Author Archive

第4139話

2024-12-16

師走月も残すところあと半月を切りました。随分と気温の低い日々が続いていますが、昨年とは違い今のところ大雪の心配は無さそうで安堵しています。

 

 

自坊大安禅寺の諸堂保存修理工事も令和7年度末に本堂が完成予定となっており、堂内も創建当初の姿に復元されつつ有ります。工事の進捗状況の写真を見るにつけ日々見事に修復されていく姿に感動を覚えるものです。

 

 

 

 

一年を通して一般の方々への修復工事現場見学会が開催されていますが、来年はもっともっと多くの方々に見学して頂きたいと願っています。さて本日は終日自室に引き籠って恩師に諸堂修復工事進捗状況報告書作成と手紙を書きました。巻紙を使って毛筆で書いているうちにNHK大河ドラマ「光の君へ」の中で紫式部が源氏物語を毛筆で書いているシーンを思い出していました。

 

 

昨晩は最終回が放送されましたが、久しぶりに毎回の放送を楽しみにしながら最終回まで見終わることが出来ました。本当に素晴らしい映像と共にキャスト方々の見事な演技には感動すら覚え、平安時代の貴族達の生活ぶりが良く理解できたドラマでもありました。特に紫式部がひらがなを描くシーンは印象的でした。毛筆の素晴らしさと漢字の素晴らしさを再認識したドラマでした。

さて和尚も毛筆と向かい合いながら手紙を書き終えた時の気分は爽快です。来年度の干支色紙描きも引き続き頑張って続行して参りましょう!毛筆はいいですね!毛筆大好き!もう必(筆)見です! 友峰和尚より

第4138話

2024-12-15

午前10時半より 浦山家 満中陰忌法要を修業いたしました

 

時々大粒のアラレが激しく地面を叩きつける荒れた天気の一日となりました。否応なくジリジリと大晦日が近づいて来ますが、本日は午前中には浦山家満中陰忌法要が営まれ午後からは墓前開眼納骨諷経が修業されました。今年の法務も次第に終わりに近づいていますが、金沢各兼務寺院の年末大掃除を週明けから始める予定となっており気持ちは一段と今年の終わりを実感しつつあります。

 

午後1時より 墳墓開眼納骨供養諷経が修業されました

自室に保管している一年分の書類等の整理も順次進めていますがあまりの多さに驚きます。近年は事務用紙を減らす傾向にあるようですが和尚世代ではまだまだ紙に頼る傾向があり、パソコンデータでの保存資料を閲覧するのは苦手です。更に今や生成AIパソコンが主流となっていく時代、最早お手上げ状態で和尚の頭の中ではすでに仮想(仮僧)現実的症状が出始めている気がします。資料を保存する手段としてクリアファイルなどを使って仕分けしていますが、それとても「断捨離」の段階に入っているのかも知れません。

 

御供養修業後、豊財院様と懇談いたしました

夕刻 桂岩寺様がご挨拶に来寺くださいました

 

そう言えば大安禅寺保存修理工事に伴い長年保管してきた寺院復興資料も膨大な量になり、整理整頓の為に全て廃棄処分しました。過去を振り返る余裕もなかった約50年間の闘いの歴史も夢又夢となり、タイムカプセルにして地中深く埋めればいつか日の目を見る時が来たのかも知れませんね。さて、まだまだ人生の闘いは続いています。死ぬまで修行!粉骨砕身しながら悔いのない日々を過ごして参りたく思うものです。友峰和尚より

 

 

第4137話

2024-12-14

冷え冷えとした境内の景色

 

日中気温が4℃と実に冷え冷えとした土曜日の一日となりました。年末ということもあり卑山寺カフェを営業しながら合間をぬって職員の指導でアルバイト学生さんに事務の手伝いを願い、先般檀信徒の皆様はじめ卑山奉讃各社様に御寄進頂いた曲録(儀式用椅子)並びに観音帽子(かんのんもうす)購入の御礼と御寄進報告書に添えて来年度干支色紙の送付準備をしました。

 

御寄進御礼状並びにご報告書、干支色紙の送付作業

 

あまりの寒さに寺カフェ利用のお客様も疎らでしたが、おかげ様で送付作業は予定通りに順調に進めることが出来たようです。来年度の干支色紙描きは今後もまだまだ続きますが、今年中に送付予定先については凡そ完了したようで安堵しています。

 

 

元旦に発生した能登半島地震からまもなく一年を迎えようとしていますが被災地に於いては復興復旧は未だに道半ばで、家屋とともに約100カ寺を超える寺院に於いても全壊または半壊した建物はそのままで被災地皆様の苦難な状況を思うと胸が締め付けられる思いで一杯になります。ニュースでは政府の被災地復興に向けての懸命な支援が報じられていますが、どうか無事にお正月を迎える事が出来ますよう心より祈念しています。

 

高倉さんご夫妻が 年末の御挨拶に来寺くださいました

 

 

和尚自身も一年間を振り返ると本当に色々な出来事がありました。檀信徒との別れ、姉との別れ、親友との別れと長年に渡る親しい人たちとの別れが続いた一年でも有りました。気がつけば自分も随分と歳をとったものだと自覚する一年でも有りました。まずは「無事是貴人」の禅語の如くに皆様が健康で無事であることを念じて止みません。今年も残り少なくなって参りましたがくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

「 無 心 」

 

第4136話

2024-12-13

掃除の行き届いた 応接間

 

年末の大掃除が日々進められていますが、掃除と整理整頓の重要性をしみじみと感じ取っています。和尚のメインテーマは「掃除」で、皆様にお馴染みの「一に掃除 二に笑顔 三四元気に おかげさま」の法話フレーズは今でも歴然として通用するものです。そもそも「掃除」は「総持」と同じ意味合いを持ち、「総持」とは真言陀羅尼(しんごんだらに)の呪文であるがゆえに「掃除」の意味も「のぞきはらう」ことから「心の中に一物も無きよう精進する」の意味でも有ります。

 

茶室 床の間の風情

 

大掃除を済ませた後の部屋の景色は一変し、日本古来からの文化「侘び寂び」の趣を醸しだしています。障子戸、出書院、床の間、香炉、掛け軸、炉、畳、生け花、火鉢、座布団そして線香の香りと共に、静寂の中に生き生きとした悠久の歴史を感じ取ることが出来ます。

 

 

近年になって日本家屋建造物も洋式化傾向が進み、今では床の間がクローゼットにかわり畳にあってはフローリングに取って代わられ伝統的日本家屋の構造も変化の一途をたどっています。使い勝手は別として、寺院においては古来よりの伝統的和の様式を受け継いでいきたいと思うものです。

 

 

インバウンドの影響を受けて海外からの観光客が急増していますが、宝勝寺カフェに於いても外国人観光客にとって畳敷きの茶室の間が一番人気があります。座布団にわざわざ坐る外国人観光客そして椅子席を望む日本人観光客の姿は実に面白い光景です。時代の変遷は文化面に於いても価値観や様式も激しく移り変わっていく今日この頃となっているようです。友峰和尚より

 

冬の庭

第4135話

2024-12-12

「 道 」 渓仙

 

朝方は小雪がちらついていたかと思いきや時折晴れ間の見えるなんとも天気の定まらない愚図ついた一日となりましたが、皆様には恙なくお過ごしのことと思います。昔から「女心と秋の空」と言われるように女性の移り気な心を秋の空模様に例えての言葉ながら江戸時代までは「男心と秋の空」だったそうで、おおよそ明治時代頃から今の言葉に変化したそうですが、男女いずれにせよこの時期の天候の移り変わりには外作業をする上でも閉口してしまいます。室内の気温もずいぶんと低く日中でも外気は5℃前後ですから、暖房なしでは掃除も儘なりませんね。

 

清田様と 御友人の皆様とともに

 

午前中には横浜市在住の清田様が久方ぶりに東京のお友達と御一緒に金沢市内観光旅行の合間にご挨拶に来寺くださり、皆様としばし歓談しました。このところ年末観光を兼ねて卑山に来寺くださる方が増えて来ていますが、金沢市がいかに観光都市であるかを改めて実感させられます。

 

 

 

さて午後からは引き続き職員並びにアルバイト学生さんの加担を得て大掃除が進められました。本日は応接間をはじめ客間の掃除となり隅々まで徹底して行われ、夕刻までには本日の予定個所を全て終える事が出来たようです。

 

「 即今 」 渓仙

 

和尚は2階の倉庫整理整頓に専念しましたが、長らく大切に保存されている品物一点一点を確認しながらの作業となっており懐かしさも手伝って相変わらず整理が進まないのはいつものことです。

 

「 温故知新 」 平成丙申 渓仙 書

 

「 令和 」 渓仙 書

 

やはり「断捨離」を行動に移すにはあまりにも歳が行き過ぎたようで、どれもこれも「おとましいざ~(福井弁で“惜しい”)」なげられんわ! やっぱとっとくわ!明日も引き続き頑張って大掃除しましょう!! 友峰和尚より

第4134話

2024-12-11

師走月も間もなく半月になろうとしていますが、世界的規模での政変が起きており不穏な状況となって来ているようです。昨日はノーベル平和賞受賞式で日本被団協を代表して田中煕巳さんの演説をテレビで拝聴しましたが、演説の内容とは裏腹に世界の政治情勢は混沌を極め、核戦争勃発も一触即発の状況にあり大変危惧するものです。「勝てば官軍 負ければ賊軍」というような言葉が有りますが、末恐ろしい言葉でもあります。

 

 

本当に核だけではなく、戦争の無い平和な世界実現は夢の中だけの世界なのでしょうか。来年の干支は「巳」(み)ですが、今年の「辰」(たつ)もまたしかりでいずれも神々の化身であり世界を良き方向へ導いてくれることを念じたいと思います。

 

 

寳勝寺檀信徒 小竹家 先祖代々祖霊並びに御両親の追善菩提供養

 

本日は午前中、先般御逝去された卑山お檀家・小竹家御母堂様の墳墓納骨之儀が修業されました。先に本堂にて小竹家先祖代々祖霊を含め御両親の追善菩提供養が御息女お二方ご参詣のもと厳修いたしました。

 

霊苑奥の院 小竹家代々墓にて 納骨供養諷経をいたしました

 

 

小竹様御姉妹とともに

 

ご供養諷経後は応接間にてしばし故人を偲びながらの懇談の席となりましたが、小竹家と卑山との御法縁も江戸時代創建当初からの長きに渡って御法愛を頂いています。

 

大安禅寺にて御縁を頂いている 山田様とともに

 

寺内では大掃除が続いています

 

午後からは年末大掃除の続きを職員とアルバイトの学生さんが加担して進められました。大掃除は自身の心の掃除でもあり、丁寧にすればするほど掃除を終えた後の気分は爽快になります。大掃除の最後は庫裡になりますが綺麗にして参りましょう!皆様に於かれましてはくれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

 

第4133話

2024-12-10

「 龍翔萬年寿 」 令和甲辰 渓仙 書

 

よく晴れ渡った秋空となりました。午前中に少林寺お檀家総代・中山家の月参りに出向き今年最後の諷経ということで来年の干支色紙を持参しましたが、床の間には今年の干支「辰」の色紙が額に入れて飾られており早くも主役交代で、なんとも一年の過ぎゆく早さには驚きます。

 

 

それにしましても今年の干支「辰」の色紙図は自分でも感心するくらい丁寧な色使いがなされており、昨年の力の入れようを感じ取ったものです。今年は「巳」年で一筆描きで仕上がる感じで、ずいぶんと早く描けています。干支色紙は今年で最後にしたいと思っているだけに、「巳」の図も色々な図柄にしてみようと余裕の制作となっています。

 

 

さて月参りから帰山後はすぐさま境内の融雪にともなうパイプ設置や除雪機の点検作業をしました。今日のような好天気は今後期待しようもないですから油断は禁物で、昨年同様に21日頃から北陸地方は強い冬型の気圧配置になるとの予報ですから備えあれば憂いなしです。

 

境内の落ち葉掃除

本堂周辺の側溝の掃除

融雪パイプと除雪機の点検整備をしました

 

この時季は一刻たりとも寺院を守るためのメンテナンスが欠かせませんね。この冬をクリアするのに誰がいったい苦労するかと言えば自分自身なのですから。「苦あれば楽あり」に決まっています!人生色々!和尚はヨロヨロ!なんとか頑張って参りましょう!負けてたまるか!為せば成る程じゃ! 友峰和尚より

 

福邦銀行金沢中央支店の堀口さんと

第4132話

2024-12-09

大安禅寺の復興を願い約30年以上に渡り「大安和尚の生き生き法話」を通して全国から来寺くださる参詣者皆様との御法縁を結んできました。自坊での法話は新命和尚に委ね現在は金沢宝勝寺に兼務住職をして法務遂行に当たっていますが、来寺くださった方々とのご厚誼は今なお続いています。

 

大阪府より来寺くださいました 小村様御夫妻です

 

本日は約10年ぶりに摂津市より小村様御夫妻とその御友人が宝勝寺に御来寺くださり、久しく歓談させて頂きました。昨年大安禅寺にご夫婦で参詣されたそうですが和尚が不在だったとの事で、この度あらためて宝勝寺へ会いに来てくださり感謝申し上げました。

 

 

 

思えば和尚の法話キャッチフレーズは「出会い ふれあい 和み合い ゆくゆくお互い 拝み合い」で本当に多くの方々との御法縁を大切にしてきましたが、自坊での「生き生き法話」を終了して約十数年が経ち今では年賀状枚数の減少が示すように交流もずいぶんと減り、そんな中での小村様御夫妻の御来寺は本当に嬉しく思うものです。

 

先日の霊苑広報パブリシティ収録でお世話になった 西川氏とともに

 

昨日は福井市在住で大安禅寺金曜坐禅会に長く参禅されていた小林さんから突然ご挨拶の御電話を頂き、伺えば今年85歳になられたとか。大変お元気そうなお声で話され、こちらも懐かしくしばし歓談しました。

 

 

今が師走ということもありますが、昨今は久しくかかって来るお電話が増えているように感じます。LINEでの年末ご挨拶メッセージも増えて来ていますが、新しい出会いとともに旧交も更に深めていきたいと思う今日この頃です。友峰和尚より

第4131話

2024-12-08

今冬 初めての降雪

 

「雨あられ 雪や氷とへだつれど 融くれば同じ 谷川の水」とは申せ、本日はアラレ模様から初雪が降る今冬一番の冷え込んだ日曜日の天気となりました。流石に観光客の姿も疎らで、寒さをしのぐために寺カフェを利用されていました。

 

 

 

 

 

午前中は昨日に引き続き干支色紙描きをアルバイトの学生さんと共に進めましたが、干支の絵柄や字体も全体的にバランスが良くなって来たように思います。毎日描き続けていることもあって筆使いにも慣れ、次第に「巳」になりきっての作業となっています。午後3時半よりふれあいパーク霊苑にて相山家の墳墓開眼納骨供養が修業され、心配された降雪も無く寒いながらも時々薄日が差し込み諷経中は風も止み、故人の御徳を偲ぶことが出来ました。

 

午後3時半より 墳墓開眼並納骨供養諷経を修業いたしました

 

読経が始まると同時に 雨が止み青空が見え始めました

 

 

 

今後も年忌法要並びに開眼納骨供養は大晦日まで修業予定となっており、今年最後の月でも有りいっそう緊張感をもって丁寧なご供養対応をしています。自坊からは年賀はがきが完成したとの連絡があり益々年末であることを実感しました。年々枚数も減少傾向に有る年賀状ですが、御家族皆様のご健勝を祈念しながら準備に入りたいと思っています。くれぐれもご自愛ください。友峰和尚より

第4130話

2024-12-07

今年の冬は10年に一度の大雪になるとの気象庁の予報ですが、当たらない事を祈るばかりです。今日なども日中気温が5℃ですから、じっとしていると足元から冷え込んできます。

 

 

昨日に引き続き庫裡2階部屋の整理整頓と掃除をしましたが、手が冷たくなり身体も寒さのためか動作が鈍くなりがちで、時々休憩しながら温かい飲み物を補給しての作業となりました。整理整頓中には色々な発見があるもので、ずいぶん昔に書いた色紙の字などもいま改めて見てみると中々どうして「お気に入り箱」にでも永久保存しておきたい気持ちになるものです。「字は体を現す」と言われていますが、字の勢いや書体を見ていると当時の若さが伝わってくるようで、「書道」の面白さを感じ取ります。

 

 

午前中で大方の整理と掃除を終え、午後からはアルバイトの学生さんに加担してもらい干支色紙描きに専念し約25枚ほど描き上げました。毎年の目標は全体で500枚くらいですからまだまだゴールには程遠いようで、更に頑張って参りましょう。

 

 

年内にお届けしている方々から御礼のお電話やラインメッセージを頂き始めていますが、皆様が一年息災で元気な声を拝聴させて頂く時が一番嬉しく感じます。年末の干支色紙描きも約40年近く続けて参りましたが今年で終了したいと思います。

 

 

さて明日8日はお釈迦様がお悟りを開かれた「成道会(じょうどうえ)」で、全国の臨済宗の各専門道場ではこの1週間を蝋八接心会(ろうはつせっしんえ)と称して不眠不休の修行が行われています。和尚も明日午前1時より坐禅をして成道会を迎えたいと思います。友峰和尚より

« Older Entries Newer Entries »

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870