和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第4145話 】
2024年 12月 22日 談

開山堂から 愈好亭へつづく 渡り廊下

 

寒い寒い朝を迎えました。小雨模様とともに時折雪がチラつく天気となりましたが、昨年は21日から大雪となり除雪機を使って連日雪除け作業に追われたものの今年は今のところ大丈夫のようです。

 

表具師の斎藤さんと


午前中に春陽堂の斎藤公一さんが年末のご挨拶に来寺され、アトリエにてしばし歓談しました。ここ数年は金沢での年越しとなっており、自坊での来客もなくゆっくりとした時間を過ごしています。宝勝寺とは全く違って実に時間が止まったような感じで環境の違いをしみじみ思います。

 


自坊での日課は諸堂の参拝と現在進められている本堂保存修理工事の現場視察ですが、本日は日曜日ということもあって作業も行われていないせいか本当に境内は静寂そのものでなんとも隔世の感を覚え気持ちが爽快になります。

 

 

愈好亭の庭には落葉したモミジが辺り一面に敷きつめられた様子には不思議なまでに気持ちが落ち着くものです。開山堂に参詣しましたが、静まり返った堂内もまた清々しい空気で満たされている感じで、古寺探訪の気分を味わう心境でした。師走の寺院参拝は古刹特有の悠久の歴史を味わえるチャンスなのかも知れませんね。幕末の歌人・橘曙覧(たちばなのあけみ)は大安禅寺参詣時に、「いつ来ても 世離れ果てし この寺は 門(かど)入るからに 心地異(け)にする」とその心境を歌にしています。

 

開山堂

大安禅寺開山 大愚宗築禅師


1年の終わりを告げる大晦日も次第に近づいて参りましたが、和尚の気持ちは無事に千秋楽を迎えることへの感謝の念でいっぱいです。愈々来年1月25日に満77歳の喜寿を迎えますが、父母の恩と祖先の恩そして衆生の恩とともに報恩菩提への新たな人生を歩んで参りたいと深く念ずる今日この頃です。友峰和尚より

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