和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第959話 】
2016年 04月 03日 談

DSC07548 (437x500)「一日不作 一日不食」 大安友峰書

明日から企業の新入社員坐禅研修会が始まる為、特別法話の原稿書きなどをしましたが、毎年この時期になると自然と気持ちも引き締まる思いです。近年では新入社員の研修カリキュラムなどもずいぶんと様変わりしていますが、基本的には礼儀作法の修練を中心に、新社会人としての心構えや忍耐力の修行が組み込まれています。20年ほど前までは多くの企業がこぞって禅寺での宿泊坐禅研修を取り入れていましたが、最近では「社会人とは、会社人とは」といった内容の講義型研修が主力となっているそうです。そもそも「働く」という概念に於いて昔とは意見を異としている今の新社会人に、「働く事の意義」から教えていくことは各企業にとって真剣な課題となっているようです。そう言えば昔にこんな言葉が有りました、「働かざる者食うべからず」とか「食えなんだら食うな」とか少々過激な言葉だと思いますが、我々の宗旨には「一日為さざれば 一日食らわず」という中国の高僧・百丈懐海禅師の遺した有名な言葉が有ります。日本的言葉で言えば「もったいない」ということでしょうか。禅宗では、働くことの概念を「作務(さむ)」という言葉で位置づけています。「心をどのように働かせ、一日を通して身体をどのように使いこなしたか」を言います。「働く」は労働ではなく「どう心を働かせたか」と問うているのです。本当に和尚も納得ですね。人生は二度無い、今をどう生きるか! その事が働く意義につながっていく事と思います。

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「春風 福寿を生ず」 渓仙 書

「今という 今こそ今が 大事なり 大事の今が生涯の今」の禅語の如く、新社会人となられる皆様、いま自分が無事で有る事に深く感謝しながら、大いに自分を生かして社会の幸せに貢献して頂きたいと念じます。それと同時に、皆様のご健康とご活躍を願い心から祝意を表したいと思います。友峰和尚より

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