相変わらず猛暑の毎日となっており、境内に植えられている植物も場所によっては枯れ始めており急遽水やりをする始末!この先も猛暑が続けば金沢市内にも節水のお触れが出かねない状況のようです。
野口翠智先生 と ご家族の皆様とともに
さて昨日の夕刻には福井県坂井市より、日頃から茶華道展などで御厚誼を頂いている野口翠智先生が御子息のお嫁さんならびにお孫さんご夫婦と共にご挨拶に来寺くださいました。お孫さんは小さい時より文房流・晴心会御社中の大安禅寺での茶会でお点前を披露されていましたが、このたび御結婚されそのご挨拶でした。しばらくぶりの御目文字でしたが、初々しいお二人の姿を拝見し大変嬉しく思いました。
御来寺くださり 誠にありがとうございました
和尚の周辺では世代交代が進んでいきますが、「光陰矢の如し時人を待たず」の格言が身に染みる今日この頃となっています。こんな世語が有りました「いつ見ても 親の眼よりは 子供なり 子供心に なるが孝行」と。いつの時代でも変わらないのかも知れませんね。友峰和尚より
一輪挿し / 髙橋ナオミさんの作品
昨日、奥の院代々墓にて / 祥月命日忌の御供養諷経を修業いたしました
気象予報のお天気マークを見てもまだまだ暑さの続く快晴の日々だそうですからもうお手上げです。少林寺に出向き明日の法要の支度をしましたが、庭の杉苔はまるで枯れてしまったかのように赤茶けていました。吸い上げる水分も限界に来ているようで、犀川の河の流れもこのままの状況が続けば干し上がってしまうのではと心配します。
朝夕幾分涼しく、また花が咲き始めた「日中友好の朝顔」
ふれあいパーク霊苑にて、開眼並びに年忌御供養諷経をいたしました
昔には干ばつによる飢饉が発生したそうで、今年は侮れない状況となってきました。そんな暑さをよそに、宝勝寺カフェの室内はエアコンのおかげで涼しさが保たれています。観光客にとっては何より涼を求めてカフェを利用されており、いつもより滞在時間が長くなっているようにも思うものです。朝夕は幾分涼しさを感じるようになってきましたが、熱中症には十分な配慮が必要のようです。
音楽家 の 福本純也様 真耶子ご夫妻とともに
さて来る9月9日(土)に金沢市安江金箔工芸館にて「きらめきコンサート」が開催され、福本純也様、真耶子様ご夫妻がピアノとボーカルで出演され、また前日には市内・柿木畠の「もっきりや」で午後7時半よりジャズライブをされるとの事で、ご挨拶に来られました。真耶子さんは和尚の友人でもある飛騨高山・安国寺様のご息女で、ご主人とともに音楽活動をされており昨年に引き続いての金沢でのコンサート開催となっています。きらめきコンサート当日のチケットは既に完売との事ですが、和尚も是非鑑賞したいと今から楽しみにしています。金沢市内では秋口より多くのイベント開催が予定されており、「創造都市」としても注目を集めているようです。友峰和尚より
「日々是好日」 萬松山主大安友峰 書
夏になると定番の如くに「お化け屋敷」に人気があるそうで、今さらお化け屋敷でもないでしょう!と思われがちですが時代が変わっても「霊界」の話は依然人気があるそうです。世語に「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」というのがありますが、そう言えば子供の頃、夕刻に参道を登る途中の枯れススキが風に揺られフワフワしている姿を見て誰かが潜んでいるように感じたものでした。「枯れ尾花」とはススキのことですが、今の子供達はススキを見て幽霊と勘違いすることは無いと思います。昔は街灯も無く本当に真っ暗な寺の参道を何百メートル登るわけですから、ススキでなくとも実に夜は不気味に感じたものです。和尚の子供の頃はまだ提灯が現役だったため、ローソクの炎の揺らぐ様はなおさらのことでした。
いったい幽霊は存在するのかしないのか?の質問に答える一句有り、「有りと言い 無しと言う名に迷いきて 夢の世になお 夢をこそ見れ」また「有る無しは 逃れぬものぞ 諸人よ 昨日の夢が 今日も醒めねば」とあるように自分の心が作り出しているに過ぎないということです。面白いですね!そう言えば次のような世語があります。「極楽は 東に有らで 西に無し 来た道探せ みんな(南)身に有り」と。
さて皆様は幽霊を実際に見たことが有りますか? 今度もし幽霊に出会ったら一度呼吸を整えて目をパチパチさせてよく見て下さいね。大切なのは祖霊供養です! 日頃から祖霊供養をしっかり修業される方は大丈夫です。「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 心許すな」、幽霊も結構風流な存在なのかも知れませんね。さて本日も墓前供養が修業されましたが、9月のお彼岸会まで更なる読経三昧の日々が続きそうです。酷暑のみぎりくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より
福井駅前に建設中の「コートヤード・バイ・マリオット福井」
来年春の北陸新幹線福井敦賀駅延伸開業に向けて現在福井駅前開発工事が急ピッチで進められていますが、どうやら工事関係資材の高騰で工事完成がずいぶん遅れるとの報道でした。それでも駅前に立ちはだかるかのように高層ビルが完成に近づいていました。
福井県立恐竜博物館 かつやまディノパーク
福井県勝山市の恐竜博物館が大変有名ですが、このたび新館が増設され夏休みには全国からどっと見学者が押し寄せたそうでその人気度がわかります。金沢市にとっても近場の大型観光施設としてのラッキーな話題らしく、金沢市内の観光地とジョイントしたり石川県温泉地旅館業界にとっても朗報となっているようです。
本堂にて 本位牌入魂諷経が修業されました
午前中には本堂にて御位牌の入魂諷経が修業されましたが、突然雷とともに雨模様となり、本当に久しぶりの降雨となりました。さて寺町界隈もめっきりと観光客の姿も少なくなり静かな佇まいをとり戻し、子供達の夏休みも残すところあと1週間ほどとなりました。まもなく9月長月を迎えますが暑さは依然続いていくそうですから、くれぐれもご自愛ください。
突然の 雷雨に惑う 虫の声 友峰
久しぶりに 突然の雨が降りました
朝早く本当にお涙程度の雨が降りましたが、それでも久しぶりの雨で感激してしまいました。現在庫裡棟の修復工事の準備が進めれらており、庫裡に保存されている多くの什器や建具類を移転保存するための倉庫や小屋を整備していますが、工事は着々と進められています。工事関係者の方々の作業姿を見学しながら完成時の様子などを想像していました。卑山重要文化財建造物の保存修理工事のため既存の新しい建物の移転が進められており、庫裡本体から切り離す工事となっています。
既存の新しい建物を 移転する工事
日増しに修復工事の全容が明らかになるにつれ、これまで長年に渡って修復を繰り返して来た足跡に思いを馳せています。境内至るところでの工事となっているため一般方々の入場が禁止されており、現場のもはや元の美しい景観からは程遠い姿には複雑な思いにも駆られます。
小屋倉庫整備工事の現場
さて自坊で過ごすリフレッシュ休暇となった3日間でしたが、人間には時々十分な休息が必要である事を身に染みて感じた時間ともなりました。なんだか嘘のように身が軽く、気持ちもすっきりして若返った気分です! 故郷はいいですね!素晴らしい環境です! 元気いっぱい更なる努力を続けて参りましょう。故郷ありがとう!! 友峰和尚より
大安禅寺 工事現場視察
自坊での2日目を迎えましたが、やはり金沢の街なかとは違って寺院の周りは樹齢約200年以上の樹木に囲まれているため随分と涼しく感じます。帰山すると必ず本堂修復工事現場を視察しますが、以前とはかなりスピードアップしているようで本堂屋根刃口部分の柿葺(こけらぶき)の下地準備工事が進んでいました。今年の11月に本堂上棟式が予定されているそうですから、愈々本格的な屋根葺き替え工事が始まります。
修復工事の年が記された焼印
午前中に工事責任者の方から工事進捗状況のヒアリングを受け、そのあと和合の茶礼をしましたが、順調に工事が進められているとの事で大変有難く思っています。
式台工事中
文建協主任の高木氏 と (株)松浦建設現場監督の中島氏と 茶礼をしました
さて明日には法務遂行のため寳勝寺へ出立しなければならず束の間の休息となっていますが、自坊で過ごす時間は実に値千金で時を忘れてのんびり、ゆっくり出来るのがなによりです。まったく別天地と言っていいほどの静かな環境ゆえに、和尚にとっては保養地のような錯覚さえ覚えるものです。
お盆月の1ケ月間は多忙を極めていましたが、ここに来てようやく疲れも癒え気分を切り替えることが出来たようです。暑さにめげず頑張って参りましょう!
父母の恩 手を合わせ祈る 夏しずか 友峰
帰山する 自坊懐かし 蝉しぐれ 友峰
茶を飲みて 語らう庵や 夏深む 友峰
槌音を 響かせ暑し 大安寺 友峰
国連事務総長のグレーテス氏が先般言われた如くに、まさにオアシス地球は「沸騰状態」に向かっているような最近の異常気象です。世界の各地で森林火災が発生し日本でも連日30℃を超える猛暑日が約1ケ月続いており、東北地方では農家は干ばつ被害に襲われているとか。そう言えば今年の野菜や果物が軒並み値上がりしているそうで、それも干ばつの影響だそうです。
熱波の毎日となっていますが、寺カフェ利用の観光客の方々もキャリーケースを引きながら汗だくで入って来られます。「もう死にそう!」の悲鳴に近い会話が飛び交う昨今です。とにかく毎日警報が出ていますが「熱中症対策」には万全を期して頂きたいと思います。ここに来て停電が起これば万事休す!お手上げ状態になりますから、日頃から十分に暑さ対策をしておく必要があるようです。
金沢青年会議所 幹部の方々との打ち合わせにて
さて来る9月25日(月)に公益社団法人金沢青年会議所・2023年度アカデミー委員会主催の「朝からはじまる大人の寺小屋」が開催予定となっており、その最終打ち合わせに幹部の方がご挨拶に来寺されました。寺町寺院の新しい活用方法として期待しています。これまでにも色々なイベントを開催して来ましたが、持続可能な催事として今後に繋がるよう願っています。友峰和尚より
灼熱の太陽のもとで生き生きと咲く 日々草
猛暑の中での墓前供養となっていますが、読経中には実に涼しい風がテントを吹き抜けていき「和尚さん、このような暑い日に私の為にお経を唱えて頂き有難うございます。」と故人の声がそっと聞こえて来るようでした。
テントの中の気温は恐らく35℃を超えていると思いましたが不思議と故人への回向を唱えている際に吹き抜けていきますから、故人は生前きっと穏やかで優しい方だったのだと感得する瞬間でも有りました。参詣者の方々も同じような気持ちを抱いたことと思うものです。
今年2つめの 睡蓮のつぼみ
歌人・正岡子規が「その人の 足跡踏めば 風薫る」と詠んだように、故人の霊魂とその御徳は自然に同化して蘇って来るようです。つくづく祖霊供養の大切さを感じますが、「報恩謝徳(ほうおんしゃとく)」の善行は人々の安心そのものに通じていくものと信じます。
「 語り尽くす 山雲海月の情 」
寺町・西方寺前住職御遷化の報に接し、夕刻に弔問諷経に出向きました。現住職の田畑様とは家族動物供養堂を通して長年ご厚誼を頂いております。ここに謹んで故人のご冥福をお祈り申し上げます。
炎天に 花も彩る 寳勝寺 友峰
熱風に 黒衣の僧や 清き顔 友峰