10月, 2016年

第1161話

2016-10-22

来月の18日に飛騨高山市宗猷寺(そうゆうじ)町の宗猷寺様で教区花園会大会記念法話が予定されていますが、今日はそのお近くの久々野町より素敵な女性の方々が寺カフェに来て下さいました。飛騨高山市にはこれまで幾度も訪ねましたが、国府町の安国寺様とは学生時代、僧堂時代を通じて長きに渡り友人としての御付き合いがあります。時間の許す限り、皆様と楽しくお話をさせて頂きましたが、いつしか心は飛騨へと飛んでいました。

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久々野町は下呂温泉に行く道中に有り「飛騨リンゴ、桃」の産地として有名な町です。安国寺様からは毎年その産地リンゴを送って下さり、いつも美味しくいただいています。最近では卑山・寺カフェにも団体様が増えて来たように思いますが、女性の皆様とお茶を飲み、膝を交えながらの説法の時間はとてもホッコリしたひと時でした。

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昔の寺院はおそらくそのようなスタイルだったと思います。住職とお檀家様との距離は実に身近だったに違い有りません。時代の変遷と共にいつしか一番肝心な「心」の交流が少なくなってきているのかも知れません。今日のネットニュースに「月刊住職」という寺院向け雑誌が今面白い! と出ていました。和尚も愛読していますが、寺院にとって極めて厳しい記事ばかりです。寶勝寺の新たな試みを多くの市民の方々に理解して頂く為にも、尚一層の努力と精進が必要と感じたものでした。

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明日は金沢国際マラソン大会が開催されます。人生は真に以ってマラソンのようなものかも知れませんね。皆さん元気に走りましょう!!走れ、走れ、和尚さん~! 友峰和尚より

第1160話

2016-10-21

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本日の楽く楽く法話のようす

ピコ太郎なる人物の動画が世界中を席巻していますが、この人物は一体何者か?と話題になっています。芸名を古坂大魔王と称し、ユニークなダンスと共に「ペンパイナッポーアッポペーン」と奇妙な言葉を発していますが、実にユーチューブ動画で2億回のアクセス数を突破したとか。愈々宇宙人の登場なのでしょうか? このアーティストの経歴を調べてみますと、元はお笑い芸人で音楽制作にも精通しているそうで、以前には「マネーの虎」という人気テレビ番組にも出演したことがあるそうです。和尚が思いますのに、人生何事も一つに集中して、何があっても諦めず努力を続けていくと必ずチャンスが到来するという模範的な人物だと思いました。遅咲きのアーティストながら「お見事!」と称賛の拍手を送りたいと思います。動画をじっくり鑑賞してみますと、短編物ながら実に完成度の高い作品です。今後の彼の活躍に期待したいと思います。それにしても奇妙な言葉ながら早口言葉の如くにスカッとする様なリズム感が有ります。いまだ閉塞感のある今日の社会に有って、「へんてこりん」な言葉のリズムが爽快感を生むのかも知れませんね。

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さて、寳勝寺では午前・午後と二回に渡って「楽く楽く法話」を開催しました。やはり「笑顔」が一番です。また昨晩は十月期の木曜坐禅会が行われ、8名の善男善女の方々が参加されました。深まりゆく秋、おおいに自己研鑽に精進して行きたいものですね。友峰和尚より

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第1159話

2016-10-20

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今、全国の各自治体が主体となって、歴史的建造物の復興や古い街並みの保存が進められています。本日は午後3時より野町・少林寺で「金沢ボランティア大学校」の地元受講生の皆様による寺院建造物見学会が開催されました。少林寺も約四百年の歴史を有する禅寺で、金沢市の「伝統的歴史建造物群」に指定されています。和尚の挨拶の後、金沢工業大学・山崎准教授の建造物説明が行われました。

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先日の台風で庫裡屋根が痛み現在修復が行われていましたが、伝統的建造物を補修維持管理するのは実に大変なことです。幸い金沢市には歴史的文化財の修復助成金制度が有る為、本当に感服の至りです。 自坊の大安禅寺も全棟の大修復工事が目前に迫って来ていますが、工事資金繰りを始め難しい問題が山積みです。大切な文化遺産を後世に伝えていく為にも、関係者皆様と色々な知恵を出し合いながらの努力が求められています。さて気温の定まらない今日この頃ですが、皆様にはくれぐれも御身お大切に、お健やかにお過ごしください。友峰和尚より

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第1158話

2016-10-19

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㈱ココ・プランニング中本会長様が 視察の為来山されました

新海誠監督の長編アニメーション「君の名は」が大ヒット中だそうですが、残念ながら和尚は未だ鑑賞していません。と言うのも、あまりアニメ映画が好きではないからなのかも知れません。大学時代には「児童教化研究部クラブ」に所属しており、子供達に色々な漫画を描いてあげていたものでしたが、どうもアニメーション映画の世界には馴染めずもっぱら漫画ブックに興味があったように思います。和尚の記憶する「君の名は」は子供の頃に大ヒットした菊田和夫作のラジオドラマで、放送が始まると大衆浴場が空になった程すごかったそうです。そもそも「君の名は」というタイトルが良いのかもしれませんね。英語で「ホワッチュワネーム?」ですから、平生、人との出会いの中でやはり名前を一番知りたいものですし、その名前からその人の色々な人生を想像するものです。

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金沢市歴史建造物整備課の方に 視察に来て頂きました

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来年一月、息子夫婦に三人目の子供が誕生予定です。お寺の跡継ぎになる事も想定して息子より良い名前を依頼されていますが、子供を持つ親ならそれはそれは誰しもが考えを尽しての命名だった事と思います。子供の成長と共に命名された通りの人生を歩んでほしいと切に願う毎日ですが、それだけに日夜頭を悩ませています。さて、このブログを読んで下さっている皆様! 果たして「君の名は?」 本当に不思議なブログとの出会いですね。いつの日かお会いしたいものです。友峰和尚より

第1157話

2016-10-18

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10月も中盤を過ぎましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか? 思考の秋!悩める秋!なんとなく郷愁を覚えるのもこの時期です。今日は寺カフェはお休みでしたが、卑山に隣接するお家の庭の立ち木伐採の為、朝一番に御祈祷諷経をしました。

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御家の方に引き続き、㈱豊蔵組の担当者の方もお参りをされました。

どのようなものもそうですが、その物体には精霊が宿っているため丁寧な鎮魂の供養をしなければなりません。禅語で言えば「一即仏心」です。その意味を体得できたのは、インドの仏跡・ラジギール(霊鷲山)を訪ねた時でした。御釈迦様が初めて無量寿経や法華経を説法した場所として有名ですが、実に壮大な自然の森に囲まれ、しかも小高い山の上に位置した聖地でした。日本国と違って地平線が望めるような場所に座ると、ことさら悟りを求める必要も無く、そのままが真理の世界といった心境でした。皆様も機会が有りましたら是非一度、お釈迦様が修行をされたインド仏跡を訪ねて頂きたいと思います。和尚も、もう一度ゆっくり聖地を訪ねてみたいと思っています。「我という 小さきものを 捨ててみよ 三千世界に 障るものなし」そんな気分を味わいたいものですね。さてさて今日は休息日!嬉しい嬉しい休息日!なんて、なんて、喜んでいる間もなく、明日からの新たな法務の準備が待ち構えています。一難去ってまた一難か! エイ!! 人生は苦しみの中にこそ安らぎ有りと心得ました。頑張りましょう! 友峰和尚より

第1156話

2016-10-17

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昨晩より降り続いた雨も朝方には上がり、清々しい風が霊苑を吹き抜ける一日となりました。そんな爽やかな日和の中、午前11時より寳勝寺お檀家様の墳墓お骨上げ諷経が挙行されました。この1か月間続けられて来た改葬工事の為の「墳墓お骨上げ」も今日で全てが完了しました。多くの祖霊に見守られながらの修行でした。明日からは愈々豊蔵組様による本格的な改葬工事が始まります。

dsc00934-500x375檀信徒様立会いのもと、最後の御骨上げ諷経のようす

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現在収納されている御先祖の遺骨は全て、新しい「奥の院」墓所に安置されることになっています。和尚のブログも、この1か月間はその殆んどが「寳勝寺霊苑」に関するものでしたが、それだけ集中して今日まで祖霊との対話を重視して来たともいえます。明日からは元のリズムに戻って書画などの制作に取り組んでいきたいと思っています。

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ニュースでは相変わらず築地市場の豊洲移転問題が報道されていましたが、「食のブランド聖地」と言われたほどの築地ですから、移転先が何処であれやはり食の安全安心が確保されるまで論議を尽くしてほしいと思います。聞くところによれば、食の宝庫・北陸地方でさえもここ一番の食材は築地から仕入れて来たと言いますから、ブランドイメージを大切にしてほしいと願っています。さて和尚も「禅寺のブランド」をテーマに、さらに精進して参りたいと念じています。友峰和尚より

第1155話

2016-10-16

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大安禅寺では「大人の書道展」が開催されていますが、今回で四度目になるそうで大いに書を通して自己研鑽に精進頂きたいと思います。和尚も書家の端くれですが、このところは法務の忙しさで落ち着いて筆を持つ時間も無い日々です。書道は実に不思議なもので、一種、職人芸のようなものが有り、いくつになっても「これで良し」という感覚も無く、一期一会の如く「その場っきり」の境涯が映し出されていきます。言い換えれば「書」は人生その時々の心模様なのかも知れませんね。好い時も有り悪い時も有り、悲喜こもごもです。それ故に書道は奥が深いものであると承知しています。江戸時代の有名な禅僧・白隠慧鶴禅師は、大安禅寺開山・大愚宗築禅師の墨蹟を見て大いに悟ったと言いますから、まさに「書は体を現わす」とはよく言ったものです。一般的には書の良し悪しを論じますが、禅僧の書はあくまでもその人の悟り「悟りの境涯」を現わすものとして揮毫されるため、呼び名も「墨蹟(ぼくせき」と言いますから油断は禁物です。

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寳勝寺霊苑から西方寺様の御堂上空を臨む

さて、今日は「寺カフェ」も賑わったようでした。爽やかなお天気のもと、ゆっくり寛いでいる観光客の姿は和尚にとって菩薩様ですね。人間、やはり笑顔が一番ですよ。「和顔愛語(わげんあいご)」の人生です! 友峰和尚より

第1154話

2016-10-15

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9月15日から始まった寳勝寺先祖墳墓お骨上げの諷経も愈々17日を以て全てが終了する予定となりました。今日も御地蔵様のお精抜き諷経をしましたが、大変歴史のある地蔵尊のため、ふれあいパーク霊苑完成時には霊苑の入り口にお祀りされる事となっています。古来より「六道地蔵尊」と言って、「地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上」の六道から極楽の世界へと我々をお導き下さる菩薩様として崇められて来た仏様です。

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この一か月間は緊張の中に日々を過ごして来た感が有ります。故人との対話の時間でも有りました。墳墓を訪れる方も少なくなって来た今日での大規模な改葬計画ですが、一層精進しながら先人の御徳を讃えていきたいと願っています。

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午前中には卑山檀信徒年忌法要が営まれましたが、秋晴れの爽やかなお天気の中での御法要となりました。和尚の新たな檀信徒との出会いはその故人との出会いでも有ります。卑山は四百年の歴史を有する加賀藩の由緒ある禅寺ですから、お檀家様も武家一族の方々がほとんどです。今回の霊苑改葬工事が故人への「報恩謝徳」の行となるよう、念願して止みません。友峰和尚より

dsc00879-500x375お茶の花

第1153話

2016-10-14

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朝方の気温が10℃と、あまりの寒さに驚きました。昨日までは京都に居て約25℃位あったかと思いますが、300キロ離れた京都と金沢では15度も温度差があり、日本列島がいかに細長いかを思い知らされました。爽やかな秋風が終日堂内を吹き抜けて行きましたが、この時期は何に遭遇してもしばし哲学してしまうような気分になるものです。

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今日は再び寳勝寺霊苑のお檀家様墳墓お骨上げ諷経から法務を開始しましたが、合間をみながら中庭のお掃除と整備をしました。小さな坪庭乍ら中々趣のある苔庭で、和尚「お気に入り」の庭でも有ります。来年には卑山全体を周回する和風庭園がお目見えする予定となっていますが、昔からあるお庭も大切にしていきたいものです。さて皆様はこの時期いかがお過ごしでしょうか? 百丈禅師曰く「一日成さざれば一日食らわず」、和尚の留守中に羽咋市の中越様から「能登神子原米」が届けられていました。

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米と言えば「コシヒカリ」と言われますが、「どすこい!」羽咋の神子原米(かみこはらまい)は「全国美味しいお米10」に入った有名な地元のお米です。平成17年には日本で初めてローマ教皇様に献上されたお米だそうです。本当に有り難うございました。明日からは美味しいお米を頂き更に法務に専心して行きたいと思います。友峰和尚より

第1152話

2016-10-13

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京都はこの時期としては珍しく蒸し暑さの残る一日となりました。午前8時半から始まった全国宗務所長会議も正午には無事終了し、その後は一路金沢に向かいました。今回は妻の父の突然の逝去で御葬儀導師を務めたことも有って、引き続いての本山妙心寺での会議出席はとても疲れました。しかしながら、二日間という短期間に多くの人と出会い、多くの事を学んだ有意義な時間でも有りました。皆それぞれに自分の人生を一所懸命に歩んでいる姿を見て、大いに元気を頂いたものでした。「さらに参ぜよ30年!」この言葉ほど厳しいものは有りません。一度っきりの人生だからこそ、粉骨砕身して生きていかなければなりませんね。再び明日より寳勝寺での法務に戻ります。頑張りましょう!!頑張りましょうぞ。友峰和尚より

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