和尚のちょっといい話
以前よく相談を受けたものですが日本人は数字の縁起を気にかける習慣があるようで、特に「4」とか「9」の数字に敏感に反応して迷信と思いつつも違う数字に変更してもらうことがあるようです。最近は少なくなりましたが、昔は霊媒の写真などを持参されて厄払いの御供養祈祷を修業したものです。
昨晩は法務遂行のため神戸市内のホテルに前泊しましたが、部屋番号が「409号室」でネット予約だったことから私が住職と知ってのフロントスタッフの計らいだったのかも知れないと思ったものでした。
4と9を忌み嫌うのは、「4」の数字は“死”を指し、「9」は“苦”を想像するからでしょうか。考え方を変えれば4は「幸せの4(し)」で、9は「福の9(く)」ゆえに、4と9で“良くなる”とも読めますから要するに数字の縁起はマイナス思考が誘因かと思われます。ホテルの大浴場に入ろうと受付で預かったロッカーの番号がなんと007ですからラッキーナンバーと思考が働き、いつもより長めの風呂を楽しむ時間となったことは言うまでもありません。
それにしても心霊写真を持参され「悪霊を払って欲しい」との御依頼の方に「すぐに取ってあげましょう!」と写真に写っていた白いモヤをハサミで切り落とし「もう大丈夫ですよ。」と諭して厄払いの御祈祷を修業したものでした。道語に「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」という一句がありました。人間は色々な現象に翻弄されながら人生を歩んでいきますが、大切なのは何ものにも惑わされず気にせずにあるがままに生きることだと思います。4も9も有難し!有難し!昨晩は久しぶりにぐっすりと就寝出来ました。
本日は神戸市内も朝から雨模様となりましたが、法務を無事に終了し帰山の途に就きました。台風が近づいているようですがくれぐれも御用心ください。友峰和尚より