和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第3617話 】
2023年 07月 13日 談
夏の風が吹き抜ける霊苑にて / 盂蘭盆墓諷経を修業いたしました
お盆中でふれあいパーク霊苑に参詣される方がひと時も絶えない一日となりましたが、心配された大雨も小康状態のようで午前中の盂蘭盆墓参諷経の際には時折強い風が吹き抜けていきました。どういうわけか寳勝寺境内は風通しが良く、真夏日でも風のおかげで涼しく感じます。
お線香の香りが満ちる苑内
ご家族の方々とともに
7月に入ってから今日まで休む日もなく盆経の行が続いて来たため本日は午後から休息としましたが、今のところ喉の調子も良く読経の際も声の音域には自分でも広がりを感じる程で有難く思っています。「坊主はお経!」と師匠が日々我々弟子たちに厳しい指導をしてくれたおかげだと今ではつくづく感謝するものです。
コロナ感染が拡大するなか一番気を使ったのは感染して喉を傷めることでした。考えてみれば声が出なくなったら歌手と同じく、僧侶としておしまいなのかも知れません。つくづく読経の際の声の大切さを思う今日この頃となっています。
先般新命副住職が盂蘭盆会で加担した際に維那(いのう)の役をしましたが、とても趣があり法力を感じる声で回向(えこう)を読みあげ本堂の隅々まで浸透する感が有りました。僧侶としての修行は生涯尽きる事はありませんが、「歩々これ道場」の禅語のように読経をする際の声は僧侶の命でもあると自覚するものです。「朝打三千 暮打八百(ちょうださんぜん ぼだはっぴゃく)」さらに鞭打って前進して参りましょう!!
蜻蛉舞う 墓参の僧や 風涼し 友峰