和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第567話 】
2015年 03月 08日 談

DSC02845 (500x375)

床の間の掛軸が替わりました。サラローレンス大学個展開催記念の掛軸です

人間の頭の重さは相当なもので、和尚など長時間にわたって書を書く為に、前かがみ状態での動作となり、首にかかる負荷が大きくなります。生活習慣病の如く常に肩こりが発生するわけですが、人間の体重の12分の1を占めるこの約8キログラム程の頭こそが”自己の運命”を左右する本体であるとすると、いっそう不思議に思うこの頃です。和尚は身長が181センチメートルあるため、布団からはみ出した足の指を無造作に動かしてみる時、布団に隠れた胴体のさらに上の、脳からの指令を受けて動く足指に感動しています。自分の心の指令と連動して働く「脳」の働きこそ、「摩訶不思議」な神秘的世界に他なりませんね。

DSC02842 (375x500)

無心の状態では一切が不動の暗黒世界でありますから、「五感」と「脳」と「無心」とが連動して世界が創造されていくのだと思います。そうなりますと、「脳」の働きを普段から活性化させておく必要に迫られます。一番効果があるのは坐禅で、次が掃除です。「坐禅」と「掃除」、この「静」と「動」の行動が、「脳」を活性化させていくと和尚は思いますね。最近は「認知症患者」に対する色々な対応策が述べられていますが、要は如何に「脳」を退化させないかに懸っています。「人間は考える葦である」とはパスカルの言葉。やはり、人間は最後の最後まで「脳」を使っていくことが大切のようですね。さて皆様はどう思いますか?「イエス」それとも「ノウ!!」 友峰和尚より

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870