1月, 2015年

第525話

2015-01-25

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今日は和尚の誕生日ですが、昨日は家族そして今日は職員皆様からお祝いして頂きました。和尚の生まれた昭和23年と言えば、あの「福井大震災」が発生した年でもあります。6月28日の夕刻、丸岡町を震源に大地を揺るがしたわけですが、その時、母親は私を抱き他の2人の兄弟の手を引いて、揺れ動く中を裏山の竹藪へと逃げたそうです。当然のことながら命からがらの避難だったそうで、家族全員の無事を父共々喜んだとのこと、なんという運命の年に生を受け、また奇跡的に無事であったことの幸運さに、父母への感謝を思います。

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お寺自体も大被害を受けたわけですが、建物の一部倒壊はあったものの、本堂と庫裡はかろうじて全壊を免れたことが生還につながったと聞いております。近年の阪神淡路大震災や東日本大震災等では多くの犠牲者の報告がなされています。母親から幾度か聞いた話ぐらいでは到底実感できなかった子供の頃でしたが、最近では本当に、母親が生後間もない自分を守ってくれたことが実感となって伝わってきます。自分の誕生日とは、父母への感謝の日でもあることをこの歳になって思うものです。友峰和尚より

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第524話

2015-01-24

大寒だというのに、小春日和の陽気漂う素晴らしい朝を迎えました。皆様お元気にお過ごしでしょうか!兎角人間は自分の心の感情の働きを中心にして、全ての出来事を捉えているのがよく分かります。朝陽や鳥のさえずりから安心を感じ、台風や地震からは恐怖や怒りを感じ、花が咲くのを見て喜びを感じ、あらゆるものの消滅に接して悲しみを感じるなどですが、もし、人間に感情がなければ、「自然の営みは人間の感情に左右されて存在しているものではない」という事が理解できるかと思います。所謂、すべての存在は「あるがまま」で、人間もまた「あるがまま」の存在のひとりにすぎないと自覚した時、まるで宇宙の全てのスイッチを切ったが如く心の安らぎが広がって行きます。「無心」とは「自己の感情のスイッチを断ち切った状態」と言えるかもしれませんね。昨日の夜は金曜坐禅会が有りましたが、約20名の方が参禅されています。坐禅は「感情を呼び覚ます心のスイッチを断ち切る」訓練だとも思います。「元気」とは気を元の位置に戻すことと捉え、皆様も一度是非坐禅をしてみませんか?スイッチを切った暗黒の世界も、結構風流というものです。さて明日は和尚の誕生日! 67歳になります。数字の語呂合わせでは「むなしい」いやいや「ぶなん」とも読めますね。そうです、そうです、何事も日々「無難」でありたいと思います。今朝方、今は亡き母親の霊前で感謝の誠を捧げました。「世のなかに 一億人の母有れど わが母にして 勝る母なし」友峰和尚より

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宝勝寺 本堂屋根修復 1/23

2015-01-23

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本堂正面側の屋根です。現在、瓦野地を取り付ける工事が行われています。

瓦も徐々に運び上げられており、屋根の修復終了まではあとわずかとなりました。

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午後からは、金沢市・歴史文化部歴史建造物整備課の新保様が、松浦建設㈱の東野様とともに御手洗い場所の視察の為、来山されました。

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DSC01663 (500x375)お手洗いを移設するに当たり、設置方法や改装する壁の形態、等々、ご指導を頂いております。

 

第523話

2015-01-23

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大安禅寺では早朝より、臨海消防署主催の防火訓練が地元消防団も加わって実施されました。文化財防火デーに合わせての訓練ですが、卑山の建物はほゞ全て国指定重要文化財になっている事から、これまでにも数年に一度、大がかりな訓練が行われて来ました。本日は、消防隊員皆様の勇猛果敢かつ敏速な訓練行動を拝見し、心強く感じたものです。

FullSizeRender境内に長く渡された消火ホース

IMG_9747土手に向かっての放水演習

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文化財の緊急搬出訓練

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新命副住職による消火器での消火訓練のようす

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寺の職員による、消火器での消火訓練のようす

「注意一秒、けが一生」なる言葉では有りませんが、常日頃から火災防止については緊張感を持って努力を続けています。「火の車 作る大工は無けれども 己が作りて 己が乗りゆく」なんて世語が有りましたが、火災防止も同じく火が出てからでは手遅れ状態となりますから、まずは「脚下照顧」を心掛けたいと意を強くした訓練でした。

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訓練終了後の住職挨拶

訓練後の所長様のご意見として、「大きな声で、火事だ!!火事だ!!と叫び知らせることが何よりも第一です。今日は、副住職の大声に感心いたしました」と。なるほど、大きな寺院を火災から守る為には、「大声を出す訓練」が肝要であることを知った訓練日となりました。さてさて、今日はサッカー・アジア杯準々決勝、日本対UAE戦が有ります。声を嗄らしてシドニー会場まで届くほどの大声で声援を送りたいと思います。ところで、声の大きい人に悪い人はいないそうですよ。そうなりますと尚更のこと、大きな声を出してご声援くださいね。友峰和尚より

トイレ移設工事経過報告

2015-01-22

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お手洗いの移設に向けて、本格的な工事が始まっています。床面のモルタルが崩され、壁面も解体されました。現代の物が取り外され、建物と土間だけになりますと、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような空間です。

DSC01651 (375x500)こちらは、中庭側に設置されるお手洗い所です

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古くからあると思われる格子窓からは和の文化独特の絶妙な明かりが入り、今の日本のおトイレ文化の先駆けではなかったかと思われるほど趣があります。新しく設置されるお手洗いのインテリアも、現存する窓を残し、お寺らしい落ち着いた色合いになる予定です。

第522話

2015-01-22

今朝方から世界の色々な地域での日本人のニュースが報道されています。シリアでは二人の日本人男性の拉致事件、オーストラリアでは錦織選手のプレーライブ、お隣韓国では日本人男性の行方不明捜査。電子社会の今日に於いては即刻ニュースとなって広がりをみせます。ひとたびスイッチを消せば何事もなかったように静寂の世界が其処に有ります。ひと昔前は、世界で起きている出来事などは時間差の中でしか知る事の出来なかったものでした。ここまで来ますと、これから益々発展して行くと思われる電子グローバル社会の中での行動には、「自己責任」という言葉が何人にも共通の課題となって行くようです。

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静かな時の流れを感じる中、お客様が来られました。地元で活躍されています畑孝幸県会議員様と藤田通麿様が、新年のご挨拶に来られました。自然豊かな大安寺地区、しかし、少子高齢化と過疎化がこの地域にも及んでいます。地元である大安寺地区住民の幸せ度を高める政治活動を切に願いました。さて「男は度胸、女は愛嬌、坊主はお経、議員は選挙」とか? ならば和尚はいよいよ「隠居」という事でしょうか? どっこい相撲やありませんが、国内では「遠藤」が人気を博しているやないですか!勝っても負けても人気力士の遠藤さん、やはり「一所懸命」が大切のようですね。友峰和尚より

第521話

2015-01-21

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ゆっくりする間もなく”節分会御祈祷札書き”が始まりました。卑山の御札の「御祈願文」と「依頼者名」は、一枚一枚、直筆で丹念に書いています。もうかれこれ30年以上に渡って続けられています。最近では中に入っている祈祷札も印刷のものが増えていますが、卑山の御札は現在も、歴史有る古い木版を使って手刷りしたものを使っています。一願一願、心を籠めての筆書きとなりますから、御札への思いもひとしおのものがあります。ブログをご覧の皆様も、希望される方が有りましたらお申し出ください。和尚が御札を書いていますよ。

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祈願文は、「家内安全」「健康安心」「商売繁盛」「学業成就」「病気平愈」「交通安全」等々です。御札が出来上がりますと、2月1日に御祈祷してお渡しすることになっています。我々は日々、本当に沢山の神仏に守られて生かされています。色々な災難から家族や自分を守る為には、まずは「自分の心を見つめる」ところから出発です。御祈祷は「自分の心との遭遇」を第一義とし、清浄なる自分の心を起点にその波状効果をもって災難から身を守る法力でもあります。和尚も時々、自浄の御祈祷をすることが有ります。「成りきる!捨てきる!」為に祈祷太鼓を用いますが、実に爽快さを味わうものです。

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さて今日のお客様です。福邦銀行堀ノ宮支店渉外担当の坪川敏浩さんと、本店ライフパートナーの駒崎恵美さんです。坪川さんは日頃より何かとお世話になっている営業の方で、今日は駒崎さんと共にご来山くださいました。勿論の事、新しい商品の説明と勧誘に来られたわけですが、大変丁寧な説得力溢れる坪川さんの説明に聞きほれました。物腰柔らかく美しい駒崎さんとの掛け合いに圧倒されたものですが、ひとまず今日は説明を受けるのみとなりました。そうですね。今日あるのは、なにもかもが皆さんの「お金」です、いやいや「おかげ」です。どうか皆様、「お金と、おかげ」を大切に参りたいものですね。頂いた名刺には「ゆめプラザ」と有りました。ひょっとしてお二人さんと会ったのも夢の中だったのかも知れませんね。友峰和尚より

第520話

2015-01-20

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年初めの責任役員総代会が、福井市内の上田総代様のお宅にて開催されました。と言いますのも、上田様の「ぜひ手打ちの蕎麦を御馳走したい」とのお申し出から、ほかの役員の皆様共々お言葉に甘えて上田邸を尋ねました。11時より責任役員総代会が開催され、新年度の行事を始めとして諸問題についての討議がなされ、会議終了後、早速に上田総代様御手製の手打ちそばが皆様に振舞われました。先般、年頭回礼のお参りの際にも手打ちそばを御馳走になりましたが、今日はまた一段と真心の篭った美味しいお蕎麦でした。

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左から、上田総代様、藤田総代様、蒔田総代様 です。

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上田総代様の奥様も自然主義派で、自ら多くの野菜やハーブを作っておられ、いつも手造りの美味しいお料理を頂いています。久しぶりに上田様ご夫妻を交えての懇談となり、話題も実に幅広く、そば作りから政治、骨董、ハーブのドライフラワー作り、そして音楽に至るそれはそれはエンドレスの盛り上がり状況となりました。上田総代様は御年78歳になられたとの事。健康上の理由で最近は外出されることも少なくなっているそうで、今回、ご自宅を希望されての会議となりましたが、楽しく皆様との懇親が出来た一日となりました。‏最近では持ち回りで総代様のご自宅での会議をすることが増えて来ました。これまで卑山の座敷で行ってきた会議も、ご自宅をお借りすることで随分と会議の雰囲気も変わって行きます。‏何よりも大切なことは、胸襟を開いて忌憚のないお話し合いとなることが一番ですね。‏出会い、ふれあい、和み合いです。‏今日の会議からお食事会、そして懇談の様子のお写真を御覧頂き、大安禅寺責任役員総代会の御報告といたします。‏さて矢の如く時が過ぎて行きます。懇親をした後は時を止めてスローライフと行きたいですね。時間を止めるとは心の動きをを止めるしかないようです。友峰和尚より

宝勝寺 本堂屋根修復 1/19

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雨の降りしきる金沢・寳勝寺です。今日は朝から大工師の皆様と瓦店の方が作業に来られており、「ビシッ」「ビシッ」という、屋根の防水シートを打ち付ける音が響いております。住職は作業の様子を視察され、皆様にご挨拶しておられました。

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瓦の葺き替え完了まであと少し。これから2月末ごろまでかけて、式台復興工事が行われます。

 

第519話

2015-01-19

地元町内の沿道には節分会を知らせる旗が北風を受けてたなびいています。ずらりと並んだ赤い旗を見ますと間もなく春がやって来るという気分に駆られるものです。旗で思い出しますが、「二十歳」の事を「はたち」と言いますが、何故「はたち」と発音するのか?という問いに対して、昔は成人するとお祝いとして旗を立てたそうで、その旗の「乳」が20個あるところから「旗乳」すなわち「はたち」と呼んだそうです。うんうん成る程ね。諸説あると思いますが、どんな行事に於いても旗を立てるのは古来よりの日本の風習のように思います。5月5日の端午の節句の際にもところによっては軍旗を立てますし、お祭りやショッピングセンターの催事の際にも広告用の旗が立ち並ぶ光景をよく見かけますから、やはり旗は気分を高める効果があるようです。

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さて、節分会は厄払いの御祈祷祭でもあります。前厄、本厄、後厄、と3年続きの厄年。なんとも厄介な年回りでもあります。人間の身体は借り物ですから、時々はメンテナンスが必要ですね。人間は、10年に1度、3年をかけて身体の新陳代謝を繰り返すとされているようです。竹の節づくりのようなものなのでしょうか? まずは厄除けの御祈祷を受けて、心身の安定と感謝の心を捧げたいものです。ハタと困った時の御祈祷です。今年は2月1日、日曜日の午後6時半から節分会が開催されますので、今歳厄年を迎えられる皆様は是非ご参加ください。「南無観世音菩薩」 友峰和尚より

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