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第1446話

台風5号が本土に接近中とか? この台風「迷走台風」と言われていて随分と前に発生したそうで、かなり大型の台風だそうです。もうそんな時期に入ったのかと驚きますが、昨日はさっそくふれあいパーク霊苑スタッフと臨時受付用テントが大風に吹き飛ばされないよう養生しましたが。なにしろ最近の気候は異常ですから常に心配が絶えません。今日の金沢は好天気だったものの、全国から届けられるニュースは相変わらず突然の大雨による冠水被害ばかりで、もはやどこに居ても安全地帯は無いようです。「備えあれば患いなし」の格言通りに、油断せずしっかりと風対策をしておかねばならないようです。

絹織物のような美しいグラデーション / 日中友好の朝顔
午前中はお檀家の月参りに行き、その後、野町・少林寺兼務住職請願書を整える為に芳斎町の高巌寺様を訪ねました。久しぶりに住職ご夫妻にお会いしましたが、大変お元気そうでした。住職は92歳、奥様は87歳とのことで、寺院を守っていく大変さを痛感したものでした。和尚自身も現在、金沢市内の臨済宗妙心寺派寺院4ヶ寺の法務を担当していますが、この度、野町・少林寺の兼務住職として正式に就任する事と成りました。金沢4ヶ寺を兼務しながら、理想的な寺院運営方法や法務遂行のシステムを模索していきたいと思っています。少子化の進む中、寺院に於ける後継者不足も深刻な状況にありますが、知恵を絞ってお檀家様の祖霊を永代にお守りしご供養して行く方法を思案しています。必ず時代に即応した解決法が有るはずだと信じて努力し、孤軍奮闘状態では有りますが頑張って参りましょう! 俺がやらねば誰がやる! 今やらねばいつ出来る! ですね。好い方向に向かう事を只管念じて止まない今日この頃です。そうそう、㈱豊蔵組の江川部長様が午後に「暑中お見舞い」に来て下さいましたが、嬉しいやら懐かしいやら、しょっちゅうお見舞いに来て頂きたいものです。ピコ! 友峰和尚より

第1445話

8月のことを昔の歴の読み方では「葉月(はずき)」と言いますが、これは「葉っぱの生い茂る月」とか「大樹の葉っぱの下で涼む」の意味があるそうで、このところの何ともうだるような暑さに恨めしい感じがします。おまけに夏蝉のジイジイと鳴く声がいっそう拍車を掛けますから、木陰(こかげ)も安住の場所とはいかないようです。和尚もここに来てようやく時間の余裕が生まれ、早朝から境内の草引きと掃き掃除に集中しました。一見、美しい苔庭のように見えると思うのですが、和尚の眼にはその美しい苔よりぴょっぴょっと生えている小さな雑草のほうが際立って見え、困ってしまいます。兎に角「雑草は雑僧となる」と自覚しての草引きです。いつもより幾分朝の気温も低く、スムーズに終了できました。

また一昨日、前々より中部緑地さんにお願いしておいた吹き流し用の竹竿が霊苑入り口に立てられ、早速に本日、五色の仏法を表す吹き流しを取り付けました。そもそも五色とは「青・黄・赤・白・黒」を言うのですが、これがなにゆえ仏旗の色かと言いますと、大自然の色そして仏陀の身体を現わす色といわれています。今日は好天気の中、夏風に乗って悠然とたなびいていました。


午前中には㈱ココ・プランニング中本社長も卑山に来られ、ふれあいパーク霊苑の進捗状況などを知らせてくれました。スタッフの皆さんも霊苑仮事務所でお客様の対応に当たっておられましたが、本当にこの暑さの中、ご苦労様でした。今月は旧盆月で和尚も再び忙しくなりますが、しっかりと霊供養を続けて参りたいと思っています。皆様もどうかお盆には、御先祖様の御霊に沢山の御供え物をしてお精霊をお迎えください。合掌 友峰和尚より
中本社長様とともに
平成29年度 寳勝寺盂蘭盆会 住職法話
寳勝寺 盂蘭盆会法要のようす
今年もたくさんの皆様にご列席頂き、こうしてつつがなく盂蘭盆会法要を修行できますこと心より感謝申し上げます。寳勝寺は加賀藩前田家を支えた名武将の武家寺ということで、なんとしても寺を盛り立てて復興していきたいという思いで今日まで勤めて参りました。・・・よく聞かれるのは、「和尚はなぜ、金沢で寳勝寺の復興に尽力するのか?」ということですが、それはひとえに祖霊への報恩菩提だと思います。・・・御先祖というと「亡くなった親族」と考えるかもしれませんが、すべては一即一切(いちそくいっさい)であり、皆がひとつであり、常に「ここ」に生きています。「今という 今こそ今が大事なり 大事の今が 生涯の今」。昨日も今日も無く、今を一生懸命に生きること。縁があったからには全力を投球すること。その想いこそが報恩菩提であります。・・・我々は臨済宗ですが、中国唐末の禅僧・趙州(じょうしゅう)和尚の「洗鉢盂去(鉢盂洗い去れ)」という禅問答があります。

僧、趙州に問う。≪一人の僧が趙州に尋ねた。≫
「学人乍入叢林、乞う師、指示せよ。」≪私は未熟な修行僧です。どうぞ、私にご教示願います。口では謙遜しながらも少々得意げに≫
州云く、「喫粥了われるや。」≪趙州和尚が答えるに「おぬし、朝飯は食べてきたか?」…「悟りを開いたか?」≫
僧云く、「喫し了る。」≪僧が答えて「しっかりと食べてきました。」…「もう充分に悟っております。≫
州云く、「鉢盂洗い去れ。」≪趙州和尚が答えるに「朝飯が済んだなら飯茶碗をよく洗っておけ!」…「悟っているというなら得意気にならず、悟りの臭いが抜けきるまで更に修行に励め!≫

・・・お釈迦様の悟りとは、「放下着(ほうげじゃく)」つまり「捨ててしまえ!」ということです。人間は心に計らいがあると、却って動けなくなってしまいます。縁に従い無心の行をしていると必ず仏天の加護があります。私は寳勝寺第二十一代住職であり、この代に繋がるまでに江戸から明治そして戦時中も、代々の住職が大変な苦労をし檀信徒と支え合って守って来たからこそ、今ここにおられる檀信徒皆様、㈱ココ・プランニングの方々、㈱豊蔵組の皆様、㈱いせやの皆様のご縁が生まれたという、これこそが仏天の加護です。・・・そしていつも礼儀を忘れず、お互いに丁寧に接していくことこそ、「鉢盂洗い去れ。」の意味するところです。・・・寳勝寺霊苑は「ふれあいパーク」霊苑です。毎日行きたくなるような公園の中のお墓であり、そういう場所で御先祖供養が出来ることを非常にうれしく思います。また「奥の院」には、三界萬霊塔と歴世塔そして顕彰碑を造り、御真前には、創建以来の住職始め檀信徒や信者全ての御家名を彫刻した石板を祀って永代に供養されることとなりました。・・・人間は、祖先の恩、父母の恩を忘れ去った時に国が乱れ、世界が乱れ、やがて大きな戦争に巻き込まれる。誰かが食い止めねばならないが、世界を語らずとも「脚下照顧(きゃっかしょうこ)」、この寳勝寺から始めればよいのです。・・・「宝勝寺ふれあいパーク霊苑」はまだ始まったばかりですから、我々も檀信徒の皆様も一丸となって、寳勝寺の維持と復興が進んでいくことを切に願っております。本日は卑山盂蘭盆会施餓鬼法要にお参り頂き、心より感謝申し上げます。 (事務局編集)

第1444話

大安禅寺の大鐘
五時を告げる暁鐘(ぎょうしょう)の音色が、大安禅寺の境内一帯に広がっていきます。いつの頃からか、暁鐘を撞くのは寺庭(お寺の奥方)の役割となっているようですが、実に清々しく表現しがたいほどの安心感を覚えるものです。暁鐘の音色と共に一斉に蝉しぐれとなるのも気持ちの良いものです。

大凡卑山の歴史に添うように約四百年間に渡って時を告げて来た大鐘(つりがね)ですが、現在は朝の五時と、正午前の十一時半と夕刻の六時、一日に三回鳴らされます。本来は寺の行事の時に鳴らされるものですが、昔は檀信徒方々が山仕事をされる時の時刻を知らせる役目も果たしていたそうです。

卑山の大鐘は創建当初1662年に鋳造されたもので、開山・大愚宗築禅師の頌偈(じゅげ)が刻まれています。人々はそれぞれの人生を歩む中で色々な衆生縁(しゅじょうえん)に遭遇しますが、その都度、複雑な心の葛藤を生んで行くものです。どこに心の安らぎを求めたらいいのかと申せば、先人達の慈恩に報(むく)いんと心を発する時、自然と安堵するものです。そのことを仏教では「報恩菩提心(ほうおんぼだいしん)」と言うのですが、その意味は、「先人の多くの慈恩に報いんが為に自分は今、周りの人々に何を成すべきか」の真心を起こす事を言います。父母の恩や祖先の恩から心が離れていくにつれ、心の不安が増大していく自分を知るべしであります。

「何事の おわしますかは知らねども かたじけなさに 涙こぼるる」西行法師の歌ですが、日本社会から仏教理念が遠ざかっていく今、再び社会混沌時代を迎えようとしているように思えてなりません。暁鐘の音色に安堵感を覚えるのは、約四百年の時を経てもなお変わらぬ慈悲の音色に安堵するのだと思います。さて、愈々今日から8月です! 8月は「発がつ」、大いに心を発して頑張って参りましょう!友峰和尚より
第1443話

日中友好の朝顔 境内を彩り咲き始めました
「アッチチアッチ!燃えているんだろか~?」なんて郷ひろみさんの歌では有りませんが、もうこのところの猛暑でダウン寸前! 熱中症なんて言葉は昔は存在しなかったように思います。おまけに「火蟻(ひあり)騒動」で日本列島蟻地獄という事なんでしょうか? まもなく旧盆を迎えるわけですが、「地獄の釜の蓋が開く」そうですから、恐ろしい感じでいっぱいになります。うわーっと火蟻(ひあり)が出て来たらどうしましょう?「ひやり」と全身に寒気がします。
ふれあいパーク霊苑・まほろば区 涼水のせせらぎ

午前中には野町・少林寺住職と先代住職の奥様が寳勝寺のふれあいパーク霊苑を見学に来て下さいました。奥様が日々管理されている少林寺の苔庭には実に見事な杉苔が育っています。いつ訪ねても奥様がお庭の手入れをされており、そのお姿には心服してしまいます。今年87歳の齢を迎えられたそうで、本当に頭の下がる思いがするものです。中国の高僧・百丈慧海禅師の有名な言葉に「一日作さざれば一日食らわず」というのが有りますが、まさにその言葉通りの寺庭様(お寺の奥様)としての精進を続けられています。
ふれあいパーク霊苑 毎朝 清掃作業が行われています

アメリカンブルーの花も涼しげです


さて和尚は法務の為いったん自坊に戻りましたが、「死ぬまで修行」の言葉の如く元気なうちは少林寺の奥様のように粉骨砕身して頑張って参りましょう! それにしても大安禅寺の蝉しぐれには圧倒されます。短い命だからこその合唱なのかも知れませんね。どんな名曲を聴くよりも感動するものです。

そしていま、寳勝寺玄関前には広島県福山市 中川美術館・中川館長様より分けて頂いた「日中友好の朝顔」が見事な開花を見せています。こちらも又、短い命ゆえの懸命の開花なのかも知れません。寺を訪れる皆様の目を日々楽しませてくれています。友峰和尚より
第1442話

7月もあと一日を残すのみとなりましたが、北陸地方はいまだ梅雨明け宣言が出されていないわけで、実に蒸し暑い日が続いています。皆様にはお変わりなくお元気にお過ごしでしょうか。午前中は寺カフェの裏方にまわり、午後からは野町・少林寺先代住職様の命日法要に出頭しました。滝のように背中を伝って落ちる汗をもろともせず「無字三昧」の行と成りました。快適なクーラーの効いた室内に居たのでは「無字三昧」の心境などとてもとても体得できないものです。本職が僧侶でありながら腹の底から全身全霊で唱える読経は実に爽快に感じるものです。「なり切る 捨てきる おもい切る」これが禅坊主の真骨頂だ!!なんて師匠がよく言っていたのを思い出します。されど今日のような蒸し暑さの中では「捨てきる」ことの難しさを思い知るものです。

さて「宝勝寺ふれあいパーク霊苑」もオープンしてちょうど一週間が経ちました。少しずつ乍ら毎日コンスタントに霊苑見学に来られる方がおられ、嬉しく思っています。霊苑事務所スタッフの皆さんもこの熱波の中を見学の方に丁寧に説明されている姿には合掌します。「お客様は神様です!」とは昔、歌手の三波春夫さんが言っていた言葉ですが、ここでは「お客様は仏様です」からお客様には合掌しましょう!

レンズからもわかる 北陸の梅雨の 蒸し暑さ です

夏も 薔薇 が 咲き続けています

何事もそうですが、新しい価値観を創造するのには時間がかかるものです。一所懸命の姿こそ仏の姿です! 真実を行ずる者には必ず必ず仏天の御加護が有るのです。自分の喜びが他人にも伝わって行くように、懸命に努力を続けて参りたいものです。友峰和尚より
第1441話

滋賀県の孫達も金沢に行きたいと言うので、娘家族を伴って寳勝寺に入りました。法務の仕事は山程あれど、孫達の顔を見ているとその意欲を失いそうになります。土曜日ということもあって寺カフェも忙しく、自分の仕事が一体なんなのか、戸惑いながらの一日となりました。明後日は急用の為大安禅寺に戻りますが、本当に腰を据えて休息したいと願っています? えっ!和尚さん! 腰を据えて仕事をするんじゃないんですか? とんでもない! このままじゃ身体が壊れそうで、今日なんか突然右肩に激痛が襲う始末! その原因がどこから来るのかも分からず、これって先生、40肩?50肩?いや70肩ですか? 兎に角も我慢我慢!こんな話はちっとも面白くないのですが、いわゆるガタガタ寸前! 成る程! そういう事ですか。ガタガタが言いたいのですね。ご用心!ご用心!
浴衣姿の 寺カフェのお客さまです
神様が土曜日と日曜日はお休みしなさい!と言っておられるので、近いうち大休息したいと思っています。そう言えば孫達が言ってました。「ジイジ!これからは夏休みが短くなるんだって!」 へぇ~、なんでそうなるの? 子供達にとって夏休みはストレス解消の大切な休息期間のようですね。一番の休息場所は家族との団欒であることは世界共通のようです。さて皆様、連日猛暑となっていますが、お元気にお過ごしでしょうか? まもなく「葉月」8月を迎えますが、どうか水分を十分に取って木陰でお過ごしください。友峰和尚より

第1440話

京都を後にして福井に戻りましたが、大安禅寺でも午後1時半より「重要文化財 大安寺本堂ほか6棟 調査工事」の打ち合わせが福井県文化課、福井市文化課並びに文建協の関係者方々そして卑山から藤田総代様が出席されて行われました。金沢寳勝寺の事業が竣工したことを受け、今度は自坊の諸堂全面修復工事に全力を注いでいきたいと思っています。

「重要文化財 大安寺本堂ほか6棟 調査工事」打ち合わせ

今回の修復復元工事は約10年間に渡る文化庁指導の大事業の為、相当の覚悟を持って取り組まねばならないと気持ちを新たにしています。これまでにも何度も諸堂修復工事を繰り返し実施してきましたが十分ではなく、今回は徹底した復元工事になるということで期待も大きいものが有ります。

さて、夏休みを利用して滋賀県から孫達がやって来ました。久しぶりの再会でしたが、やはり孫達に会った途端に不思議と元気が出てくるものです。これを「孫力(まごちから)」と言うのでしょうか? 今日も蒸し暑い一日でしたが、会議関係者の皆様始め藤田総代様には本当に長い会議にご参加いただき心から感謝申し上げます。相変わらず激務が続いていますが、これも寺院発展の為の御法縁ですから一層奮起して集中して行きたいものです。友峰和尚より
今年最初の日中友好の朝顔
今年、第1輪目の朝顔が咲きました!
寳勝寺の夏を鮮やかに輝く「日中友好の朝顔」の季節がやって参りました。今年も7月から苗を育て始め、本日第1輪目の大きな朝顔が開花しました!

7月20日頃 暑い日が続きました。苗が大きく成長。

日々大きく成長する朝顔のツル。境内のお庭が新しくなりましたので、苔を痛めないようネットもななめに張り、新鮮な感覚です。

鉢植えもたくさん作りました 開花が待ち遠しいです

2回目の鉢植えは、より高く作りました!

式台玄関の前と横にも

こちら平成25年の画像です

ベストショットです!
今年も沢山の美しい朝顔を咲かせるべく、着々新しい苗を育てています。寺カフェのお客様や霊苑見学者の皆様にも喜んで頂けますように。また皆様も是非観賞にいらして下さい。お待ちしております。
第1439話

今日は大本山妙心寺・宗務本所での会議のため京都に出張しましたが、流石に京都は盆地とあって実に蒸し暑い一日でした。思わず学生時代を思い出しましたが、北陸地方とはまた違った特別な蒸し暑さを感じました。会議は空調の効いた快適な場所なので問題有りませんが、いったん外に出ると汗が噴き出てくる感じでした。和尚にとっては久しぶりの休息で、有り難いタイミングでの会合となったようです。勿論「僧侶育成審議会」の委員ですので職責だけは果たしましたが、最近思うのは、時々は本山の重責にある役員方々とお会いする事のほうに意義を感じています。そろそろリタイアも考えているのですが、僧侶育成の為にも役員方々とお会いしての情報収集が不可欠となっています。


会議に参加すればするほど、本来の理想的宗教の未来像から遠ざかって行くのも不思議な話です。究極は各寺院住職がそれぞれに檀信徒方々との法務の交流をしっかりと遂行していく事に尽きると思います。また後継者育成に於いても「親の背中を見て子は育つ」という昔からの格言が一番なのかも知れませんね。さてゆっくりと一泊休息して明日は元気に戻りたいと思います。大安禅寺檀信徒の皆様にお会いできるのを楽しみにしています。友峰和尚より
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