和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第634話 】
2015年 05月 14日 談
寶勝寺の六道地蔵さんは以前、御堂が台風で吹き飛ばされ、それ以後は本堂入口のところに安置されていました。先般の本堂修復工事の折、御堂の建っていた元の位置に戻しましたが、現在は仮屋根のため日差しが直接お地蔵さんに当たり、あまりにも暑そうだから今日はすだれを掛けてあげました。
地蔵さんはサンスクリット語で「クシティガルバ」と言い、クシティは大地を指し、ガルバとは胎内を意味するところから「地蔵菩薩」と訳され、特に六道地蔵が有名ですね。我々にもっとも近いところで人々を救済される菩薩として親しまれて来ました。寶勝寺の地蔵さんは皆お顔が違って、とても穏やかな表情をされています。最近の急激な気温の上昇でさぞかしお暑いことと察し、今日はすだれを掛けてお守りすることにしました。
そうですね。他人は、「石で出来ているから、暑さなんて大丈夫ですよ?」と言うかもしれませんが、和尚にとっては自分のように感じますからね。地蔵さまたちが喜んでいるかどうかは、また別の問題です。そういうわけで、これで少しは和尚も六道輪廻(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)から救われるかもしれません。暑い時にはすだれが一番です。すーだね、すーだね。オンカカカビサンマエソワカ 友峰和尚より