和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第1606話 】
2018年 01月 10日 談

風雪に耐える 錦木

明日の夕刻六時半から新年初坐禅会が寳勝寺本堂で開催されるに合わせ、本日はその準備と檀信徒祖霊総供養の諷経をしました。読経の持つ大神力の加護を得て、今年一年、檀信徒各家皆様が無事である事を願うばかりです。

禅宗の日常行の三本柱は「坐禅・読経・作務」で、それらどの一つが欠けても十分な法力を得ることが出来ません。では、法力とは何ぞや?と聞かれれば即「平常心(びょうじょうしん)」と答えます。「心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 こころ許すな」の道語の如く、「こころ」は不確実で正体不明の存在ゆえからの言葉だと思います。三本柱の中でも坐禅ほど心が落ち着き又深い安らぎを体得できる手段は他に見当たりません。人間にとって、日々のこころの安らぎほど有難いものは有りませんね。健康体、気力、安心さえ充実しておれば実に快適です。

読経も大事で、お経を唱えると不思議な神力を感じるものです。特に陀羅尼(真言)には不可思議な御利益がありますから、皆様も唱えて頂きたいと思います。そして作務(さむ)ですが、一般的に掃除を意味します。特にトイレ掃除は徹底してやりましょう。禅語に「洗心」と有りますが、坐禅も読経も作務も、究極は洗心の行にほかなりません。仏教の教えとはそれらの実践から体得する「有り難い平常心」である事を承知して、明日の新年初坐禅会に参加して頂きたいと願っています。友峰和尚より

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