和尚のちょっといい話
平成27年迎春の門松 / 大安禅寺境内にて
大安禅寺では門松が飾られました。地元の風物詩ともなっている門松ですが、御用達の小森庭園主・末政幸憲氏がこの二十年に渡って寄贈して下さっています。毎年、和尚が干支にちなんだテーマを決めますと、それに沿って末政氏によって、創作門松が作られて来ました。来年はひつじ年でもあり「遊戯三昧(ゆげざんまい)」という禅語をテーマにしましたが、もともとこの禅語の意味は、み佛たちが自由自在な生活をしている姿から来たものです。羊たちがのんびりと自由気ままに草を食んでいる姿にならって、来年はもっとリラックスをして、思い遣りのある一年を過ごして行こうとの思いを込めて「遊戯三昧」としたものでした。
地元報道機関の取材を受ける副住職
末政氏の今年の作品は、門松と共に左右二頭の羊が笑顔で観光客の皆様をお迎えするというもので、実にユニークで力の入った作品となったようです。今回の制作に当たっては末政氏の奥様も初めてお手伝いされ作り上げたものだけに、夫婦の羊も極めてリアルなものでとても素晴らしい出来となったようです。皆様にも是非見に来ていただきたいと願っています。さて和尚は本日、寳勝寺の檀家様の法要を少林寺本堂にて修業しましたが、現在は寳勝寺が全面工事のために使用できず、しばらくは少林寺にての法務活動となります。
寳勝寺檀信徒・額家先祖代々の御法要 / 少林寺本堂にて
今日から屋根裏板の張り替え工事が始まりましたが、写真の如く傷みが激しく、これまでよく持ちこたえてきたものだと驚くばかりでした。大安禅寺の今日までの諸堂修復工事もそうでしたが、どちらの建物も400年余りを経過しての、ぎりぎりのところでの大修復工事となったようです。
今、修復しておけば恐らく今後百年ぐらいは大丈夫だろうと思います。金沢市行政サイドの手厚い支援と指導の下、貴重な文化財が修復保存されていく事は極めて有り難く感謝するところです。来年三月までに完成予定となっています。和尚自身もどうやら修復時期に入っている感があります。一日も早く絶滅危惧種に指定して頂きたいと切に願いたいものです。友峰和尚より