寶勝寺日誌
今朝の宝勝寺です。酔芙蓉が新しい花を咲かせ、一方では朝顔が黄色く落葉し、初秋の清々しい山門前。ちょうど一年前の植栽の頃が思い出せないほど、良い景色になっています。
写真を探してみたところ、昨年の9月19日、いよいよ更地になったところでした。
その後、春夏秋冬、花の庭に、、ただいま酔芙蓉が見頃を迎えています。
本日は、羽咋市より中越様ご夫妻とご親戚の成田さまがお越しくださいました。涼しい午後のひととき、お話しは尽きず久しくご歓談されておられました。ご来山、誠にありがとうございました。
三連休も最終日の今日、金沢市内ではジャズフェスタが開催されていることもあり、多くの観光客が往来しています。少し肌寒いほどの快晴で、寺カフェにもお客様が集い朝からゆっくりされている様子。一昨日の御法事の際、檀信徒様がご仏前にお供え下さった白百合が大きく開き、堂内は花の香りに満ち満ちています・・・。
今秋、寳勝寺の前庭は「秋明菊(しゅうめいぎく)」が旺盛に育っています。白、桃色、濃桃の八重咲など、背丈も大きく育っています。
ただいま「ガーデン&寺カフェ」の最もよい季節を迎えています。
すっかり秋めいて参りました。夏の賑わいもひと段落ですが、最近は午後3時頃からのお客様が多く、「夕方寺カフェ」になっています。
不思議なことに、今の季節、お庭も夕方がいちばん美しく感じられます。斜陽に照らされた花が、庭に浮かぶようにキラキラ輝いています。人も草花も「秋は夕暮。」でしょうか。
寳勝寺・秋野草図屏風 / 石川県立美術館へ寄託
今年の二月ごろ、石川県立美術館へお伺いした際の写真です。涅槃図とともに、寳勝寺の宝物として秋の草花を描いた屏風が寄託されているとのことで拝見させて頂きました。高さはおおよそ120センチほどで、右側から左側へ、秋から冬への草木花が自然のままに描かれています。
落款は「伊年」とあります。(伊年とは俵屋宗達の流れを組むことを証明する”屋号”のような印とのこと)
美術館の方のお話によると、おそらくもう一双、春から夏にかけての野草図屏風があり、二双一対の「四季野草図屏風」だったのではとのことでした。しかしなによりも驚きましたことには、この「秋野草図屏風」に描かれている植物のほとんどが現在の寳勝寺の秋の景色にも登場することです。
菊、りんどう |
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白萩、すすき |
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芙蓉 |
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南天と水仙 |
藤袴と紅い葉のつる / 藤袴も秋の中庭に咲きます
時代は四百年ほども移り変わりましたが、お寺が守られてきたことと共に愛でられている自然の景色もほとんど変わっていないことが伝わり、大変感動いたしました。
今朝の寳勝寺です。昨日ご紹介させていただいた酔芙蓉のつぼみが開き、大きな白花がお目見えしました。直径10センチほどの大きな花ですが、その色や造形はなんとも繊細です。
このお花は、朝は純白で開花し、時間が経つにつれて徐々に赤みを帯び夕方には紅色になることから、「酔」芙蓉という名がついたと言われています。夕方、寺カフェを終了して再び花を見ますと、なるほど鮮やかな紅色に変化していました。
寂しいことに酔芙蓉は一日花の為、この花は今日限りで萎んでしまいます。 しかしながら、宴たけなわでも潔くシュルシュルと閉じていく形が可愛らしくも感じられました。手を振って去っていくような姿です。
寳勝寺・山門の前庭でひときわ成長している「酔芙蓉」ですが、今日、白い花びらが大きく膨らんだ一輪を見つけました。
民家や街路樹では、あちこちで既に「芙蓉」の花が満開になっており、今か今かと待っていた酔芙蓉です。たくさんの蕾がついていて、これから10月中旬まで次々と開花します。
9月に入り、朝顔も名残花となってきました。小さくなっていく朝顔もまた季節の趣があります。
やまごぼう / 寳勝寺・山門前庭にて
8月31日、日曜日です。夏休みも最終日ですが、今日も門前の通りには多くの観光客が往来しています。寳勝寺では終日、寺カフェのお客様で賑わい、また檀信徒様がご挨拶にお越し下さり、お墓参りの縁者の方が8年ぶりに来られるなど、千客万来の一日となりました。
また今日は、読売新聞朝刊の地域欄紙面にて、寳勝寺の記事が大きく掲載されました。取材を頂いたのは8月半ば頃のことで、その折には寺カフェの一般のお客様にもご参加頂いての取材だったので、掲載されることを大変楽しみにしていました。
取材中のようす / 平成26年8月16日
素晴らしい記事を掲載してくださった読売新聞社様、記者の鷹尾様に厚く御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。
本日、朝8時半の寳勝寺です。金沢市と白山市が連携して企画されている旅行プランのモニターツアー御一行様が来山され、住職によるご説明をお聞きになっています。寳勝寺の事はもちろん、寺町台寺院群や加賀藩前田家のこと、「太白山寳勝寺」と「白山」のことなど、幅広いお話しでした。喫茶室やお庭などを見学されるなど、観光コースの研修を兼ねておられるようです。
旅行業や観光協会の方々です。思いがけない楽しいご説明に始め緊張されていた皆様もとっても和やかに。
また今日は「日中友好の朝顔を愛でる会」が行われ、大切なお客さまをお迎えいたしました。初秋の晴天でしかも涼しく、朝顔はこの日を待っていたかのように満開で本当に良き日となりました。本日の朝顔は本当に見事で、夕方まで美しく咲いていました。
満開の朝顔とともに記念撮影をされる中川美術館館長・中川健造様と住職 / 正午ごろ
そして皆様をお見送りしましたのちには、金沢の英語版フリーペーパー「eye on KANAZAWA」の写真撮影が行われました。
カメラマンの方と、着物姿のモデルさんです。
モデルの女性は、香港系カナダ人とのことです。流ちょうな日本語を話され、お抹茶を召し上がっておられました。10月1日に発刊されるとのことです。掲載された折にはまたご紹介させていただきます!
塀一面の朝顔 と 酔芙蓉のつぼみ
朝夕たいへん涼しくなって参りました。「日中友好の朝顔」も、ただいま一番の見ごろを迎えています。毎朝たくさんの花が咲くとともに、丸々とした種子が実りはじめ、いっそう趣があります。本日は午前中、ヨシダ宣伝株式会社の益子さまと須貝さまがご来山下さり、広告企画のお仕事のことは勿論、あらゆる話題で盛り上がってお話しされていました。
秋明菊 と 紫式部
また本日住職は、墨蹟を納める桐箱に銘を記す”箱書き”の作業に専心されていました。
無一物中無尽蔵
題の文字が乾きましたら、内側にサインをします。 |
一筆、一筆、大変集中されています。 |
左から、「壺中天、一華、絆安閑無事、山中無暦日、梅香南枝」
上の写真は、墨が滲まぬよう乾かしておられるところです。”箱書き”によって桐箱も、唯一無二の貴重な作品となります。
晩夏となり日中友好の朝顔もますます美しく開花し始めました本日、平素大変お世話になっております西野久夫さまと、お孫様で中学生の愛梨さん・優梨さんが寳勝寺へ御来山くださいました。
と言いますのも、”お寺で心に残る体験をしてほしい”という西野様のお気持ちから、今朝は、お孫様の「朝粥体験会」が行われることとなっていたのです。住職御手製のおかゆとたくあん・昆布、梅干しの御膳を前に、食事の作法や「いただきます」「ごちそうさま」の意味について、説明を聞かれ、「食事五観の偈※」を皆様で唱和されました。※禅宗において食事の前に唱えられる偈文
住職の拍子木に合わせ、食事五観の偈を唱和されているところ
「一つには功の多少を計り、、彼の来処を量る・・・」
”「いただきます。」と唱和した後、まずは器を持ち頂いてから食事を始めます。”という住職のご説明を熱心に聞かれています。お二人とも自ら進んで朝粥体験を希望されたとのことで、緊張とともに真剣な面持ちです・・・。
お食事中のようす。大変美味しいと喜んで召し上がられていました。
お粥のお米は先般、和太鼓奏者の車屋正昭さまがお供えくださった”越前美山こしひかり・特別栽培米”です。大きな土鍋に沢山用意されていたお粥はすべて完食(!)され、作られた住職もたいへん喜んでおられました。朝粥体験後、デザートタイムでは、表情も和らいでリラックスして頂けた様子です。西野さま、愛梨さん、優梨さん、本日は寳勝寺へ御来山頂き、誠にありがとうございました。