和尚のちょっといい話
傳燈寺 約600年の歴史を見守る うちわ楓の大木
今から約3年前に発症した新型コロナウイルス感染問題が未だ収束しない中、今度はウクライナ戦争が勃発し国内に於いては全国的に地震が多発する状況下にあって、近年、日本国中の国民の心の安心(あんじん)を保つことが難しくなっているように危惧するものです。
うちわ楓の花
お地蔵様 高倉さんが 帽子と前掛を寄進してくださいました
恐ろしい戦場の生々しい映像が茶の間にライブで届けられる今日に於いては、戦争はもはや遠い他国の事象ではなく自国の出来事のように緊迫して感じるものです。ウクライナ・チョルノブイリ原子炉攻撃による核物質拡散の問題と東日本大震災における福島原子炉事故のその後の放射能拡散問題などが何故か重なり、ウクライナ情勢も決して他人事では無いことを実感します。戦争など遠い昔の出来事と思っていましたが、悲惨な映像を見るにつけ今も昔も変わらぬ人間の愚かさを悲しむものです。
本堂にてひととき坐禅をしました
本日は久しぶりに伝燈寺視察に出向きしばし瞑想しましたが、山中に有っては全くに身も心も平穏そのものでした。禅宗の公案(禅問答)に「川岸の向こうの喧嘩をここで止めてみよ」というのが有りますが、自分の争い心を止めてこそ無事なる心が生じることを自覚すべしです。
髙橋ナオミさんが参加されました
静寂につつまれた 山中の景色
寳勝寺にて 金澤伝燈寺里芋研究会の千田さんと打ち合わせ
さて今日も御来寺くださった方々との懇談の一日となりましたが、「無事の心」が一番有難いですね! 「無事是貴人(ぶじこれきにん)」、本当にそうだと日々自覚するものです。友峰和尚より
寳勝寺 中庭