和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第3588話 】
2023年 06月 14日 談
生け花/文房流晴心会野口支部 大安禅寺にて
「安閑無事(あんかんぶじ)」とか「無事是貴人(ぶじこれきにん)」とか「永大平安(えいだいへいあん)」とか禅語にあるように、仏教の究極の悟りとは無心無碍(むしんむげ)なる自己の自覚であってそれ以上でも以下でもなく、一日一日が平穏で無事であることの大切さでも有ります。
しかしながら近年は日本に於いても安全安心の国とは言えず、これまでは大都会で多く発生していた凶悪な事件事故も今日では地方にも波及しています。ニュースでは殆ど毎日のように考えも覚束ないような事件が伝えられるに及んでは一日として安心な気持ちになれないものです。
少林寺檀信徒の 桑島様 が来寺くださいました
人生75歳を過ぎた禅宗の一僧侶として社会の「安閑無事」の為には今何をなすべきか、常に自問自答を繰り返す毎日です。ここ数年のコロナ禍で暫く休止していた坐禅会の再開を視野に入れながら「坐る」ことの意義をもう一度見直していきたいと思うものです。
寳勝寺檀信徒総代 北條様とともに
さて休息を返上して法務多忙の日々が続いていますが、お客様が常に来寺くださるのは本当に有難く思います。お寺は御法縁を結ぶ所ゆえ、皆様の無事を心よりご祈念したいと思う毎日です。
桔梗のつぼみ