和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第1046話 】
2016年 06月 29日 談

今月は「小」の月であと一日を残すのみとなりました。いつもの月よりたった一日少ないだけですが、感覚的には随分と短い感じがするものです。七月を昔の暦で「文月(ふみづき)」と呼ぶように、御先祖の霊と言葉を交わすお盆月でも有ります。最近では全国的に八月十五日の旧盆に御先祖供養を行う県が多いようですが、金沢市は今でも七月にお盆の行事を行っています。金沢特有の「キリコ」が御先祖墳墓に祀られ始めますと、「愈々お盆の季節が来たな~」と実感するものです。

SONY DSC

お墓にお供えされた沢山のきりこ / 平成26年 少林寺にて 

和尚の子供の頃には、九頭竜川で灯篭流しをした事を思い出します。年々、昔からの伝統的仏教行事が失われいく今日、それに伴って御先祖の恩を想う気持ちも薄れていくように思います。幸いに大安禅寺では、創建当初より四百年間に渡って連綿として年中行事が遂行されて来ています。本当に有り難い事です。

DSC08910 (500x276)

本日の霊苑改葬工事会議の様子

寳勝寺でも三年前にお盆の行事を復活させ、この七月十日に盂蘭盆会施餓鬼供養を修行致します。御先祖供養は自分の心の供養でも有り、自分の命に感謝する日でも有ります。人々の心の中から先祖を想う気持ちや感謝の心が失われて行くことは本当に寂しい事です。父や母の霊を偲ぶとき自分が生きている事の意義を実感できます。七月はお盆月、どうか皆様方の御先祖の霊が安らかならんことを心からお祈り申し上げたいと思います。友峰和尚より

yjimage2

 

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870