和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第1637話 】
2018年 02月 10日 談
ピョンチャンオリンピックが開幕しましたがとても観戦する余裕すらなく、必死で除雪にあたっています。いったい今回の豪雪は何を意味するのだろうと一所懸命に思案しながらの作業です。今年度より卑山重要文化財建造物全面修復工事が始まろうとしている矢先の大雪で、建物のいたる所に甚大な被害が出ています。
屋根雪が木扉を突き破り / 大安禅寺本堂正面向拝
特に今後の豪雪を考えると、本堂屋根は瓦葺より銅板葺のほうが雪を管理をする上で優れていると感じましたし、融雪装置も必須の課題となりました。寺へ通じる交通インフラの全てが遮断されたのは今回が初めてで、防火の面でも色々考えさせられたものです。
瓦を引きずり、落ちてくる屋根雪 / 大安禅寺 書院
建物内では 雨漏りが始まっています
建物から救済悲鳴が聞こえてくる毎日ですが、重要文化財を守る上での「人」もまた重要で、本日は金曜坐禅会会員の大工師・小林永尚棟梁が職員を伴って本堂雪囲い養生の為に馳せ参じて下さり、また上田工務店社長自ら養生用の板を急遽運んでくださいました。心から感謝申し上げます。
大工師・小林永尚氏が 救援に駆けつけてくれました
落雪から窓を守るため 板で補強しています
歴史有る重要文化財建造物を後世に残していく為には、あらゆる護持組織が不可欠の課題と言えるようです。毎日のブログが豪雪の話題に集中していますが、普通の状態に戻るのにはまだまだ時間がかかりそうです。友峰和尚より