和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第3794話 】
2024年 01月 06日 談

新年を迎えアッという間に一週間が過ぎようとしています。連日能登半島地震被害と被災者救助の続報が刻々と伝えられていますが、安否不明者の救助がなかなか進まない状況に心が痛みます。寺町から約1キロの所に大桑町陸上自衛隊金沢駐屯地があるため、連日災害派遣物資を積んだ軍用車やヘリコプターが陸空共に頻繁に行きかっています。ニュースによると道路渋滞を避けるため現在は個人での災害救援物資の輸送は止めて欲しいとの事でした。いずれにせよあらゆる機関が懸命の救助作業を続けている様子で、一人でも多くの人命救助を願っています。

 

少林寺御檀家の桑島様が来寺くださいました

 

午前中に少林寺御檀家の桑島氏が年頭の御挨拶と年忌法要修業の件で来寺されましたが、元旦地震発生当時の様子について色々大変だったことを語られていました。

 

令和6年1月1日夕方、瑞光寺にて

 

本多町の瑞光寺が今回の地震で被害を受けたため、地震被害の調査と片付け、掃除を兼ねて職員と出向きました。破損した平安時代作 観音菩薩立像は一端寳勝寺に移転保存して修復出来るか検討し、仏具等の破損は仏壇屋さんに修復を依頼することにしました。

 

本日、改めて瑞光寺へ出向き、整理と掃除をしました

 

バラバラに崩れた腕や冠、土台 / 平安時代作 観音菩薩立像

 

観音像の破片の数々を 箱に納めていったん寳勝寺へ持ち帰りました

 

また寺務室などはガラス製の置物が破損して破片が飛び散っていましたが、大きな被害はなく安堵しました。4か所の兼務寺院先の地震被害が最小限であったことに胸を撫でおろしましたが、今後は地震対策も急務になっているように実感しました。

 

 

仏壇から転落し割れた 灯篭の台座

灰やホコリがかかった仏壇を 掃除しました

 

瑞光寺墓苑 倒壊した墓石

 

今回の地震で思ったことは「気づき」の重要さでした。地震発生時に卑山に隣接しているホテルの水道管破裂で猛烈な漏水が発生しているのを見て、以前兼務寺院・少林寺の漏水があったことを思い出し直ぐさま出向いたところ案の定、台所の水道管が破裂しておびただしい漏水が発生していました。幸いに止水栓を止め事無きを得ましたが、本当に普段からの「気づき」の大切さを思ったものでした。

 

夕刻 寳勝寺檀信徒・高畠家のご家族 蓑屋様御一家が来寺くださいました

 

臨済宗妙心寺派の寺院の中には数多く兼務されている住職がおられますが、自然災害が生じた際の対応に対するご苦労を実感しました。いつ発生するかも知れない自然災害に対し日頃からの防災意識が如何に重要であるかを強く感じるものです。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

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