12月, 2021年
第3048話
平成28年6月 大安禅寺玄関にて
大安禅寺の世話方として長年維持管理と年中行事にお世話を頂いていた檀信徒の清水嘉右衛門氏が今朝方逝去されたとの報告を受け心からお悔やみ申し上げました。世話方としての役割は多義に渡り、寺院の護持に於いて欠かせない存在です。これまで3名の檀信徒の方が携わって来られましたが、皆様ご高齢になられた事もあって現在では宮田氏おひとりが世話方として雪囲いの仕事や融雪パイプ設置などの作業に当たっておられます。
参道の掃除をされる 世話方さん達 / 平成28年頃
世話方の 宮田氏 / 平成27年撮影
これまでお世話になった 世話方さん達とともに / 平成27年頃
清水嘉右衛門氏のお父様も、先代實道和尚のもと稲作を始め炭焼き・植林・間伐などの作業を長年勤めて来られました。親子2代に渡って大安禅寺の護持に尽力された清水家に対しまして此処に深く感謝申し上げ故人のご冥福を謹んでお祈り申しあげます。和尚をこれまで長年に渡って支えてくださった檀信徒の方々が亡くなられる事は本当に残念で寂しい限りですが、和尚も気が付けば74歳、少しでも檀信徒皆様にお返しが出来るよう頑張って参りたいと強く思う今日この頃です。友峰和尚より
第3047話
伝燈寺境内からの 山谷の景色
金沢市内より約20分ほど東長江より金腐川沿いに山王方面に車を走らせると伝燈寺があります。本日は師走の掃除を兼ねて伝燈寺に行きましたが、今年は伝燈寺里芋収穫祭並びに弁財天祈祷祭を10月に修業したため比較的綺麗に堂内が保たれていました。
年末の掃除をしました
掃除終了後 本堂にて坐禅
今年ほど伝燈寺に何度も出向いた年はこれまで有りませんでした。金沢兼務寺院4カ寺の中でも最後の復興寺院となっており、寺を取り巻く環境は山中と有って極めて静かで穏やかな時間を過ごすことが出来る名刹です。歴史も約700年と古く、寺にまつわる多くの由緒や物語が今に伝わっています。
伝燈寺町の西川さんが育てている 原木なめこ を分けて頂きました
さて寳勝寺に戻ってからは再び干支色紙描きに専念しましたが、ここ数日間は色紙描きを続けたためか体のあちこちが痛くめまいに襲われる始末! しばし休息しながらの創作活動が続いています。多くの方々からの御礼メッセージを励みとして「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も・・」で約三百枚の目標達成に向かって頑張って参りましょうか。もうすぐ大晦日ですよ!! 友峰和尚より
伝燈寺 庫裡玄関のお地蔵様
第3046話
今年もあと10日程となりましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 昨年の今日のブログを見ましたらやはり今年と同じように寳勝寺境内にはかなりの雪が積もっていました。最近の気象は異常気象かと思いがちですが、どうやら例年通りのように思います。10月ごろの天気予報では年末には大雪になるとの事でしたので油断は出来ません。
寺カフェスタッフ紗希さんのお手伝いで 干支色紙を描きました
ガラス工芸作家の 髙橋さんとともに
朝方から雪起こしの雷が地響きとともに鳴り渡り猛烈な霙模様の一日でしたが、北陸地方の降雪は今のところ少ないように思います。日曜日で寺カフェを開業したものの荒れ模様の天気では人通りも少なく、時折カフェ利用の観光客の方が来寺されていました。
2021年の干支色紙 / 「歩々清風を起こす」 令和辛丑 渓仙 書
和尚は終日毎年恒例の干支色紙描きをしましたが、干支の図を描きながらしみじみ一年の終わりを感じ取っていました。今年の法話のテーマは「歩々清風を起こす」でしたが、清風のごとくに家族全員が無事に一年を終えることが出来たら本当に有難く感謝するものです。今年もコロナ禍で始まりオミクロンなる新型コロナウイルス禍で幕を閉じようとしています。どうか皆様が日々無事に年末をお過ごしくださるよう心よりご祈念申し上げております。友峰和尚より
2022年の干支色紙 / 「和気豊年の兆し」 令和壬寅 渓仙 書
第3045話
姫水仙 が 芽を出しました
初雪が降りました!「初雪や 二の字二の字の 下駄の跡」とは江戸時代初期の女流歌人「田 捨女(でん すてめ)」の有名な俳句で、今では一般的に下駄を履いている人は殆ど見かけませんが、修行僧や寺院の住職は今でも使用しています。昨夜半から強風とともに雪まじりの霙が降りはじめ、今朝方になってどれほど積もったのかと窓を開けて見ればさほど雪もなく安堵したものでした。
それでも初雪です!!さっそく下駄を履いて雪を踏みしめたかったのですが、見る見る融けてしまいコンクリートの上を闊歩しました。境内は雪景色となり、すっかり枯葉を落とした木々の枝には初雪が積もり幻想的な雰囲気になりました。
和尚にとってこの時期の雪はお正月を迎えるための心のけじめのようなもので、とても心地よく気持ちが引き締まる思いです。土曜日ということで寺カフェをオープンすると同時に年末の金沢市内観光を楽しむ若者達のグループが来られ、再びカフェにも賑わいが戻って来ました。
今年は年末年始と寺カフェを開業する予定になっていますが、2020年2月下旬、新型コロナウイルスの影響から寺カフェの休止が続いて以来、約1年ぶりの正月オープンとなります。金沢市内の有名観光地にも観光客が少しずつ戻り始めている今日この頃、来年こそは通常の生活に戻れることを切に願って止まないものです。
さて心配された大雪も夕刻にはその心配も無くなりホッとしました。今日もカフェの余暇を見ながら干支色紙描きを続けています。一歩一歩また一歩の干支色紙制作ながら、気持ちは今年一年の締めくくりとして心を込めての作業となっています。大晦日まで頑張って参りましょう!! 友峰和尚より
第3044話
「 心外無法 (しんげむほう) 」
ゴロ、ゴロ、ゴロと地響きを立てて雷が鳴り続け、北陸地方では「雪おこしの雷」と称して愈々本格的な雪の季節を迎えたようです。気象庁の予報では金沢は今夜半から雪模様となり明日は終日雪になるそうで、気温も一気に下がり寒い一日となりました。午後からは本堂内で年忌法要が厳修されましたが、法要の時だけ何故か雷もピタリと止んで無事に法要を終えることが出来ました。夕刻よりは雨風ともにいっそう強くなり、どうやら今日は眠れない夜となりそうな気配です。
本堂にて 年忌法要が修業されました
「 無 心 」
もっぱら余暇を見ては干支図色紙描きを続けていますが、次第に一枚を完成させる時間も早くなり目標の200枚に向かって頑張っています。されど、御来寺くださる方々にも差し上げている関係で描けども描けども無くなっていき更にスピードアップを図らねばなりません。「猫の手も借りたい心境」とは正にこの事なのかも知れませんね。
「 一華 五葉を開く (いっけ ごようをひらく) 」
さてさて12月も半分を過ぎ、今年も残すところ僅かとなって来ました。最近は全国的に火事と交通事故のニュースが増えているように感じます。どうか皆様に於かれましては安全安心をモットーに無事にお過ごしくださいますよう念じております。友峰和尚より
第3043話
寳勝寺境内にて 融雪パイプを設置しました
明後日頃から急激に気温が低下し北陸地方は大雪になるという天気予報ですからもはや猶予は有りません。本日は金沢にお住まいの大安禅寺お檀家様の葬送の儀が午前中に控えていましたが、満を持して寳勝寺境内融雪パイプの設置に全力をあげて取り組みました。雪模様となってからでは設置作業は極めて重労働となります。幸いに本日は曇り空で気温も高く、作業には絶好の日和でした。
クリスマスローズのつぼみ
傳燈寺 本堂裏側にて
また葬送の儀を無事修了した後も伝燈寺の雪囲い設置に出向きましたが、なんと! いつも寺を守って頂いている伝燈寺町の西川久行氏によって既に立派な雪囲いが設置されており、思わず「合掌」いたしました。大安禅寺から運んできた雪囲いの簾は他の兼務寺院に使用したいと思います。
すでに 立派な雪囲いが設置されていました
西川さんに 御礼申し上げているところ
先日掘った側溝も 活躍していました
北陸の天気はこの時期急変し突然の大雪となることが多々あるため、油断すれば何倍もの労苦が伴う作業となります。やれやれ夕刻には全ての作業を終了出来ました! 「長生きは ただ働くの ほかは無し 流るる水の 腐らぬを見よ」とは申せ、和尚の身体にも限界があります。「助けて!」と呼べども答えず、なんともかんとも自分でやるしか無いようです。南無観世音菩薩
傳燈寺境内の 栗の木
第3042話
北國新聞社 記者の谷内氏とともに / 少林寺にて
野町・少林寺は寳勝寺と同じく寛永8年(1638年)に千岳宗仭禅師が加賀藩前田利常公の帰依を受けて創建された臨済宗妙心寺派の禅寺です。寳勝寺の全面復興を終えて来年度より少林寺の法務活動を推進しようと色々模索中ですが、本日は午後より地元北國新聞社 編集局経済部・谷内俊介記者の取材を受けました。少林寺 庭園のもみじ
少林寺本堂 坐禅の設え
先般谷内記者が寳勝寺に来寺された折に少林寺の今後の活動について少し触れましたが、本日は来年度からの具体的な活動についての取材となり、前々より構想を抱いていた観光客向けの坐禅体験コーナーの説明をしました。少林寺の近くには「にし茶屋街」が、また野町には通称忍者寺で有名な妙立寺があり、多くの観光客で賑わいを見せています。にし茶屋街から少林寺門前を通り忍者寺に向かう道中は観光客が多く見受けられる為、観光客の皆様を対象に旅行中に坐禅を是非自由に体験して頂こうという企画で、堂内には坐禅布団が常に設置してあります。 和尚も来年から本格的に少林寺に在住して坐禅指導と法話を実施したいと思っています。また外国人観光客を対象とした寺泊も視野に入れ、禅寺での宿泊体験を取り入れたいと思案中です。いずれにしましても不活動寺院にならないよう色々工夫しながらの布教活動を願っています。友峰和尚より第3041話
福井市内 日野川にかかる明治橋から望む 白山連峰
この17日から北陸地方は大雪になるという気象情報ですが、今日の快晴のお天気からは想像がつきません。しかしながら気候が急変するのもこの時期の特徴でもあるので、今日は雪囲いの簾を大安禅寺から寳勝寺に運びました。近日中に傳燈寺の雪囲いにも出向く予定をしていますが、まずは中途だった寳勝寺中庭の雪囲いを完成させました。
寳勝寺中庭の 雪囲いを完成させました
大安禅寺 松雲院の中庭
永峰とともに
昨日は妻のお抹茶席にてゆっくり寛ぐことが出来、久しぶりに孫達との時間を過ごす事が出来たようです。まもなく25日、クリスマスが内孫・永峰の誕生日ということでプレゼントの希望を聞きましたが、その会話は実に愛らしく可愛いものでほっこりしました。今回、孫たちにとってお茶席は初めての経験だったらしく、3人そろって息子嫁のお抹茶お点前に真剣に臨んだそうです。
昨日の お茶席にて
静かに座って お茶席に臨む孫達
とても美味しかったようです
お茶席終了後の にぎやかなひととき
さて、もっとのんびりしたいのですが、なかなかそうはいかないようです。愈々年末大掃除が目前に迫って来たようです。友峰和尚より
第3040話
大安禅寺 鐘楼にて
卑山鐘楼の大鐘が戻ってきました。鐘楼の土台となる石組み修復も完了し年明けから本格的な鐘楼復元工事が始まるそうで、完成しましたら再び時を知らせる鐘撞を開始しようと楽しみにしています。約350年間欠かさず突いて来た大鐘だけに、ここ数年は鐘の音が聞けず寂しい限りでした。やはりお寺と釣り鐘は一体の物かも知れません。
新命副住職 参道の融雪パイプを準備しています
愈好亭にて 助野さんとともに
本日は妻が今年一年の無事を感謝して謝恩の茶を淹れてくれるというので自坊に戻りましたが、卑山高台にある「愈好亭(ゆこうてい)」でのお点前となりました。愈好亭は幕末の福井の歌人・橘曙覧(たちばなあけみ)が住職とお茶を飲むのを楽しみとしていた事で知られている茶室で、現在は昭和45年に復元された建物ですが越前平野を眼下に見下ろす風光明媚な場所に建てられています。普段は使われておらず、年末の大掃除も兼ねたそうで大掃除後の清々しい雰囲気の中でのお点前披露となりました。いつもお手伝い頂いている助野さんのお点前披露でしたが、とっても美味しいお抹茶を頂くことが出来ました。正に「忙中閑あり」の心境をお茶と共に味わう事が出来たようです。
清水様と 大谷さんとともに
孫たちとともに
寺庭の夏海さんが 御点前をしているところ
さて橘曙覧が愈好亭にて詠んだ歌「うちわたす 埜山の広さ ゆく水の ながさ目にあく 時なかるべし」と、当時の住職が橘曙覧に名物の松茸を見せたところ即興で詠んだ「入相の 鐘の音ひびく 杉むらの 下草ふかく かをる秋の香」などの一句は大安禅寺の風情を良く示しているようです。友峰和尚より
第3039話
酔芙蓉 の わたぼうし
土曜と日曜日は寺カフェを開業していますが、寺町界隈にも少しずつ観光客が増えつつあり活気が戻って来たように思います。とは言え、コロナ禍以前のように外国人観光客でカフェが満席になるという状態に戻るにはまだまだ時間が掛かりそうです。ここに来てオミクロン株なる新型のコロナウイルスが発症しその感染拡大が心配されますが、前倒しで3回目のワクチン接種を早急に実施して欲しいと願うものです。師走に入り我が国は全体的に収束に向かっていただけに誠に残念です。来年こそは普通の生活の戻りたいと日々念じています。師走の小雨模様のなか 開眼法要が修業されました
引き続き アトリエにて干支色紙描き
12月もまもなく中盤に入りますが、本当に今年も残り少なくなってきました。コロナ禍の中で感染防止に留意しながら懸命に法務遂行に尽力して参り、どうにか年中行事のすべてを無事に成就できました。加えて寳勝寺住職就任10周年慶賀法要も厳修出来た事に心から感謝するものです。来年がどのような1年になるのか想像もつきませんが、一歩ずつ前進して参りたいと気持ちを引き締めています。皆様の無事を心から願いつつ法務を進めて参りましょう!! 友峰和尚より « Older Entries Newer Entries »