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第4080話

2024-10-18

昨夜のスーパームーン / 和尚撮影

 

昨晩は天空に輝く見事なスーパームーンを観賞することが出来ました! 地球に最も近づいて見える10月の月ですが、月の周りの光もいつもよりひと際くっきりと輝いて見えたものです。一昨日、高山市で観賞した月は津葬後であったためか実に感傷的になりましたが、昨晩は本当に真ん丸のお月様の姿には惚れ惚れとしました。道語(どうご)に「奢(おご)るなよ 月の丸さも只一夜」とありますが、月の形が色々変化していき再び元の満月になる過程の姿も人間の一生に似てなかなか風流です。

 

沙羅双樹の紅葉 / 宝勝寺境内

本日午前 金沢市役所 担当者の方との面談

 

和尚が法話の際によく使う道語に「雨あられ 雪や氷と へだつれど 融くれば同じ 谷川の水」というのがあります。人生に於いては紆余曲折、色々と苦労を伴いますが究極は皆同じだと思います。悟りの境地を道語で表しますと「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 こころ許すな」また「心とは 如何なるものを 言うやらん 眼には見えねど 天地一杯」と説かれるように、心の本体は満月と同じで「円、和、無心、ゼロ、霊」と言えます。ある御方は「何をくよくよ北山しぐれ 思いなければ晴れていく」とも歌で詠んでいますが、人間「なんにも思わない」ことの難しさでも有りますね。

 

 

さて午前中に金沢市都市整備局景観政策課の担当者の方から、兼務寺院・瑞光寺の裏山境界線について懇切丁寧な説明を受けました。「何にも思わぬが仏の稽古なり」とは承知しながら、現世の難題解決にもしっかりと前向きに取り組んでいくのもまた大切な仏道修行であると思います。頑張って参りましょう!!友峰和尚より

 

 

第4079話

2024-10-17

乗鞍岳 / 早朝 宿泊したホテルの窓から

 

本日の午前中に無事高山市より宝勝寺に帰山しました。それにしましても昨晩の満月は雲の合間に見事な輝きとともに何処となしか英信和尚の大満足の笑顔に見えたものでした。満月を取り囲む雲が突然切れ切れになり、その形がいくつかの漢字や平仮名もしくはカタカナに変化し何かを伝えているかのようでした。一体なんなのかと眼を凝らして雲の動きを見つめ、それが何のメッセージかは分かりませんでしたが明らかに英信和尚からの言葉には違いないと感じました。このような出来事はこれまでにもしばしば経験があり、はっきり分かる時もありました。思わず合掌してしばし眺め続けました。

 

 

昨日は大学時代からの無二の親友 安国寺閑栖・英信和尚の津葬儀の秉炬(ひんこ)導師としての役目を果たしましたが、心配された降雨も無くまた涼しい秋風が堂内を通り抜けるなか多くの僧侶並びに檀信徒皆様が参詣し厳粛に執り行われ、無事に円成することが出来ました。

 

 

 

太平山 安国寺 第五十一世大雄英信大和尚津葬之儀

 

 

 

英信和尚新忌斎

 

今朝方は一路金沢に向けて車を走らせましたが、安国寺住職が津葬儀の様子の写真を送信くださり再び故人のご冥福をお祈りしました。安国寺住職・祥岳和尚の修行時代の仲間達を始め地元部内御寺院の若き青年僧の皆様が和合専一に加担されている姿を頼もしくも嬉しく見つめたものでした。

 

亡き英信和尚の御長男 安国寺住職 祥岳和尚

 

世代交代が進む各寺院ですが、安国寺様も立派な後継ぎを持たれ嘸かし満足と安心の境地で旅立たれたことと思うものです。さてこの度は大役を果たすことが出来ましたが明日からは再び自坊の法務に専心して参りたく念じております。友峰和尚より

 

 

第4078話

2024-10-16

 

宿泊したホテルの窓から 高山市内の風景

 

飛騨高山の澄み切った爽やかな朝を迎え、午前10時より岐阜県高山市国府町・安国寺第五十一世閑栖大雄和尚の津葬之儀に秉炬導師(ひんこどうし)として出頭し全国から参列された約40名の御尊宿並びに檀信徒皆様が参列される中しめやかに厳修されました。

 

 

昨晩は妻と共に高山市内のホテルに前泊しましたが、夕食の際には安国寺閑栖和尚の大学時代からの親友や海清寺僧堂の仲間達、岐阜東教区第十二部の部内各御寺院住職が出席され故人の思い出など色々語り合いながらの夕食会となりました。

 

安国寺隠寮にて 宗猷寺閑栖和尚様ならびに圓城寺和尚様と

 

本日は気温も約19℃と昨日とは随分下がり、爽やかな秋風が本堂内に吹き抜けるなか参列された僧侶の読経とともに津葬之儀が粛々と進み、二導師がそれぞれに香語を唱え御茶と御湯を供えられた後に本導師として和尚が秉炬法語を唱えました。

 

 

多くの檀信徒皆様が参列され厳粛な内に津葬之儀が行われた後、引き続き大雄和尚新忌斎が厳修され午前11時半に無事に終了しました。

 

臨済宗妙心寺派 太平山 安国寺 | 国宝を巡る旅 

 

この度は故人との長い長い御法縁から津葬の本導師を務めさせて頂きましたが、学生時代、僧堂修業時代、住職時代と約50年に渡って親交を深めてきた無二の親友だっただけに本当に寂しい思いでいっぱいでした。一期一会の人生とは十分に自覚してはおりますが、やはり別れはなんとも言えない気持ちになるものです。葬儀導師としての大役を無事に終えることが出来安堵しましたが、高山市はこれまでにも何度も訪れた地だけに去りがたい気持ちに駆られたものです。市内を自家用車で通り抜けましたが、飛騨の街は大勢の観光客で賑わいを見せていました。本当に世の中の出来事は悲喜交々で無常なるが故に、日々を大切に生きて参りたいと強く願う一日となりました。くれぐれも御身体ご自愛ください。友峰和尚より

第4077話

2024-10-15

酔芙蓉 / 宝勝寺境内

 

大学時代から約半世紀に渡り、微に入り細に入って大安禅寺の斎会は勿論のこと和尚の結婚式や晋山式並びに枯木堂落慶法要など必ず出頭くださり法要の裏方として昼夜を問わずご加担くださった飛騨高山国府 安国寺第五十一世大雄英信大和尚の遷化に伴い、本日は津葬之儀に出頭するため一路高山へと妻とともに自家用車で向かいました。

 

安国寺第五十一世大雄英信大和尚 / 宝勝寺落慶法要並びにふれあいパーク霊苑竣工式にて

 

和尚は77歳の喜寿を迎えましたが、安国寺閑栖和尚も大学の後輩ながら本年7月の誕生日に喜寿をお祝いした矢先の遷化でした。年齢的にも同級生の訃報に接することが増えつつある昨今、明日は我が身と実感するこの頃となっています。

 

 

午前11時より 少林寺檀信徒 角尾家 一周忌祥月命日忌の御法要を修業いたしました

 

先般四国より突然大学時代の同級生が数名で大安禅寺を訪ねてくださったそうですが、生憎金沢での法務遂行で皆様とお会いすることが出来ず電話で御挨拶させて頂きました。実に約54年ぶりの電話での会話となりましたが、まるで学生時代の時と変わらぬ話しぶりでいっきに青春時代にタイムスリップした気持ちでした。

 

角尾家 ご親族の皆様とともに

 

さて今年も地元の敬老会参加への御案内状を頂き更に電話でのお誘いを受けましたが、法務遂行の関係上丁寧に欠席のお返事をいたしました。気がつけば和尚も77歳! 瞬く間に喜寿を迎え最早待った無しの人生です。一日一日を大切に報恩感謝の日々を過ごして参りたく念じています。友峰和尚より

 

オータムクロッカス / 少林寺境内

第4076話

2024-10-14

「日本南画院選抜金沢展」 於 金沢21世紀美術館

 

金沢21世紀美術館で開催されていた「日本南画院選抜金沢展」が午前中で最終日を迎えるため、妻の妹・中嶋洋子画伯の作品鑑賞に妻と一緒に出向きました。連休最終日とあって多くの見学者で大混雑の様相を見せていましたが、美術館では「都市漂流Drifting in the city」コレクション展2が10月12日(土)より開催されており大変人気を博しているようでした。

 

 

中嶋洋子さんの作品 「 向日葵に祈りをこめて 」

 

 

中嶋洋子画伯の作品を鑑賞した後、全国から選抜された南画院作家の水墨画を鑑賞して回りましたが、どの作品も個性豊かな画風を感じさせる見事な作品ばかりでした。金沢有名観光地のひとつでもあります21世紀美術館ですが、1年を通して多くの芸術イベントを開催しており金沢市民にも大変人気が高く、多くの方が訪れています。

 

午後より少林寺にて

 

さて明日は少林寺で年忌法要が営まれる予定になっており法要の設えと掃除に午後より出向きましたが、実に静寂の佇まいを見せていました。宝勝寺から車で約3分ほど離れた所に位置している少林寺ですが、人通りもなく坐禅をするには最適の環境で11月頃から再び坐禅会を再開したいと願っています。この3連休は本当に良い天気に恵まれ今日などは夏日となった地域も多かったようで、半袖姿の観光客も多く見受けられた行楽日和の一日となったようです。友峰和尚より

第4075話

2024-10-13

宝勝寺 爽やかな秋の境内風景

 

ブログをご覧頂いている皆様は3連休を如何お過ごしでしょうか? 行楽日和となった中日ですが、意外と観光客の姿が少なく感じるのは何故でしょうか。コロナ禍以前は今とはずいぶん違って連休ともなれば多くの観光客で賑わいを見せていましたが、現在は比較的にゆったりとした感じで推移しています。

 

薔薇 リモンチェッロ

 

全国的にも金沢は人気の観光地ですが、最近の旅行スタイルも見学型から体験型に変わりつつあるとか。旅行者にとってもこれまでの定番の観光地巡りから学習が出来て面白い体験が出来る場所を望んでいるようです。

 

 

いま福井県勝山市の「福井県立恐竜博物館」が入場者を制限するほどの大人気となっていますが、館内の見学はもとより実際に化石発掘体験コーナーもあり、子供達にとっても人気を博しているようです。海外からの観光客が増加傾向にある日本の各観光地でも外国人観光客に対応する新たな取り組みが行われており、宗教各宗派の寺院でも寺泊を推奨しながら坐禅体験や御祈祷修業体験・写経体験・写仏体験・早朝の読経体験など色々と企画しながら寺院の発展に努力を続けているようです。

 

本堂にて修業されました 本日の御法要の様子

 

 

さて気温24℃を超える汗ばむ一日となり午前午後とも年忌法要が営まれましたが、思わず夏衣が恋しくなるほどでした。ニュースでは全国の紅葉の名所もそろそろ色づき始めたようで、秋本番を迎えるのもまもなくのようです。「無事是貴人(ぶじこれきにん)」の禅語ほど意味深いものは有りません!今日も一日心身共々無事であることに感謝した一日となったようです。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

日々草

第4074話

2024-10-12

青々とした秋空のもと 納骨御供養諷経を修業いたしました

 

3連休の初日を迎えましたが終日穏やかな日和となり、清秋の金沢を楽しむ観光客で久しぶりに寺カフェも賑わいを見せました。最近よく耳にすることですが外国人観光客の多さには驚きます。卑山のカフェ利用のお客様も最近は圧倒的に海外からのお客様が増え、その国籍は様々でヨーロッパ、東南アジア、アメリカからの観光客が多く見受けられます。金沢港には1年を通してクイーンエリザベス号を始めMSCベリッシマなどの大型クルーズ船が入港することもあり、外国人観光客に人気の有名観光地巡りなどは特に賑わいを取り戻しているようです。宝勝寺ふれあいパーク霊苑にも連休を利用されて県外より墓参に来られている方が多く見受けられました。

 

 

現在金沢市内の色々な場所でイベントが開催されており、味覚の秋ということで「金沢食文化フェスタ」や芸術の秋ということで「KОGEIフェスタ」などが開催され10月27日には「金沢マラソン2024」が開催予定となっています。皆様お馴染みの近江町市場は連日観光客で大賑わいを見せているそうですから、ブログをご覧の皆様も金沢にいちど足を運んでみては如何でしょうか。和尚は連休を返上して法務遂行に専心していますが、宝勝寺カフェにも是非ともお立ち寄り頂きたいとお待ち申し上げております。

 

伸び始めた 糸すすきの穂

 

この1年を振り返り、10月は身体作りを重視しながら衰えはじめた個所を重点的にストレッチ運動によって筋力強化しています。そう言えば「腹筋、背筋、胸筋」の3つの筋力が衰えるのを「さんきんこうたい」と言うのだそうですよ。なるほど「三筋後退」ね。言い得て妙です!頑張って筋トレに励んで参りましょう!! 友峰和尚より

 

「 一日清閑 一日福 」

第4073話

2024-10-11

 

「日本南画院選抜金沢展 ~東洋美術の精粋水墨画~」が10月8日(火)より14日(月)の午前12時まで金沢21世紀美術館で開催されていますが、今回妻の妹の中嶋洋子画伯も作品を出展しているため期間中にいちど是非鑑賞したいと楽しみにしています。

 

 

令和5年12月 妻の妹 中嶋洋子さんと宝勝寺にて

 

中嶋さんは神戸市を拠点に「アトリエ太陽の子」を主宰しており、地元の多くの子供達に絵を教えながら精力的に活動しています。“阪神淡路大震災から30年を迎え次世代に語り継ごう”をテーマにこのたび「1.17絵本制作プロジェクト」を立ち上げ、多くの賛同者のご協力を得て絵本を出版する運びとなったそうで今から絵本の完成を心待ちにしています。地元の新聞やテレビなどでも報道されており、今後の更なる活躍に期待するものです。

 

 

 

 

和尚も絵を描くことが幼少の頃より大好きで今に及んでいますが、孫達もどういうわけかデッサンや造形、商業デザインなどに興味を持ちその道に進もうとしている姿を微笑ましく見守っています。本日は法務遂行に専念いたしましたが、このところ爽秋の風を受けて身も心も安らぎ大満足の日々を過ごしています。芸術の秋!健康の秋!食欲の秋!どうか皆様お健やかにお過ごしください。友峰和尚より

 

第4072話

2024-10-10

 

随分と朝夕寒くなりましたが、いちど屋外に出れば猛烈な勢いで秋の蚊が襲いかかり容赦なく攻撃を仕掛けて来るから厄介な相手です。しかもすばしっこくて体も小さいため見えにくく、いつの間にかあちこちに痒みを覚えて蚊に刺されたことを知ります。蚊にしてみればこの時季は最後のチャンスなのかも知れません。人間には厄介な虫でも蚊にとっては生死を賭けた突撃でもあろうかと思います。

 

インド仏跡 霊鷲山(りょうじゅせん)での坐禅

 

昔の話ですがインド仏跡ブッダガヤを訪ね参加者の僧侶一同が夕刻に坐禅を修したところ、猛烈な蚊の大群に襲われ剃髪した頭はもちろんのこと首筋から身体の至る所を刺され真っ赤に腫れあがった時のことを思い出します。蚊はどの国に於いても厄介な存在には違いないようですね。「蚊一匹に 施しかねる 我が身かな」なんて一句詠んだ方がおられましたがやはり蚊には参ります。

 

「 心外無法(しんげむほう) 」

 

さて蚊の話をしているとだんだん痒くなってきました。午前中にお檀家様の月参りに出かけた後は引き続き達磨図描きをしました。長い間筆から離れていたため感覚が鈍っていたようでしたが、描いているうちに見る見る戻って来るのも不思議です。明日からは久しぶりに姫観音図を描いてみようと思います。読書の秋!芸術の秋!蚊にもめげず頑張って参りましょう!友峰和尚より

第4071話

2024-10-09

今年の「伝燈寺里芋収穫奉納祭」にむけて 御祈祷札の準備

 

金沢兼務寺院として傳燈寺の再建に取り組んでいますが、今年も「伝燈寺里芋収穫奉納祭並びに弁財天祈願祭」が11月2日(土)午前10時半より開催予定となっています。例年ですと10月下旬に開催していましたが、今年は日程の都合で11月上旬となりました。

 

 

<令和5年度の奉納祭より>

 

今年で第4回目を迎えたわけですが、金澤伝燈寺里芋研究会皆様の努力で商標登録を得ることが出来、石川県の地元野菜ブランドとして新たな出発を見ることとなったようです。皆様にもぜひ試食して頂きたいものですが、本当に素朴でしかもほどよい粘り気と甘味のある味わい深い里芋で、今から約400年前に傳燈寺開山千岳禅師が京都より種芋を持参し地元で作付けを奨励したそうで大変由緒のある里芋です。当日は境内で里芋料理のイベントも企画されており、今から楽しみにしています。

 

日中友好の朝顔 今年も名残の花が咲き続けています

 

さて本日も達磨色紙描きを続行しましたが、少しずつですが本来の調子が戻って来たように思います。70の手習いと心して精進して参りましょう!友峰和尚より

 

「 一期一会 」

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