和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第560話 】
2015年 03月 01日 談

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今日から三月!春がやって来るのは嬉しいですが、反面、足早に過ぎ去って行く月日には驚きを感じます。三月のことを昔の暦で「弥生」(やよい)と言いますが、その意味は新芽の吹き出るさまを言い「いやおい」から弥生になったとあります。まったくその通りで、この時期いっせいに枝木が新芽を吹いて行きます。時折、新芽の吹く様子を高速度カメラで撮影した映像が放映されますが、実に初々しく、なんとも愛らしく、また微笑ましくさえ感じるものです。

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「春は花 夏ホトトギス 秋の紅葉葉(もみじば)」とは、あの有名な良寛和尚の辞世の歌ですが、「人生を振り返ってみれば、自然のありのままが最も心の安らぎを得るときであった」との悟りの境地でもあります。日曜日の寶勝寺、冷たい春雨の中を、金沢観光に訪れた若者達で寺カフェが賑わっていました。春の枝木のみならず若者もまた、新芽を吹くかのように溌剌とした春気を身体いっぱいに、満面の笑みを浮かべて楽しんでいるかのようでした。

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「若者っていいですね!」和尚にだって若いときは有りましたよ。若者に負けじと気持ちだけは春風のように、生き生きとして参りたいものですね。さて、この時期の早朝の坐禅もまた格別ですよ。皆様、春の息吹を体全体で感じ取ってみませんか?本当に生きてるって感じです。命の有りがたさを身をもって知る季節のようです。友峰和尚より

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