和尚のちょっといい話
早朝より檀信徒総代始め世話方の皆さんとともに、この20日に厳修される「涅槃・彼岸会法要」にお供えされる涅槃団子作りが始まりました。昔ながらの製法を継承しているところも少なくなっている中、大安禅寺では頑なに伝統を守って手間ひまをかけた団子作りが行われています。和尚も小さい頃から手伝って来た為、今も現役で頑張っています。今日は下準備作業でしたが、明日が「団子こね」で和尚の出番となります。
一見簡単に作れるように思われがちですが、なかなか力のいる仕事で、特に色を重ね合わせながら美しい模様の団子を作るには技術が要ります。一般的には金太郎飴の作り方に似ていますが、米粉の団子となると手水の具合では中に空気が入ったり、くっつきが悪くなったりで、素早い色合わせが求められて行きます。明日のブログでは和尚の団子作りの技をお見せできると思います。とっても素朴な「涅槃団子」だけに、思い入れも強くなるというものです。「伝統」とは何ぞや? 日本古来の伝統行事や慣習が減少していく現代社会ですが、一度消滅したものを復帰させるのは至難の事です。後世に何を伝えて行くかはそれぞれに事情が有り選択が難しい問題でもありますが、残せるものはたとえ一年でも継承して欲しいものです。
さて「涅槃団子」も有れば「彼岸団子」も有ります。どちらも「仏法」そのものを意味するお供え物です。お寺の年中行事には大いに参詣願いたいと思います。「日々これ新たなり」の禅語の如く、一回参詣するごとに新しい発見があるのがお寺の「不思議発見!」です。思い切ってお寺の行事に参加してみて下さい!お寺は本当に摩訶不思議な所なのです。何故なら「真理を行ずるところ」だからです。お参りして、本当の自分に出会えることほど素晴らしい体験は他にないと思います。友峰和尚より