和尚のちょっといい話
小春日和の今日、久しぶりに金沢市内散策に妻と出掛けました。昨年の3月に「しいのき迎賓館」で個展を開催しましたが、あれから間もなく1年が経とうとしています。日曜日ながら静かな佇まいを見せる建物は、和尚にとって思い出深い場所となっています。しいのき迎賓館での個展をきっかけにニューヨーク州サラ・ローレンス大学内での墨蹟・禅画展を挙行したわけですから、思いもひとしおのものが有ります。食事をしながらの妻との会話は当然ながらその折々の話題に波及していきましたが、つくづく人との御縁を感じています。そもそも「しいのき迎賓館」とのご縁を頂いたのは、その館にお勤めになっている女性の方からの御依頼でありましたし、そのことを契機にアメリカ行きを決断したわけですから、その女性とのご縁がなければ恐らくどちらの個展も開催されることは無かったかと思います。金沢に縁あって4年目の春を迎えようとしている今日、これからも益々、人との縁の広がりを感じています。食事の後は、石川県立美術館を訪ねました。現在「没後400年記念 高山右近とその時代」の展示が行われていました。南蛮美術展に興味があって訪ねましたが、大安禅寺に収蔵されている「南蛮図屏風」がいかに重要であるか、改めて認識したものです。
美術館内のカフェ「ル ミュゼ ドゥ アッシュ」にて
今では年間に約1000万人の外国人が訪れる日本。400年前の当時、ポルトガルよりはるばる船で渡来した外国人に出会った日本人の驚きは、想像以上のものだったに違いありません。和尚の心はいつしか遠き時代に遡って、織田信長や豊臣秀吉、高山右近、徳川家康、千利休達との会話の中に引き込まれていった、妻との休日となりました。友峰和尚より