9月, 2014年

第403話

2014-09-29

今月もあと一日を残すのみとなりました。Sarah Lawrence Collegeの仏教学博士、Griffith Foulk氏より墨蹟禅画個展開催の依頼を受けてから一年が過ぎました。もとより前々から個展の開催については話し合っていましたが、ついにその日が目前に迫ってきました。作品のほとんどはニューヨークに送りましたが、まだ大作三点が表具中で、それが仕上がれば備品とともに送りたいと思っています。

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今夏、大安禅寺で行われた個展打ち合わせ / グリフィス・フォーク教授と野口美智子先生とともに

今回の開催場所は、ニューヨーク州近郊のヨンカーズ市、サラ・ローレンス大学のキャンパス内です。サラ・ローレンス大学はアメリカでも有数の芸術家や映画俳優、映画監督等を輩出されており、それだけに和尚としてもこれまでにない緊張感をもって準備に専念しています。グリフィス仏教学博士とは和尚の修行時代からの友人でもあり、40年に渡るお付き合いが有り、彼の勤務する大学での個展開催を大変嬉しく思っています。長い間、書を書き続けてきましたが、66歳でのパフォーマンス故に数字の語呂合わせで「無、無」の心境で頑張ってきたいと思います。

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本日も、サラ・ローレンス大学個展で開催される墨蹟パフォーマンスに向けて練習しています。

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大学では学生向けに「書道教室」も予定されており、一緒に同行される文房流晴心会・野口美智子先生始め御社中の皆様の茶道、華道のパフォーマンスやワークショップと合わせてしっかりと日本文化を伝えてきたいと思っています。すでに来年には、アメリカ・コネチカット州の大学関係の方からも禅書の個展とワークショップの依頼が来ており、今回のニューヨークでの個展開催は次につなげる大きな試練の場ともなっています。

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いずれにせよ開催日が否応なく迫ってきました。今日も明日も出発ギリギリまで書の練習に励んでまいりましょう!さてこのところ気候も穏やかで日々の暮らしが過ごしやすくなってきました。皆様におかれましても心穏やかにお過ごしのことと思います。「安閑無事」こそ一番の安らぎの世界です。今年は午年という事で「天地一指」の言葉を座右の銘に掲げての日々です。人生は二度ありません、一度っきりの人生であるからこそ大いにチャレンジして行きたいものですね。皆様の幸せを切に念じております。明日は終日墨蹟制作に集中するため、「ちょっといい話」をお休みさせていただきます。友峰和尚より

 

 

第402話

2014-09-28

大本山妙心寺団体参拝も無事終了しました。今回は滋賀北陸教区全体の参拝の為に二百名を越える参加者があり、大変感謝しました。和尚の学生時代は妙心寺山内の寺院で過ごした為、何度参拝しても新鮮な気持ちになります。写経あり、御詠歌あり、供養あり、精進料理あり、拝観ありと盛りだくさんのメニューでした。

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早朝6時15分、 出発のバスの中での大安禅寺御詠歌講員の皆様

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京都大本山妙心寺に到着後、花園会館にて写経

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精進料理を大方丈で頂きました

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御詠歌の奉詠

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大安禅寺御詠歌講員の皆様

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御先祖供養の法要のようす

帰路のバスの中は笑顔と会話の尽きない、あっと言う間の時間で自坊に着きました。本山団参は毎年企画されますが、一回でも多く霊地巡礼と同じく参拝したいと願った一日となりました。卑山からもご詠歌講員の方を始め檀信徒皆様のご参加を頂きましたこと、厚く御礼申しあげます。友峰和尚より

 

 

竹筆での色紙揮毫2

2014-09-27

 

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本日は、昨日住職が竹筆で揮毫された色紙をご紹介させていただきます。

SONY DSC「露 堂々」(ろ どうどう)… 堂々と露(あらわ)れている、の意。真理は奥深く、容易くは見られるものではないと思われがちであるが、実際は全くあからさまであり隠れてなどいない。「明歴々 露堂々」

SONY DSC「無 暦日」(暦日無し/れきじつなし)… 「山中暦日無し」、月日の移り変わりにも頓着せず、悠々自適に日々を楽しんでいる境涯。

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「一華開五葉」 (一華五葉を開く/いっけごようをひらく)… 「一華五葉を開き、結果自然に成る」、一輪の花が五つの葉を茂らせ、放っておいてもその実は自然に実る。仏法が代々に受け継がれ隆盛すること、広くは家業や子孫の繁栄を願う祝語。

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「壺中天」(こちゅうのてん)… 「壺中の天地」ともいう。「壺中」とは中国の寓話に出てくる仙人が壺の中に住んでおり、その中は広大で美しい世界だったことから「別天地の仙境」を示す。

SONY DSC「紅葉舞秋風」 (紅葉 秋風に舞う/こうよう しゅうふうにまう)… 紅葉が吹く秋風に散りながら舞っている。ゆく秋の風情。

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「風竹如流水 (風竹 流水の如し/ふうちく りゅうすいのごとし)… 「風竹」とは、竹がさらさらと風にそよぐ音のこと。「流水」とは、ここでは格調の高い音楽、「流水韻」を指す。竹が風にそよぐ音が、清らかな音楽のようであるさま。

 

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「竹 起清風」 (竹 清風を起す/たけ せいふうをおこす)

 

 

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「竹 葉々舞」 (竹 葉々舞う/たけ ようようまう)

 

※禅語の解説文は、「茶席の禅語大辞典」(淡交社)より引用させて頂きました。

最後は「竹」の作品を集めました。竹筆独特のかすれで「竹」は本物の竹の姿のようですが、同じ「竹」でも書体によって、笹竹のようにも孟宗竹のようにも見えます。

来る10月のサラ・ローレンス大学個展には、掛軸などの大作のほかにも色紙作品も多く送られることになっています。アメリカへ渡る前に、寳勝寺日誌から作品をご紹介させて頂きたいと思っておりますので、ぜひご覧になってください。

 

第401話

2014-09-27

野町の少林寺、本多町の瑞光寺も兼務している為に、今日は月終りの御堂お参りに出かけました。さすがに観光シーズンとあって二十一世紀美術館や兼六公園周辺は大型観光バスで賑わいを見せていました。勿論、寺町の妙立寺(忍者寺)様も朝方から切れ目なく観光客が列をなす中、卑山にもそれなりに御参りの方が見えました。あすは滋賀北陸教区主催の本山団参があるために和尚は福井の自坊に戻りますが、昨年に引き続いての大本山妙心寺参拝となります。今回は教区全体での団体参拝の為、約300名近い方が参加されての御参りとなります。単にお参りをするだけではなく、参加者全員が本山で写経をし納経する予定となっており、檀信徒と本山とのご法縁をより一層強く結んでいただこうとの企画で有り難く感じています。

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副住職の御指導のもと、大安禅寺で行われている写経の会「洗心会」の様子 

和尚も若きとき「巡礼会」を組織して、お四国88か所霊場巡りや、北陸33か所霊場巡り、西国33か所霊場巡りなどしましたが、実に楽しく充実した霊場参拝だった事を思い出します。この時期多くの参拝者や観光客で賑わう古都京都、観光目的だけでなく多くの寺院と法縁を結んで歩く写経や納経などの研修内容を含んだ参拝もこれからのスタイルではないかと思いますね。

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寳勝寺の八臂弁財天坐像 / あらゆる強運をもたらすご利益があると言われています。

寳勝寺は今、観光客の休憩所となりつつあります。大いに身体を休めて金沢の観光を楽しんで頂きたいものです。それにしましても寳勝寺のおみくじが良く当たるとの評判です。皆様も一度お試しになってはいかがでしょうか。「大吉」が出ることを和尚は願っています。友峰和尚より

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竹筆での色紙揮毫1

2014-09-26

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ただいま見頃を迎えている酔芙蓉

今日は快晴の予報でしたが、ときおり小雨の降るあいにくの曇り空です。連休を過ぎ、観光もやや小休止の様子ですが、宝勝寺には今日も住職を訪ねてお客様が見え、会合が行われています。

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午前中には、いよいよ10月中旬から着工予定となっている第2期本堂修復工事の打合せが行われました。松浦建設㈱の東野様より大凡の日程をお伺いし、現在、段取りを立てているところです。

SONY DSCその後、先般から進められている看板と広告の打合せのため、須貝様が御来山くださいました。デザインの詳細な調整をしています。

SONY DSCまた本日は9月20日に引き続き、秋季彼岸供養のお申込みを頂きました檀信徒様御家先祖代々のご供養が執り行われました。

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今日はお彼岸明けです。はからずも、寺内では扇風機や夏用座布団を片づけ、秋冬のしつらえに移行しました。本能的に(?)暑さ寒さも彼岸までということでしょうか。

SONY DSCまた住職は午後から、庫裡の一室にて色紙揮毫に専念されました。竹筆を用いて、一作品、一作品、ゆっくりと丁寧に書かれています。

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「無 暦日」

SONY DSCまた、「無 暦日」。納得のいく作品ができるまで、何度も同じお言葉を書かれます。

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「竹 起清風」

何十枚も揮毫された中から、十枚の色紙を選出されました。明日、作品をメインにご紹介させていただきます。

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第400話

2014-09-26

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日々のブログも早や400回目となりました。振り返って以前の文を読んでみますと、その時々の心境がよみがえって来るようです。「人生色々、和尚はヨロヨロ!」で、今と何が一番違うのかと比べればやはり「老化現象」の進み具合でしょうか?今朝一番の来訪者が言われていましたが、最近の話として、とある方が新聞の死亡欄を見て「まだまだお若いのにもったいないね~」と呟いたそうです。そこでそっと亡くなった方の年齢を見たら、なんと!88歳だったそうです。「驚き、桃の木、長寿の木!」。今や100歳100歳の時代。元気な方はどこまでも元気な世の中です。これからは健康をキープするための努力が必要となっていることを自覚するこの頃です。さて400回目記念の「ちょっといい話」ですが、お客様とお話しをしていますと結構「いい話」で盛り上がることがあります。歓談が終わって、あったかい余韻が残るのは、決まって思い遣りのこもった対人関係の話題のときです。「出会い、ふれあい、なごみあい、ゆくゆくお互い拝みあい」っていうわけですね。テレビ番組もそんなホットな話題を取り上げたものが増えているように思います。一時「おもてなし」の言葉が話題になりましたが、それとて「思い遣りの心」が「おもてなしの心」に比例します。「日本の心」は仏教の教えの「和」であると思います。「和を以て尊しとなす」、聖徳太子のこの言葉こそいつまでも日本の心を代表する言葉であって欲しいと思います。

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第二期本堂修復工事打ち合わせ / 松浦建設株式会社の吉田専務様、東野様と

いよいよ10月より寳勝寺の第二期工事が始まりますが、今回は式台と本堂屋根の吹き替え工事となります。工事の打ち合わせをしながら、国指定伝統的建造物群のひとつである寺町・寳勝寺も、今後の世代に残したい「和」の精神を伝えていく建物であると強く思いました。友峰和尚より

第399話

2014-09-25

お彼岸が過ぎた途端にいっぺんに秋色を深めてきました。日が暮れるのも徐々に早くなって行きますが、それだけに一時一時が惜しく感じられます。サラリーマンの方々は毎日規則正しいリズムの中でお仕事をされていると思いますが、和尚などは実に不規則な毎日の法務生活なので、時間の割り振りや仕事の進め方など、きちんと決めないとあっという間に時間が過ぎてしまいます。時々、昔の修行時代を思い出しますが、日々の修行日程は極めて時間厳守で綿々密々の時間割となっている為、一日が長く感じられたものです。当たり前の事ながら早朝3時に起床し夜の11時頃までが修行時間ですから、一日たっぷりと余す所なく有効に時間を使い切っている感じだったですね。「若いときに鞭打て!」と言いますが、なるほど!年齢も七十近くになりますと気力も体力も含めて何もかもが不足しますから、行動よりも考えている内にどんどん時間が過ぎていきます。「光陰は光の如し」です。これは和尚の愚痴ではありません、であるからこその人生だと思います。「自分の事は自分で責任を果たしていく」の決意みたいなものでしょうか。毎日のようにニュースで伝えられている超高齢者社会日本。「一寸の光陰軽んずべからず。時、人を待たず」の格言が和尚にもひしひしと重く伝わってくる今日この頃です。

そんな中、先日お母様の一周忌法要を寳勝寺にて営まれた娘様より、大変丁寧な心のこもったお手紙を拝受しました。父母を想う心は幾つになっても自分の人生の心の支えとなります。「世の中に一億人の母有れど わが母にして優る母なし」誰の歌かは知りませんが和尚もそう思います。またこんな歌もありました。「月影の至らぬ里はなけれども眺むる人の心にぞ住む」と。そうなんですね、母親を想う心がそのまま、母親が今の自分を見守ってくれている心なんです。お母様の一周忌法要でしたが、ご家族の読むお経の中、お母様の微笑んでいる姿を感じ取った法要となりました。心の安らぎはいつも母と一緒に生きているところにあると思います。友峰和尚より

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第398話

2014-09-24

心配された台風も温帯低気圧となってやれやれと思いきや、今度はその温帯低気圧が日本海で発達して大雨になるとか、本当に最近は気候の変動に一喜一憂する毎日が続いています。当然のことながら人間の身体も精神も自然気象と密接に連動している為、「異常気象」は人々の心をも不安定化させるようです。最近頻発する身近に起きる事件や事故も、何らかの因果関係があるのかもしれませんね。そうなりますとやはり、こんな時にこそ気候に左右されないような日常生活の工夫が必要になって来ていると思います。皆様はどのようにお過ごしになっておられますか?「私なんか、異常気象など全く関係ないわ!」なんて楽観的に生活できれば幸いですがね。雨もよし風もよし天気もよしなんて気分で毎日過ごせればいいのですが、最近の気候の変動は世界的に問題になってきている為、どうやら我々も生活環境や、また防災対応策などについて真剣に備える必要性に迫られているようです。「災難は忘れたころにやって来る」ではなく「災難はすぐやって来る!」ですね。

さてその”すぐにやって来る”ですが、今朝方、早速に地元の檀家様よりニューヨーク個展開催のお祝いを頂きました。昨日のブログで「ご支援お願いします」と書いたからでしょうか。これぞ真の「御檀家現象」(温暖化現象)でした。中内様には心から感謝申し上げます。ブログを毎日見て下さっていると聞いておりますし、本当に嬉しく思いました。御檀家様からは日頃から多くのご支援を賜っておりますだけに、ご期待に添えるよう和尚も頑張りたいと思います。益々個展に向けて集中です!!友峰和尚より

yjimageEIKLWJP2サラ・ローレンス大学の風景

第397話

2014-09-23

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爽やかな秋晴れの中、卑山では「彼岸・放生会」が厳修されました。近年問題になって来ている「寺離れ」や「先祖墳墓墓じまい」もこの寺には無縁のようで、多くの檀信徒を始め一般の参拝者が参加しての法要となりました。確かに少子高齢化情勢は地元の町にも及んでおり、今後の対策が求められています。若者の伝統的宗教からの寺離れ現象は少子化現象にも原因が有り、年中行事にも今後若者が参加できるような具体的対策が必要になって来ていると思います。「お寺はお年寄りの集合所」的感覚は大いに見直されるべきですが、高齢化社会の進む日本にあってはお年寄りを受け入れる「安心の場所」としての寺院の活用も大切なことだと和尚は思います。いずれの問題にせよ少子高齢化社会の進む中で、全国の寺院のあらゆる活用が問題解決のサポートとなるのではないかと思うのです。なにしろ65歳以上の方が三千万人を突破する日本社会、いくら老人ホームやデイケアハウスを増設したところでとてもとても追いつかないのが現実です。「狭い日本そんなに急いでどこに行く」って言ったって、早くホームを前予約をしなければ「在宅介護」が待っているという事でしょうか?とにかくまずは出来るところから出発です。大安禅寺檀信徒の皆様が老後をゆったりと過ごせるように、精神面でのサポートこそ年中行事の修行であり月参りであると思いますね。

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四百年間連綿と受け継がれていく年中行事の中にこそ心の安らぎ場所があると確信する今日この頃です。そのことを地元の若者たちにいかに理解してもらい、行事に参加して頂けるかは、住職の布教活動の手腕にかかっていると自覚するものです。御釈迦様の法は「安心の法」です。世の中、近代化が進めば進むほど快適な社会空間とは裏腹に人々の心は不安を増長させていくように思われる現実の中で、今後ますます宗教者の活動が重要になっていくと感じ取った法要となりました。

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施餓鬼棚の下の池、鯉に水を注ぐ参拝者の皆様。

今年のすべての行事を無事終了しました。愈々アメリカニューヨーク州サラ・ローレンス大学個展開催に向けて、明日より全力で取り組みたいと思います。皆様のご支援のほどよろしくお願い申し上げます。友峰和尚より

明日からの3日間も・・・。

2014-09-23

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菓子は「おはぎ」を御用意いたしました。ころころのお月様のようなおはぎです。

お彼岸お中日の今日、寺町の多くのお寺で行事や報恩講が行われています。ふだんは夕方聴こえてくるお鐘の音が、午前10時・午後1時と何処からか響き、”これから行事が始まるのだな”と知らせてくれます。「秋のお彼岸」というと現代では「9月23日」のお墓参りの風習のみが残っていますが、江戸時代以前の昔むかしは、お中日とその前後3日間を足した7日間を、読経や写経などの仏道修行をし心身を調える期間とされていたそうです。それを学んでからというもの、お正月と同じように”節目”の静かな心境でこのお彼岸一週間を過ごしたいと思っていましたが、瞬く間にお中日(第4日目)を迎えることとなりました。

「彼岸」はインドの古い言葉「パーラミター(波羅蜜多)」の漢訳で、「此の岸~迷いの世界~」から「彼の岸~悟りの世界~」へ到る、そのための方法、という意味だそうです。中でも六波羅蜜が有名で、その内容とは、1.布施(ふせ)・惜しい欲しいと思わず、相手のために心を尽くすこと。2.持戒(じかい)・我をつつしみ、謙虚になること。3.忍辱(にんにく)・思うようにならない時も、諦めず卑屈にならず耐えること。4.精進(しょうじん)・地道に努力すること。5.禅定(ぜんじょう)・外境や迷いに振り回されず、心を落ち着けること。6.智慧(ちえ)・仏の教えに従いあるがままを受け入れ、正しい判断をすること。以上の6つを実践することが、悟りの世界に到達するための方法であると説かれています。一千年以上も前に唱えられ始めた言葉が今も的確に人間の心を導いてくれることに、お経の凄さを感じます…。

明日からの3日間も、まだ「お彼岸」です。いま一度気持ちを改め、波羅蜜多の心で過ごして参りたいと思います。

 

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