和尚のちょっといい話
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3回目のワクチン接種の為に自坊に戻りましたが、福井駅前は2024年末開業予定の北陸新幹線金沢駅ー敦賀駅間開通に向け急ピッチで工事が進み、高さ120メートル27階建ての高層ビルが建設中でした。2024年夏に完成予定らしく、駅前の空洞化を防ぎ人流の活気を取り戻すための大掛かりな工事となっています。

福井駅 構内にて

駅前では 高層ビルの建設工事が進んでいます





大安禅寺山門 石階段復元工事



同じく大安禅寺諸堂修理保存工事も順調に進められており、現在は山門石階段の復元工事と鐘楼・本堂の工事も併せて行われています。工事現場をぐるりと視察しましたが、諸堂修復工事は先代實道和尚の悲願でもあっただけに本当に嬉しく思うものです。





屋根の緑青が美しい 枯木堂

御檀家の宮田さん と 小森庭園の末政さん
日頃寺院庭園を管理して下さっている庭師の末政さんとお檀家の宮田さんが見回りに来ておられ、久しく歓談しました。松雲院の客間には3月3日のひな祭りに合わせて手作りのうさぎお雛様が飾られており、なんともほっこりしたものです。

宮田さんです

末政さんです


松雲の間 うさぎの雛飾り
さて明日が3回目のモデルナワクチン接種日ですが、先般は突発性のめまいで急きょキャンセルしただけに、今回無事に接種出来ることを願って午前中に耳鼻咽喉科医院を訪ね診察を受けました。どうやら加齢とともに発症するめまいという先生の診断でお薬を貰いましたが、目が回るほど忙しかった昔の自分、今では本当に目が回る事態に閉口する毎日です。大安禅寺の諸堂修理保存工事の進展と共に、一刻も早くコロナ禍が収束する事を願う今日この頃です。友峰和尚より


今日から弥生三月! 朝方の気温が2℃と漸く日々のマイナス温度から解放され、日中気温も13℃と久しぶりに10℃を越えました。少林寺お檀家総代・宮﨑家に月参りに出掛けましたが、街なかは車が混雑してなかなか進みませんでした。何が故に車が多いのか不思議に思いましたが、3月に入り少し活気が出て来たようにも思いました。

月参り諷経を終えて寳勝寺に戻り、墓参の為にふれあいパーク霊苑・奥の院に行きましたが、しだれ紅梅の枝にはピンク色の蕾が沢山付いていました。この紅梅は、加賀藩第三代藩主・前田利常公が寳勝寺を創建されたことから加賀藩前田家の家紋でもある梅鉢紋を準えて奥の院に植えましたが、現在の紅梅は3代目で今回は沢山の蕾を付けすくすくと育っており安堵しました。

蕾のピンクの色合いがとても優雅で可愛らしくしばし見とれていました。また苑内のバラをはじめ色々な草花の枝枝には沢山の蕾が芽吹いていました。いいですね!素晴らしい光景でした。本当に身近なところに心の安らぎを感じることが出来たようです。さて3日は桃の節句です。雛あられを飾って子供たちの無事成長をお祝いしたいと願っています。友峰和尚より


傳燈寺にて 車で上がれず 参道の階段から登りました
午前中に少林寺お檀家の月諷経に出向いた後、傳燈寺の除雪ならびに掃除を兼ねてお参りに行きましたが、金沢市内と違って山間に位置する傳燈寺はまだまだ雪に囲まれていました。

庫裡側玄関の除雪

到着と同時にさっそく玄関入口の除雪を行いましたが、いつもお寺の管理をしてくださっている西川さんが本堂向拝前の除雪を済ませてあり本当に助かりました。参道にはまだ約50センチぐらいの積雪が有り、車が通れるようになるには今少し時間が掛かるようでした。




本堂向拝の入口 すでに 西川さんが除雪してくれていました

車道に倒れこんだ 竹を伐採しました

堂内は比較的綺麗で全体の掃除をした後、御本尊並びに歴代祖師諷経回向を修業して寳勝寺に戻りましたが、やはり山間に建つ寺院は魅力があります。第一にこの季節の草木の匂いが良いですね! また雪解けの谷川のせせらぎ音にも癒されます! 一瞬、大安禅寺に戻ったかのような錯覚を覚え、本格的な春の到来を待ち遠しく感じました。

傳燈寺本堂にて

御本尊並びに歴代祖師諷経回向を修業しました
春よ来い!早く来い!歩きはじめたみいちゃんが 赤い鼻緒のじょじょ履いて おんもへ出たいと待っている・・・どこからか聞こえて来るような傳燈寺でのひとときでした。友峰和尚より

夕方 ㈱豊蔵組様 と 関連会社の方々、高倉さんとともに

本長寺様 境内の寒桜

野町・本長寺様の寒桜が咲き始めています! 今日も朝からずいぶんと冷え込みましたが、それでも植物達の芽吹きは確実に本格的な春を迎えようとしているようです。ここ数日間は健康のために軽めのウオーキングをしていますが、道中の街路樹も沢山の蕾をつけています。風はとっても冷たいのですが日差しはぬくもりを感じ、気持ちはほっこりします。

ふれあいパーク霊苑 しだれ桜の新芽

ユキヤナギ
まもなく弥生三月を迎え心機一転したいところですが、相変わらずコロナ禍に有り日常活動が妨げられているのは実に残念に思います。また世界中の人々がコロナ禍で困難な状況に置かれているにも関わらず、再び戦禍による危機に見舞われている関係国にとっては更なる苦難を強いられており、一刻も早い終結と人々の安全を願って止みません。

SNS時代を迎えリアルタイムで現地の悲惨な映像が届く今日、とても他人事とは思えず只管無事を祈っています。戦後七十余年を経た日本、戦争の愚かさを今いちど自覚しなければならない時期を迎えているように思うものです。友峰和尚より

皆様お元気にお過ごしでしょうか? 本日も大変良いお天気になり、土曜日と有ってか久しぶりに金沢市内には多くの方が見受けられました。犀川沿いの桜並木も蕾を大きくして春を待ちかねているようでした。

松浦建設㈱会長・松浦義一氏 と 職員の方とともに

午前中には大安禅寺諸堂保存修理工事を請け負っている松浦建設㈱の会長・松浦義一氏が職員の方とともに、先般逝去された末弟でもある故吉田朝夫氏通夜弔問の御礼御挨拶に来寺下さいました。吉田氏と和尚とは約20年に及ぶお付き合いが有り、この間、松浦建設㈱ 様には大安禅寺の本堂修復工事や金沢寳勝寺の本堂全面修復工事のご縁を頂き、本当に感謝の念でいっぱいです。この度の御逝去を悼み心よりご冥福をお祈り申し上げます。


髙橋ナオミさんとともに



作品展会場の金沢市長町「atelier&gallery creava(クリーヴァ)」 にて
午後からは、ガラス工芸作家・高橋ナオミさんのグループ展が明日で終了するというのでウオーキングを兼ねて作品を見に行きました。ウオーキングを再開したためか少しずつ身体も復調しているように思いますが、天気が良いと気持ちも連動して晴れ晴れとするものです。コロナ禍に有ってさらに世界中が混沌としていますが、「不退転」「不動心」の精神で過ごして参りましょう! 友峰和尚より


金沢城 鼠多門

連日の除雪からようやく解放され、本日は久しぶりにお気に入りコースの金沢城鼠多門より城内を巡るウオーキングに出掛けました。雪景色の金沢城内は初めて見る景色で、この時期観光客もまばらで絶景を独り占めしたような実に爽快な気分を味わいました。これまでの疲れをいっぺんに払拭出来たほど感動しました。




どうかブログをご覧くださっている皆様にもこの時季是非味わって頂きたい風景で、降雪も約50センチほどあり特に五十間長屋を望む景色は圧巻でした。ベンチに腰を掛けてしばし瞑想しましたが、ふと現在進行中の大安禅寺諸堂修理保存工事が脳裏に蘇り歴史の重みを感じたものです。

大安禅寺 本堂への渡り廊下にて



先般自坊に戻った際、一般拝観者の見学ルートで本堂の修復現場を見学しました。本当にタイムスリップするかのように建設当時の状況がくっきりと見え、歴史建造物復元の重要性を認識したものでした。約7年後に完成予定の卑山重文諸堂の修復なった晴れ姿を心待ちしています。



和尚の部屋で 孫たちが宿題中

さて孫達が和尚の部屋で宿題をしている姿が実に無邪気で愛らしく、思わずシャッターを切りました。大変心が癒されましたが、先般御来寺下さった御姉妹の笑顔も素敵でした。コロナ禍に有って笑顔の姿がなにより一番ですね。

澤本さん・長尾さん御姉妹

福邦銀行金沢支店の 米田さんと

なお本日のウオーキングの歩数ですが、1万1833歩と初めて1万歩を超えました。お天気の状況を見ながらウオーキングを続けていきましょう!チョー気持ちいい! 友峰和尚より 
犀川大橋からの 本日の風景
ようやく晴れ間の見えるお天気となりましたが気温は依然低く、今朝方も氷点下1℃としばらくは厳しい寒さが続くようです。毎日除雪からの話では「ちょっといい話」も盛り上がりを欠き本当に「いい話」は何であろうかと反問するのですが、やはり今日は「除雪作業」は「いい話」だと思いました。本日も早朝より少林寺境内の除雪の為、道中通学路の除雪をしながら向かいました。作業を終えての帰り道、いつも御挨拶して下さるお菓子屋さんの老奥様の除雪作業が大変そうでしたので、お店の前の除雪をお手伝いしたところ、御礼にと温かい缶ジュースを下さいました。
あまりに嬉しかったので早速ジュースを頂き、さらに帰り道、これまで何度かお世話になった御寺院様境内が沢山の雪で埋もれていたため山門より庫裡玄関まで丁寧に除雪をして寺に戻りました。いつも出来る行為では有りませんが、ちょつと気持ちが良かったのでブログに書いてみました。今日は少し心の余裕があったのかも知れません。これまでは自坊の除雪をするだけで一杯一杯で、何度か作業している内に全体が見え始め、気持ちの余裕が生まれたのだと思います。さて和尚の気持ちが神仏に届いたのか明日からは穏やかなお天気が続くとのこと。なるほど!「一即一切」とはこの事なのですね。少し悟りました! 人間、心の余裕を失うと即怒りに変わるものです。他人を当てにしていた自分を情けなく思いました。やはり俺がやらねば誰も出来んという事なのでしょう。老体に鞭打って孤軍奮闘有るのみ! 友峰和尚より


本来なら大安禅寺お檀家様の年忌法要に出頭の予定をしていましたが、新命副住職に法務遂行を依頼し金沢兼務寺院の雪対策に当たりました。石川県内に出されていた大雪警報も解除となり一安心ですが、今年の雪の降り方は例年と異なり突然強く降り出すため、何度も何度も除雪しなければ寺町のような密集した寺院では屋根雪の排除が難しくなります。

今日も 除雪に追われています

落ちて固くなった 屋根雪の塊
連日除雪作業の話で面白くも無いのですが、面白いと言えば除雪中に屋根雪が怒涛の如くなだれ落ちるのを見ている時ぐらいです。下手をすれば雪の重みを直接受けて下敷きになるわけですから、落下のタイミングを計りながらのスリルな作業を味わっています。持病の椎間板ヘルニアにも注意が必要で、咄嗟に動けないため本当に神経を使います。


澤本さん と 長尾さんとともに

除雪作業の合間には澤本和美さんと長尾華奈さんが来寺されましたが、お二人は姉妹だそうで、先般より澤本さんに相談していた野町・少林寺を会場に「囲碁体験教室」を開催するお話について懇談しました。長尾さんは、県内はもとより全国的に有名な囲碁棋士で、石川県津幡町で囲碁サロン「シトラス」を運営されているそうです。

囲碁について 色々なお話を伺いました

寳勝寺檀信徒の額様から御寄進頂いた 碁石
日本の伝統的文化でもある茶道・華道や囲碁道、将棋道など、今日その継承者が減少傾向にあるそうですから寺院の新たな活用も踏まえ色々なアイデアを出しながら老若男女に参加して頂けるような囲碁体験教室が開催出来ればと思っています。さて本日は除雪の応援に鹿島建設㈱金沢支店の南部様が来てくださり本当に助かりました。心から感謝申し上げます。友峰和尚より

南部様が 除雪の御加担に来てくださいました


南部様とともに 誠にありがとうございました


寳勝寺 今日の境内のようす
朝方より短時間に21センチの降雪となった金沢市内ですが、その後も降り続き明日までに50センチの大雪となるそうで除雪に終始しました。昨日は大安禅寺に所用で戻っていましたが、金沢が大雪になるという天気予報を心配して午前中に電車で寳勝寺に戻りました。



断続的に 雪が降り続いています
雪は直ぐに除雪しないと凍りついて塊となってしまうため、常時の除雪が不可欠です。寳勝寺お檀家の安田様より和尚の腰痛悪化を心配し除雪御見舞いの労りのメールが届き、本当に嬉しく思いました。

「俺がやらねば誰がやる 今やらねばいつ出来る」の言葉は現代の若き世代の皆様にも是非座右の銘にしてほしいと思います。頑張ろうにも頑張れない時がいずれ必ずやって来ます。雪は和尚の都合で降ってはくれませんから、常に臨戦態勢にあってこその安全安心なのです。「いつでも来い!どっからでもかかって来い!」最早和尚の昔々の姿です。今では風前の灯状態ながら「一即一切」の禅心あるのみです。年寄りには年寄りに適したやり方が有るもので、日々創意工夫の老僧一路の毎日です。友峰和尚より


これが最後!これが最後!と言い続けながら、今朝は昨晩から降り続いた雪の除雪から一日が始まりました。春の雪ですから幾分気持ちは楽ですが、それでも老体に負荷が掛かり厳しい作業となっています。


除雪機がフル稼働の今年の大雪ですが、機械の操作は相当神経を使うもので除雪が終わる頃にはどっと疲れが襲ってきます。禅宗坊主に愚痴は禁物ですが、流石に身体の疲弊には愚痴が出るのも仕方のない事です。

少林寺にて

大日本帝国海軍連合艦隊司令長官だった山本五十六が残した言葉に「やってみせて 言って聞かせて やらせてみて 褒めてやらねば 人は動かじ」というのがあり、この言葉は出羽国米沢藩第9代藩主・上杉鷹山の「してみせて 言って聞かせて させてみる」を引用したものと思われますが、冒頭の「してみせて」が困難になれば最早「言って聞かせて」は説得力を失いますからそろそろ老兵は去らねばならない時期を迎えたのかも知れません。いつの世に於いても「有言実行」の精神は社会生活の基本中の基本だと自覚する今日この頃です。さて北陸の大雪もどうやら今回で最後のように思います。いよいよ暖かい春に向かって心機一転して頑張って参りましょう!負けてたまるか! 友峰和尚より

「 関 」


