和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第936話 】
2016年 03月 11日 談
昨晩はしんしんと冷え込む厳しい寒さとなりましたが、そんな中、寶勝寺で6名の参加者のもと初めての坐禅会が開催されました。聞くところによれば世界的にも著名な仏教学者・鈴木大拙博士や西田幾多郎氏なども以前寶勝寺で坐禅をされたとか。禅寺の面目は坐禅行にありますから、再び坐禅会が開催されたことを嬉しく感じています。
思えば今から40年ほど前に、大安禅寺で坐禅会を開催したことを思い出します。はじめは数名の会員でしたが、今では毎回20名を超える方々が参加されています。どのような事でも続けることの難しさを感じますが、坐禅ほど続けることの困難さを感じるものも他にないかもしれません。座布団一枚の世界ですから面白味や即効性を求めても無理な話ですが、山登りのように頂上を目指し登って行く心境に似て、苦しみの中に一瞬の安らぎを得るような世界なのかも知れません。
坐禅後、「白隠禅師坐禅和讃」を唱和
「石中に火あり 打たざれば出でず 人中に仏性あり 修ぜずんば現れず」です。とは言っても継続が大切ですから、一人でも多くの方が参加できるよう工夫しながら進めて行きたいと思っています。
来月は4月14日(木)に開催します。ぜひご参加下さい。
一夜明けて、今日は東日本大震災発生から5年目を迎えました。今朝方も厳しい冷え込みとなり、当時の悲惨な津波の災害状況が思い出されます。本堂に飾られた「津波」の図と共に多くの震災物故者の御霊の鎮魂を念ずるばかりです。心からご冥福をお祈り申し上げます。友峰和尚より