和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第2935話 】
2021年 08月 30日 談

「今ありて 今去りしいま 蝉しぐれ」 渓仙

先般大安禅寺で詠んだ一句ですが、どうもしっくりせず今いちど工夫してみました。そして完成した一句「今ありて 今去りしいま 蝉しぐれ」に決着しました。最初は「今ありて 今無きいまを 蝉しぐれ」でしたが、皆様如何でしょうか?蝉の一生の短さの中で一所懸命に鳴き続ける壮大な命の合唱ですが、我々の人生も長きようで短いものです。常に今の時を大切に全力で生きることを禅語では「一即一切」または「一期一会」と説いています。今日も夏の終わりを告げるかのように朝から蝉しぐれとなっています。ある日突然蝉の声がピタリと止んで秋の虫に主役が取って替わります。春夏秋冬、季節の移り変わりとともに人々の心も情緒を深くしていくように思うものです。さて午前中には少林寺御檀家の桑島様が御来寺下さり、終活の話題で盛り上がりました。加齢に伴って祖霊を思う心も深くなっていきます。和尚も自分の墓を建てておきたいと思う今日この頃です。友峰和尚より

少林寺檀信徒 桑島様とともに

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