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第4497話

12月4日頃 初雪の大安禅寺本堂
本日は休寺日で午前中に所用で買い物に出かけた後は寺内にてゆっくり静養しましたが、自坊からは保存修理工事の現場の様子がリアルタイムで送信されてきました。和尚が長年住み慣れた自室や庫裡の内部や外壁の解体作業が進んでいますが、なんとも複雑な心境を覚えるものです。

解体が始まった 庫裡の建物

庫裡後方の解体
と言いますのも、西宮市・海清僧堂での修行を終え昭和51年に大安禅寺に帰山した当初は寺院も荒廃の一途の中にあり、どこから手を付けていこうかと日々思案したものでした。以後約40年に渡り諸堂の修復に専念して参りましたが特に住まいとした庫裡建物に於いては大方の修復を終えたのは約15年前で、今回の庫裡全面保存修理工事では修復したすべてのものが解体されるに至ってなんとも複雑な気持ちを覚えるものです。


担当者の話では創建当初の姿に戻すとのことで、それはそれで大変有難く嬉しい事なのですが、住み慣れた部屋が解体されていく姿を見るのは実に寂しいかぎりです。庫裡の修復が完了するのは今後約7年から8年かかるそうで、和尚もより一層健康に留意しながら全てのお堂が完成した姿をこの眼でしっかり見てみたいと念願しています。

庫裡玄関にあった靴箱 本堂式台に臨時移転されました
さて今朝方は青森地方での震度6強の地震のニュースで目が覚めましたが、被害が少ないことを祈るばかりです。近年は世界中で大きな自然災害が多発しているだけに、防災用具だけは怠りなく備えておきたいものです。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より
第4496話

宝勝寺 六道地蔵尊
最近持て囃(はや)されているAI技術ですが、昔から便利さと危険さは裏表と言われるようにAIを利用する側には情報の是非の判断が求められています。今では多く出回るSNSの画像もその内容の真偽を見極めるためには閲覧する側の情報収集能力が不可欠となって来てるようで、特に若年層に於いて携帯電話所持の普及が進めば進むほど真偽の不確かなフェイク情報から子供達を守る法律制定が急務だと思うものです。

(株)豊蔵組 顧問の江川氏とともに
本日は昨日の天気とは一転して北陸地方特有の荒れ模様の一日となりました。午前中に(株)豊蔵組顧問の江川氏が来寺くださりさっそくに来年の干支色紙をお渡ししましたが、色紙描きはまだ始まったばかりで今朝方から描き始めた「午」の図の墨が乾ききっていない描きたてホヤホヤの干支色紙を差し上げた次第です。また福井市より旧友の西川氏が所用で金沢に来られ、卑山にも年末の御挨拶に来寺くださいました。

描きたての干支色紙を贈呈いたしました


福井市より 西川氏がご挨拶に来寺くださいました
師走月は今後も年末の御挨拶に来寺くださる方が増えて参りますが、和尚も時間の許すかぎり一年間の労を謝しゆっくり応対するように心掛けています。「来る人も また来る人も 福の神」という言葉がありますように、人との出会いほど人生にとって大切な「縁」はありませんね。人生は須らく「縁」で繋がり、ひとつとして偶然は無く必然的に出会っていくことを実感する毎日です。

H1法話グランプリ2025 法話をされた青年僧の皆様です

白隠禅師坐禅和讃の中に「因果一如の門ひらけ 無二無三の道直し」とあるようにこの世の出来事は須らく「因果」の縁によってご法縁が結ばれていきますから、一日一日のご縁を大切に精進して参りたく思うものです。寒さが一段と厳しくなって参りましたがくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

第4495話

奈良から帰ってきた玄峰副住職 大安禅寺 藤田通麿総代とともに
昨日は今か今かとH1法話グランプリの結果を待っていましたが、午後5時過ぎに玄峰和尚がグランプリを獲得したとネット発表で分かり本当にこの度の受賞を妻と共に喜びました。

受賞御祝のお花を頂き 心より厚く御礼申し上げます

妻は新小松イオンシネマでのライブビューイングに参加し大安禅寺職員と一緒に鑑賞したとのことでしたが、午後1時より「なら100年会館」で開催され各宗派から選抜された8名の僧侶によって1人約10分間の制限の中、法話がなされました。

昨日 「なら100年会館」で開催されたH1法話グランプリ

審査員には僧侶で宗教学者の釈徹宗師はじめお笑いコンビの「笑い飯」哲夫氏ら5人が審査員を務め、当日の会館鑑賞者1500名並びに全国のイオンシネマで鑑賞された750名による投票が法話終了後に行われた結果「2025H1法話グランプリ」を受賞することが出来たとわかり、直ぐにお祝いメッセージを新命和尚に送信した次第です。今朝方の毎日新聞でも掲載されていましたが、近年は若年層の寺離れが進んでいることもあり法話を通して仏教に興味を持って頂きたいと願っています。

審査員特別賞を受賞された真浄寺(北海道)・永田弘彰住職 と 玄峰副住職




午前午後ともに ふれあいパーク霊苑での御供養諷経が修業されました


本日の御供養諷経をお勤めくださいました 豊財院様と
さて師走月もどんどん過ぎて行き常に油断は禁物で、「歩々是れ道場」と心得て「一日一生」を座右の銘に本日もカフェお手伝いの学生さんのサポートを得ながら干支午図色紙描きに専念いたしました。



「午」の絵を描きながら馬になりきっての精進の日々が続いていくようです。皆様からこのたびの新命和尚の受賞に対し心温まるお祝いメッセージを沢山頂きましたこと、心より厚く御礼申し上げます。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

村上大理石(株)取締役 村上武雄氏と
第4494話

本日は午後1時より奈良県奈良市「なら100年会館」で全国から選抜された各宗派僧侶8名による「H1法話グランプリ」が開催され、卑山玄峰副住職が出場するということもあって午前中に応援メッセージを副住職に送り、無事法話成就を祈願しました。

イオンシネマのライブ上映会場から

大会の模様は全国15ヶ所のイオンシネマにてライブ上映されるということで既にチケットは完売しており、夕方の結果待ちとなりました。今回で14回目のH1法話グランプリだそうですから、寺院と若者たちとの御法縁を結んでいくためにも今後も続けていって欲しいと願っています。



さてその結果ですが午後5時過ぎに、玄峰副住職がグランプリに決定したとの報告を受けました! 近年は若者達の寺院離れが深刻さを増してきているだけに本当に嬉しく思います。本日も来年の干支色紙描きに専念しましたが、今後も引き続き頑張って参りましょう!人生はコツコツと歩め!慌てない!慌てない!くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

「 一燈 隅を照らす 」 令和八戊午 渓仙 書
第4493話

今朝方から雪起こしとも思えるものすごい雷の音とともに強風が吹き荒れた天気模様となりましたが、今のところ降雪は無く安堵しています。師走月に降る雪は根雪ともなりかねないですから、出来るだけ降雪が少ないことを祈るばかりです。お昼頃に常日頃建物の修復工事でお世話になっている高倉さん御夫妻が年末のご挨拶に来寺くださり、この1年間を振り返りながら暫し歓談の席となりました。

高倉さんご夫妻が 年末の御挨拶に来寺くださいました
高倉さんにはこれまで金沢の全ての兼務寺院の修復工事に携わって頂き、毎年少しずつながらも補修を進めているため寺院護持に於いては以前より随分と管理上の心配が少なくなって来たように思います。宝勝寺に於いては建物全体の修復保存工事を終えており、約14年前に着任した当時の状況を懐かしく想い出しています。卑山のような歴史的建造物の修復は創建当時の姿に戻すことが大変重要で、修復費用もかなり必要となりますが後世にその姿を残すことへの意義を感じるものです。

「 一燈 隅を照らす 」 令和八戊午 渓仙 書



さて午後には(株)豊蔵組顧問の江川氏がさっそくに自家製の新鮮な野菜を沢山届けてくださり本当に有難く思いました。健康オタクの和尚ですから新鮮な野菜を沢山頂き、馬になりきってパワフルな「馬の図」干支色紙書きに専念して参りましょう!まだまだ道のりは遠いのですが「千里の道も一歩から」と合点して精進して参りたく念じています。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

頂きました大根でさっそく作ってみました
第4492話

降っては溶ける粉雪 / 午前10時頃

昨晩より心配された北陸地方の大雪予報でしたが降雪も少なく、時折晴れ間の見える天気となり安堵したものでした。とは言えここは雪国ですからいつ雪が降っても何ら不思議では有りません。朝方の気温は3℃と今年一番の冷え込みとなり、これまでの暖かさが嘘のようでした。

(株)豊蔵組 豊蔵享一社長 と 顧問の江川三次氏とともに
午前中に日頃よりご厚誼を頂いている(株)豊蔵組・豊蔵享一社長と顧問の江川三次氏が年末のご挨拶に来寺くださりしばし歓談致しましたが、毎年この時季に豊蔵氏の御挨拶を頂きますと今年最後の月であることを意識するものです。一年の締めくくりでもある師走月は「大掃除月」でも有り、すでに金沢寺院4カ寺の掃除日程が組まれており明日から開始される予定で、段取りよく進められていきます。

宝勝寺須弥壇最上に祀られている 十六羅漢像

今年の大掃除目標の一つに宝勝寺須弥壇の奥に祀られている十六羅漢像があり、普段は前幕で見えず御参詣者に知られる事もなく密かに祀られているため、掃除を終えましたら御参詣者の皆様にもお参りして頂けるようにしたいと思っています。さて本日は事務整理に当たりましたが、同時に来年の干支色紙描きも進めて参りましょう。気候不順の折、くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

第4491話

今朝方より急激に冷え込んで気温もいっきに下がり6℃と、いつ雪模様となっても不思議ではありません。そもそもこれまでが異常で連日約20℃近い気温が続いており、12月とも思えない状況でした。

姫りんごのような赤い実 / 少林寺墓苑にて
昨日も午前中は暖かく天気が良かったため各寺院の雪囲い作業も順調に進み、本当にこの季節の気候は変わりやすくちょっとの油断も出来ないようです。高齢者にとって寒さは極めて身体にこたえ深夜などは頻尿に悩まされる方も増えるかと思いますが、頻尿対策として効果があるのは飲み薬より脹脛(ふくらはぎ)のマッサージだと思います。

「 一燈 隅を照らす 」 令和戊午 渓仙
脹脛(ふくらはぎ)は“第2の心臓”と言われるほど大切で、運動不足になると血流が悪くなり夜間の気温低下も相まって頻繁に尿意を催しますから、就寝前には上向けになって脹脛(ふくらはぎ)の運動やマッサージを是非励行して頂きたいと思います。和尚は就寝前に骨盤周辺を器具を使ってマッサージした後、両足の上げ下げ運動など試してみたところ夜中に尿意を催して起きることが無くなりました。夜中に目が覚めるのは本当につらいものですね。


浜谷家納骨之儀を修業いたしました

さて師走月に入り本日も午後より墳墓納骨の儀を修業致しましたが、心配された雨も止み故人の恩徳を感得しながらの御供養となりました。今後も祖霊に感謝する「報恩菩提」を願うご供養が続いて参ります。寒さが厳しくなって参りましたが、皆様には暖かくしてくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

第4490話

本日10時 傳燈寺境内にて
「働いて 働いて 働いて 働いて 働いて・・・・・・・・・」来た和尚の約70年ですが、それでもまだまだ働き方が足りません!人生には限りがありしかも老化現象が進めば働きたくても働けません!「ウサギとカメ」の話ではありませんが、人生は常に油断大敵なのです。人それぞれに日々働くことの理由が違うと思いますが、“働く”ということは自分の身体を使って健康を保持し、頭を使って知恵を働かせ、周りの方々との調和を図り、自分の生活を豊かにし、ゆくゆくは国家の成長に貢献する事だと思うものです。要するに働くとは自分の能力や体力並びに精神的工夫成長に繋がり実に有難い実践の行動なのだと思うものです。

高倉さん と 瓦屋さん / 傳燈寺の屋根瓦修復作業中

最近は「働き方改革」を模索しその目的を「多様な働き方を、個々の労働者が選択できる社会を実現する」とあるように、少子高齢化社会の加速により「労働力不足や長時間労働の是正」また「働き方の多様化」などへの取り組みが求められているようです。

雨漏りを修繕してもらっています

本日は少林寺と宝勝寺の雪囲い用の竹を切るため傳燈寺に出向き、境内の竹藪から数十本の孟宗竹を切り出しました。また傳燈寺本堂天井の雨漏りがひどく瓦屋さんに来て頂き修復作業をしてもらいましたが、山中の寺院の維持管理はなかなか難しい状況が続いています。

和尚は境内から数十本の竹を切り出し 車に積み込みました

少林寺に竹を運び、本堂の雪囲いをしました



つづいて 宝勝寺の庭へ



少林寺と宝勝寺の雪囲いは例年実施しており、本日は傳燈寺から切り出した竹で補強しました。ひとくちに働くと言っても「気力・体力・能力」が不可欠ですから「働き方改革」は実に悩ましい課題のようです。和尚のような世代は「不言実行」を旨として来ただけに「論より証拠」で何もいえね~ですね。「孤軍奮闘」頑張って参りましょう!くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

第4489話

ニシキギの赤い実
今日から12月師走月に入り、いっきに緊張感が高まる朝を迎えました。1年を振り返る1ヶ月でもありまた来年度の計画を立てる大切な月ともなりますから、1日1日を油断なく過ごして参りたく思います。

午前中に少林寺お檀家総代・宮﨑家の月参りに出向いた後はさっそく遅れを取っていた境内融雪パイプの設置作業に入りました。どういうわけか気温は19℃と暖かくそのおかげで作業がスムーズに捗り、春先に丁寧に保管しておいたビニールホースや融雪パイプを手際よく繋ぎ合わせていく過程では劣化したパイプは新しいホースと取り換えながらの作業となったようです。

片付けてあったホースやつなぎ金具を取り出し 境内各所に設置しました




取水口の草刈り

ホースをつなぐためのジョイントや、水量を調整するバルブを取り付けているところ

今年は屋根瓦全体に落雪防止用の金具の設置工事を施したため今後の降雪時にその効果の程が試されますが、良い結果が出ることを願っています。また境内の立木の剪定も同時に行われ、明日以後も引き続き各兼務寺院の雪囲いの作業など冬支度を更に進めていく予定です。

葉の散った萩や酔芙蓉を剪定しました

中庭 の いろはもみじ


昨日開催された 文房流晴心会野口支部・アンジー会の皆様との懇親会にて
さて昨日は日頃よりご厚誼を頂いている方々が福井より来寺くださり、久しぶりに楽しい懇親のひとときを過ごすことが出来ました。中国漢時代・武帝の言葉では有りませんが「歓楽極まりて哀情多し」で、なんとも晩秋の風情も手伝って昨日の賑々しさは消え失せ堂内は静寂な佇まいに戻り、時折強く吹きぬける隙間風の音に冬到来の気配を感じたものです。来年度の法話の題が「一燈照一隅(いっとういちぐうをてらす)」ですが、そろそろ来年の干支色紙描きも大掃除と共に進めて参りましょう!くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

第4488話

宝勝寺 中庭
11月霜月最後の一日となりましたが良く晴れ渡った清々しい朝を迎えました。本日はフランス・アンジ市マーク・イゴネギャラリーで6月に開催された「日本禅文化交流会~華展並びに茶会と墨蹟禅画展~」に参加された文房流晴心会野口支部・野口翠智先生並びに御社中7名の方々が来寺くださり、昼食を御一緒したあと宝勝寺での茶話会と席となりました。

文房流晴心会野口支部・野口翠智先生並びに御社中7名の方々が来寺くださいました

参加者それぞれに当時撮影した動画や写真を持ち寄って思い出話などにも花が咲きましたが、今回新しく見せて頂いた写真なども沢山ありまたお茶会や華展開催時のハプニングや面白かった体験なども聞かせて頂き、新鮮な感覚で聞き入ったものです。


当時の写真を見ながら

渡欧時の思い出話に花が咲きました

先日に荒木芳栄画伯から送られてきた「平常心」のてぬぐいをご覧いただきました
先般にはフランス在住の剣道家・エリック氏が墨蹟展開催当日に書いた和尚の書「平常心」を手ぬぐいに印刷してくださり荒木画伯が日本へ送ってくれましたが、その時のエリック氏のお姿の写真も本日確認する事が出来、大変嬉しく思いました。また参加者から催事中の動画を見せて頂きながらワンシーンを切り取りクイズにして色々な質問を受けるなど、当時を懐かしく想い出しながらの実に楽しいひと時を過ごすことが出来たようです。

2025年6月15日 フランス・アンジーのマークイゴネ ギャラリーにて

「平常心」の墨蹟を書き、剣道家のエリック氏にお渡ししているところの写真です

野口先生はじめ御社中の皆様とエリック氏、御茶会に参席された地元市民の方

懐かしい思い出がたくさん蘇ってきました

マーク・イゴネ氏と

野口翠智先生と御社中の皆様とともに / 本日は 誠にありがとうございました
さて明日から12月師走月に入ります! 今年も愈々残すところあとひと月!天気予報では4日あたりから北陸地方は雪模様になるとかで冬支度を急がねばなりませんが、それに加えてまもなく大掃除も開始予定となっています。師走とはまさに和尚さんが駆け巡る月でもありますから、油断をしないように頑張って参りましょう!「一に掃除 二に笑顔 三四元気に おかげさま」皆様、お元気にお過ごしください。友峰和尚より
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