9月, 2014年
第389話
「女心と秋の空」なんて言葉が有りましたが、本当にそうなんですかね?あまり当たっていないようにも思うのですが。とにかく秋の天気は変わりやすいので、良いお天気の本日、精力的にお庭の掃除と整備に集中したわけですが、「文明の力」をフルに活用しての整備となりました。
有り難いですね!実に便利ですよ。剪定機を始め草刈機、外掃除用ブロアーなど、優れもののおかげで時間を短縮して効率を上げることが出来ます。されど油断大敵!一つ間違えますと大きな事故にもつながるので、気を引き締めての作業ゆえにたいへん疲れました。三連休ならば和尚とて休息したいのは山々ですが何せ夏草の勢いは半端でなく、バラ園に至っては和尚の背丈ほどの雑草が生い茂っている始末。おまけにイノシシが園内を荒らしまくった状態で、どこから手を付けようかと「とほほ」の溜息。昔取った杵柄ももはや歳には勝てませんね。草刈機の備品を買い求めてホームセンターに出向いたら、「今日は敬老の日です!お客さん、くじを引いてください!!」との女性の声。一瞬、誰の事かと振り向いたものの、誰もおらず、エッ私の事ですか?と愕然ガクガク。仕方なくクジ引き器をぐるぐる回したら白い球がポトリ!「残念でした!」とおばさまの大きな声。「ティッシュどうぞ」だって。もう仕事する気も失せていく感じでした。そういえば今日は「敬老の日」でした。「もうけいろうかい」ってすぐに帰りましたよ。
どうですか!皆様、文明の力のおかげでお庭もすっかり綺麗になりましたよ、バラ園はイノシシ被害でバラバラでしたがね。和尚も最近は力が激減してしまいました。なんたって力が無くなったらもう人生おしまいです。そうそう御トイレにも「消臭力」っていうスプレーが置いてありました。「少年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず」若い時は二度無い、そんな言葉を噛み締めながらの作業三昧の一日でした。友峰和尚より
三連休も最終日の今日
三連休も最終日の今日、金沢市内ではジャズフェスタが開催されていることもあり、多くの観光客が往来しています。少し肌寒いほどの快晴で、寺カフェにもお客様が集い朝からゆっくりされている様子。一昨日の御法事の際、檀信徒様がご仏前にお供え下さった白百合が大きく開き、堂内は花の香りに満ち満ちています・・・。
今秋、寳勝寺の前庭は「秋明菊(しゅうめいぎく)」が旺盛に育っています。白、桃色、濃桃の八重咲など、背丈も大きく育っています。
ただいま「ガーデン&寺カフェ」の最もよい季節を迎えています。
第388話
いつの間にか寶勝寺墓地が草茫々となり、たまらず今日は除草剤を散布したわけですが、夏草の勢いには如何ともし難い物が有ります。もはや文明の力に頼るしかありませんが、しかし、これまた除草剤に負けじと更にしぶとい草が生えてきますから、イタチごっこの様相です。
先日、地元読売新聞の取材を受けましたが、その節お世話になった記者の鷹尾洋樹様が卑山を尋ねられ、久しく歓談しました。今後しばらくは、能登輪島の方の取材に入られるとのことで話も弾みましたが、今日は午後より福井の鯖江市で家族動物の総供養が予定されていたため、別れを惜しみつつ福井に向かいました。近年の高齢化と比例するかのように動物たちの寿命もぐんぐん延びて、飼い主の御家族とともに過ごす時間も長くなり、亡くなった時の悲しみも家族同様のものが有ります。年々供養者のご家族も増えてきました。動物が人間とともに暮らす時間は50年前に比べると倍近くになります。また、家の中で生活を共にする人口の割合も昔とは比較にならないほど増えてきているそうです。最近は独居老人宅も増加し、家族動物が果たす役割も広がりつつあります。それだけに、動物たちへの感謝の心とともにご供養も極めて敬虔なものとなります。中には10年、20年と続けてご供養に来られる方も多く見受けられます。少子化の進む日本社会、これからも家族動物たちの果たす役割が増す一方のようです。供養を終えて大安禅寺に戻りますと、タイミングよく長田製紙所の長田和也様が自作手漉きの越前和紙を持参してくださいました。お礼の言葉もありません。本当に感謝でいっぱいになります。
先日、長田様の和紙を使って試し書きをしたのですが、あまりの書き心地良さに感心したものです。素晴らしい手漉き和紙です。「弘法は筆を選ばず」とありますが、とてもとても和尚は、筆も、紙も、墨も選ばねば書けません。紙は神でもあります。貴重な紙ですので、大切に使って行きたいと強く念じました。午前中は鷹尾様、午後には長田様のご来寺、なんとも不可思議なご縁を感じた一日でした。友峰和尚より
第387話
秋晴れとなりました土曜日の今日、寳勝寺に於いて一周忌の法要が営まれました。午前中から寺カフェのお客様も来られ、爽やかな秋風の吹き込む堂内は終日賑わいを見せました。「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、間もなくお彼岸会を迎えますが漸く凌ぎ易くなってきたようです。相変わらず午後からも来客の応対に追われましたが、人の集まる寺を目指しているわけですから有り難く思いますし、話題も豊富で接客が終わるころには頭の中がジンジンとしてショートしているような感覚になります。
午前中の御法事のお客様も横浜から来られた方ばかりで、故人の故郷の菩提寺での御供養でしたが「故郷は遠きにありて想うものそして悲しく歌うもの・・・・・」の金沢の生んだ詩人「室生犀星」の詩を思い浮かべました。詩の意味合いとは少々異なれども、「故郷」への思いは離れれば離れるほど恋しくなるものですね。「ほろほろと鳴く山鳥の声聞かば父かとぞ思う母かとぞ思う」故郷は母との思い出であり、父との思い出の場所でもあります。そんな故郷での法要を、今は亡き母親のみ霊はどんなにお喜びになったでしょう。和尚も久しく今は亡き母親を偲んだ土曜日の午後となりました。友峰和尚より
第386話
「何にも思わぬが仏の稽古也」とはまさしくその通りですね。何にも思わない日など一日として有りませんから、時々は静かに坐って瞑想したい気分になるものです。今日の夜は金曜坐禅会が有りますが、毎回、20名近い方が来られています。中には30年に渡って参禅されている方もおり、さぞかし気持ちの良い時間を過ごして来られたであろうと察します。座布団一枚で無限の幸せ気分に浸れるのですから、こんなに安価でしかも健康的なものは他に有りませんね。そもそも人間は「じっと」しているのが苦手なようで、いくら鐘や太鼓を打ち鳴らして宣伝してみたところで余程の願心がないと参禅して頂けないのも事実です。何か良い方法がないものかと椅子に腰かけての坐禅も考えてみましたが、どうも腰の落ち着きが悪く、どうやら坐禅だけは足を組むしか方法が有りませんね。となりますと益々、坐禅を普及させることが難しいと感じます。そんな中で、毎月2回の坐禅会に参加されるのは本当に有り難いことだと思います。世の中は、ご利益の即効性を求めますが、坐禅だけは極めて遅効性なのでこの辺も何とも悩ましい問題です。「仏道を習うとは自己を習う事なり、自己を習うとは、己を忘るる事なり」とは道元禅師様の御言葉です。深まりゆく秋、こころから己を捨てきってみたいものですね。
さて今日も墨蹟デーの一日となりました。漸く出展作品が完成しました。早速に斎藤表具の斎藤公一様に取りに来てもらいました。やれやれ!!です。落款を押しながら心はニューヨークへと旅立つ思いでした。約50点の作品を展示する予定です。夜の坐禅を通してさらに集中して参りたいと思います。友峰和尚より
第385話
今日も終日作品制作に全力投球なれど、そう簡単に良い作品が出来るものでは有りません。筆さんも、墨さんも、紙さんも、そしてスタッフさんも、自分も一つになった時に突如として良い字が生まれて来るものだと思います。嗚呼!本当に難しい世界ですね。この世に簡単なものなど一つも無いことは重々承知していますが、書けば書くほど深みにはまっていくようです。いわゆる「泥沼」です。今日は「一円相」にチャレンジしましたが、これまた丸ほど難しいものはありません。たかが丸、されど丸。別に真ん丸でなくてもいいと思うのですが、どうしても真ん丸にこだわってしまいます。
この「丸」ですが、禅寺で皆様も見かけたことがあるかと思いますが、究極の悟りの表現として、古来より沢山の禅僧が書かれています。円相の横に「奢るなよ 月の円さも ただ一夜」とか、「団子かな」とか「これなんぞ」とか「天上天下唯我独尊」とか書かれているわけですが、理屈抜きに「○」は「○」なんですが、これをゼロと言い、輪(和)とも言い、円(縁)とも言う、実に摩訶不思議な形です。無心を表わすこの円相は大変魅力的でもあります。明日こそ頑張って作品の完成にこぎつけたいと念じています。
さて朝晩が過ごしやすくなってきましたね。もう秋の虫が鳴き始め、蝉の声と鈴虫の声が交錯しています。明日は金曜坐禅会が夜6時からありますが、この時期は坐禅が一番です。皆様も一度、坐ってみませんか? 坐布団一枚の世界です。秋の季節は人々の心をどこまでもどこまでも故郷に導いてくれるようです。坐禅に来たれ!! 友峰和尚より
第384話
釈迦院時雄様が「ニューヨーク個展での墨蹟パフォーマンスに使用してください。」と、自作の大竹筆を和尚に寄贈くださってから二か月が過ぎました。その間何度も、その筆を使って試し書きをしようと思ったのですが、とうとう今日になってしまいました。もう個展開催日まで残された時間も僅かになってきた今日、ようやく筆を持つ気になって午後より一気に試し書きに臨んだ次第です。書題は「通玄峰頂、不是人間、心外無法、満目青山」と「龍吟」です。今日の作品は写真のごとくですが、皆様如何でしょうか?
明日は出品作品として完成させ、すぐに表具したいと思っています。アメリカニューヨーク州、サラ・ローレンス大学内での墨蹟パフォーマンスは三回ありますが、どのような禅語が適切か、日々思案しています。今回の墨蹟パフォーマンスに用いる紙は、長田製紙所(越前市)の長田和也氏による越前和紙で、墨の乗りがよく丈夫で、今年3月、金沢市「しいのき迎賓館」での個展開催の折にも使わせていただきました。多くの方々の支援を受けての個展開催故、和尚も力が入りますね。竹筆を使うのも初めての経験です。
釈迦院様が他にもいろいろな自作の竹筆を提供して下さっていますので、今後も試し書きにチャレンジしてみたいと思っています。和尚にとってこの一週間が勝負の週と感じています。人生を歩む中でプレッシャーの無い日々などあり得ませんから、「一所懸命」に壁を打ち破るのみです。「今という今こそ今が大事なり、大事の今が生涯の今」ってどなたかの言葉です。本当におっしゃる通りです。「今やらねばいつ出来る、俺がやらねば誰がやる!」でしょうか。誰に頼まれたわけじゃあ~りませんが、一度限りの人生ならば常にギリギリ頑張って行きたいと思っていますよ。書に挑んでいると「字」のほうから「こう書いてくれ!」って叫びのようなものが聞こえてくるようです。何もかもがあるがままです。「気力、体力、決断力」これを三力(魅力)と言いますから、健康も大切ですね。さて、頑張ってやりましょう!友峰和尚より
「夕方寺カフェ」の季節です。
すっかり秋めいて参りました。夏の賑わいもひと段落ですが、最近は午後3時頃からのお客様が多く、「夕方寺カフェ」になっています。
不思議なことに、今の季節、お庭も夕方がいちばん美しく感じられます。斜陽に照らされた花が、庭に浮かぶようにキラキラ輝いています。人も草花も「秋は夕暮。」でしょうか。
第383話
ずっこけました! 昨日、「となりのテレ金ちゃん”誉のどこ行く!”」のテレビ番組で寳勝寺が放映されましたが、なんとなんと!和尚の短パンTシャツ後ろ姿がバッチリ映されていました。滅多ないボーズ・・いやポーズです。おまけにテロップが流れ「住職」だって!面白いですね。突然の塚田誉キャスターの声に和尚も気づき、振り向くことなくインタビューに答えていたわけですが、やっぱりね~って感じでした。そこへ寺カフェのお客様が出て来られ、カメラがそちらの方に振られた隙に早速着替えに行ったわけですが、それ又その後の編集でテロップに「わざわざ着替えて来られました」なんて出ていましたから、もうどうしょうも無いですね。でも番組の取材はとても良いものでした。今日も続きが放映される様子で楽しみにしています。塚田誉キャスターの「となりのテレ金ちゃん”誉のどこ行く!”」」は地元でも大変人気のあるコーナーで、突然の訪問でしたがとても良い編集をして放映して下さり有り難く思っております。最近は本当に取材が増えてきましたね。禅寺のカフェという立場での話題性もあると思いますが、素晴らしい雰囲気の寺町寺院群の一角でもあり、今後はますます金沢市の新しい観光地になる事と和尚は思います。お寺の住職の役割は多義にわたりますが、多くの方が気軽に訪れてくれる、そんな寺を目指してまいりたいと思います。さて、今日はお菓子を食べていましたらあの人気ゆるキャラ「ふなっしー」に出会いました。どうでしょうか?フムフム「おかっしー」でした。友峰和尚より
ふなっしー?
第382話
特別法話の前に行われた「一如会五百回記念法要」のようす / 桂岩寺様 本堂にて
久しぶりの特別法話で、1時間の予定が1時間半に渡るロングタイムの法話となりました。「五百羅漢」で有名な桂岩寺(金沢市寺町一丁目)の坐禅会「一如会」様より、坐禅会500回記念特別法話という事での御依頼を受け、昨日の夕方5時より開催されました。会員の中には、坐禅会立ち上げより約40年間坐禅をされてきた方が二名おられ、女性の方も含め17名の会員の方が参加されての特別法話となりました。
演題は「天地一指」でしたが、熱心なリスナー方々のマナーの良さについつい時間を超過してのお話となったわけですが、坐禅会員への法話で和尚も熱が入ってしまいました。法話会場の桂岩寺様の本堂は誠に幽玄な雰囲気そのもので、何と言っても500体にも及ぶ羅漢像に見守られながらお話をさせて頂き和尚も大満足でした。「和尚感激!!」って感じです。
桂岩寺本堂の二階にぐるりと鎮座される五百羅漢像
桂岩寺住職様との御縁も最近になって深まってきました。同じ禅宗という事もありますが、若き住職様の布教活動の熱心さに共感を覚えるものです。禅寺の第一義は坐禅で有る事は言うまでもありません。「一如会」会員の方もまだ他にもおられるとか、本当に今後も益々、桂岩寺坐禅会の発展を念じたいものです。さてさて今日は「中秋の名月」です。今晩は満月のお月様に「寳勝寺」の無事を祈念したいと思います。皆様も是非、十五夜お月様にお願い事をしてみては如何でしょうか?きっときっとお月様は叶えてくれる事と思いますよ。なんたって「おつき」様ですから! 友峰和尚より
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