和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第595話 】
2015年 04月 05日 談
満開の桜の花も今日はあいにくの雨風にさらされて花吹雪となって散って行きますが、それはそれでまた風情があります。「散る桜 残る桜も 散る桜」という歌はいかにも無常観溢れる言葉なれど、その無常観こそがまた次の開花への希望を持たせてくれますから、古来より「さくら」は常に人々の心を引き寄せて止まないという事なのでしょうね。そんな桜の舞い散る姿を横目にしながらの供養日となりました。午前中に御先祖と家族動物の霊供養が行われましたが、読経が終わるころには雨も上がり、大安禅寺を取り巻くソメイヨシノの桜並木も供養に参加しているが如く散華(さんげ)を繰り返しているようでした。
四月八日は御釈迦様の御誕生日。仏教徒にとっては大切なお祝い日です。「天上天下唯我独尊」(てんじょうてんげゆいがどくそん)とはあまりにも有名な、御誕生後に間もなく発した言葉ですが、和尚も常に原点回帰の日々を過ごして参りたいと思います。さてこれからは次々と色々な花を咲かせていく時節、大いに心の花も咲かせて参りましょうね。友峰和尚より