和尚のちょっといい話
日中友好の朝顔 <9月下旬頃まで咲き続けます>
朝から久しぶりの雨模様となり、雷がゴロゴロと大きな音を響かせるお盆明けの寳勝寺となりました。昨日までの忙しさからは想像もつかない程の静けさで、時折墓参の車が境内を往来する比較的のんびりとした一日となりました。
大安禅寺の梅で漬けた 梅酒
和尚も本日はお盆休みを取って終日休息しましたが、お盆経の疲れを癒すため自坊から持参した梅酒を少し頂いてみたところ余りの美味しさに驚いたものです。実はこの梅酒ですが、ずいぶんと昔に職員たちの手で大安禅寺境内にある樹齢約200年位の紅梅と、鐘楼前の樹齢30年位の比較的若い梅の実を収穫して焼酎と角砂糖に漬けたもので、庫裡の2階倉庫に長い間保管されていたものでした。このたび本堂に引き続き庫裡棟も修復工事が始まることになり帰参した際には庫裡倉庫の整理を続けていますが、その時に倉庫奥深くに保存されていた「梅酒」を発見し、数本を寳勝寺に昨日持参したものです。
平成11年6月28日の日付
梅酒の瓶には作られた年月日と職員の名前が記されており、1つは平成20年(2008)7月3日、さらに古いものは平成11年(1999)6月28日と記されており梅酒の色は真っ黒で、20年以上も月日が過ぎているため最早飲むことが出来ないのかとさっそくインターネットで調べたところ全く問題ないらしく、試飲してみたところコクとキレがあり、余りの美味しさに感動してしまいました。本当に長い年月の間庫裡倉庫で眠り続けていた為、きっと熟成されたのだと思います。
真っ黒に熟成した梅酒
梅酒の瓶には作られた方々の名前が記されており、本当に当時を懐かしく思いながら見入っていました。多くの職員皆様のおかげで現在重文大安禅寺諸堂の修復保存工事が文化庁指導のもと順調に進められており、心から感謝申し上げたいと思います。
盆明けて 寛ぐ僧の 笑顔かな 友峰
送り火に 香の煙や 古寺しずか 友峰