和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第4244話 】
2025年 03月 31日 談

 

宝勝寺ふれあいパーク霊苑奥の院の雑草がここ数日間でいっきに伸び始め、タイミングを逃すと手がつけられなくなるため午前中から草引き作業に入りました。除草をする場合の作業言葉は色々あり「草取り」「草引き」「草むしり」「草刈り」などなどですが、微妙に言葉の意味が異なるように思います。

 

 

「草むしり」は草の根っこも取る作業で、「草刈り」はカマで草を刈り取ることを意味します。大切なのは草が生えるのを遅くするためにも根っこを除去することが重要でそのための優れた器具が沢山あり、雑草の種類や生え具合を見て器具を替えながら丁寧に進めています。

 

 

墓域に生える雑草の種類は毎年異なりおそらくは風や鳥が種を運んでくるものと思われ、今までに見たことの無いような極めてしぶとい草には閉口します。昔々の話ですが和尚がアメリカで友人宅に泊めて頂いた時、そのお礼にと畑の草むしりをしましたが、あとで聞いた話ではずいぶん長い間雑草が生えず当主が驚いたとのことでした。禅僧の畑仕事で特に草むしりや掃除に重点を置く理由は「煩悩、妄想の種」が出ないようにとの意味合いもあるそうです。ガッテン!ガッテン!とはいえ草むしりは実に根気のいる仕事で、毎日少しずつ作業を進めることにしました。

 

旺盛に生え始めた ミミナグサ

 

それにしても雑草の新芽を見つめていると眼が休まります。日頃スマートフォンの画面を見ている時間も多く眼が疲れてしまいますが、草むしりは眼の保養には効果が期待できそうですね。さて3月も今日が最終日、明日からは4月卯月を迎えます。気持ちを新たにして健康に気をつけながら頑張って参りましょう。くれぐれも御自愛ください。友峰和尚より

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