和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第3437話 】
2023年 01月 14日 談

すっぽりと霧に包まれた 大安禅寺山内

 

この時期としてはあまりに気温が高いため、今朝方は全山がすっぽりと霧に包まれなんとも幽玄な景色を見せていました。午前中に㈱アイソウシャ・中村修二会長の御家に年頭回礼諷経に出向いた後は自坊でゆっくり過ごしましたが、昨晩は内孫・瑞月(みづき)の誕生日祝いに息子夫婦家族と夕食を共にした後、孫達と記念の写真を撮りました。

 

瑞月の誕生祝いにて 孫達との記念撮影

 

しばらく会わない間にずいぶん成長したものだと大変嬉しく思ったものでした。瑞月は今年中学1年生!長男の永峰はピカピカの小学1年生になるというので2度驚きました! 離れて暮らしていると驚くことばかりの連続ですね。さて明日は新年最初の年中行事「大般若祈祷会並びに檀信徒新年総会」が修業されるため職員一同がその準備に追われていましたが、新しい年を迎えるに当たって床の間の掛軸を掛け替えました。

 

 

軸の作者は富山県高岡市大本山国泰寺前管長・稲葉心田(いなばしんでん)老大師で、言葉は上から「雲月自ずから悠々」、布袋図の画賛は「三毒はこの中に入れおきて 今日もニコニコ恵比須顔なり」と記されており、新年に相応しい禅語となっています。

 

「 雲月自ずから悠々 」 

「 三毒は この中に入れおきて 今日もニコニコ 恵比須顔なり 」

 

“三毒”とは仏教の教え「貪 瞋 痴(とん じん ち)」のことで、貪(とん)とは欲どおしくむさぼる心、瞋(じん)とは激しく怒ったり妬んだり恨んだりする心、痴(ち)とは不知から来る愚痴(ぐち)を指すそうです。その三毒をお腹の溶鉱炉で溶かしてしまいなさい!ということでしょう。

 

 

さてさてなかなか難しいことですが、明日は大般若御祈祷会ですので腹の底から声を振り絞って三毒の大魔を消除したいと願っています。檀信徒の皆様にもお力を頂き、1年間の招福除災祈願を修業したいと思います。友峰和尚より

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