和尚のちょっといい話
![]() |

宝勝寺本尊 聖十一面観世音菩薩坐像
ブログをご覧頂いている御方にはあまり関心が無いかも知れませんが和尚にとっては一大事の大掃除です。本日も昨日に引き続き本堂須弥壇の仏間に祀られている十六羅漢像の掃除を午前6時より開始し、夕刻にどうやら全ての作業を終えることが出来ました。


一体ずつ降ろし、新品のマイクロファイバータオルでお身拭いしているところ


十六羅漢と言っても皆様には馴染みが薄い仏様だと思いますが所謂(いわゆる)釈尊の弟子でお悟りを開かれた実在の方々を言い、羅漢仏にはお一人おひとりに名前があります。また十六人の羅漢にはそれぞれ眷属(けんぞく・弟子)がおられるため、五百羅漢とも八百羅漢とも言われています。寺町の曹洞宗寺院・桂岩寺様には五百羅漢像が祀られており、お堂は荘厳な佇まいを見せています。


迦諾迦伐蹉(かなかばっさ)尊者


戎博迦(じゅばか)尊者

それほど大切な仏像ゆえに2日間に渡って慎重丁寧に一体ずつお身拭いをしたわけですが、なにしろ約400年が経過していると見られる各御像には剥離した箇所もあり、接着剤で修復しながらの作業となり本日はまるで文化財修復職員の如きでした。

壊れた光背(こうはい・背中の輪)を直しているところ

周辺に落ちているパーツを探し集め 修復しながら掃除を進めていきます

剥がれ落ちた部分を 接着しているところ

摩訶迦葉尊者のお身拭い中
写真でもおわかり頂けるかと思いますが本尊佛は聖十一面観世音菩薩で、前立ちに摩訶迦葉尊者と阿難尊者が祀られています。いずれの仏像も実に立派で、掃除を終えた仏間は神々しさを増した雰囲気となりました。

割りばしに巻いた小さなクロスで 埃を落としています

阿難尊者

掃除を終えた 須弥壇上の仏間


寺内各所 年末大掃除が進んでいます
さて年末大掃除はまだまだ続きますが、日本古来よりの伝統的行事とも言える年末大掃除はやはり仏教の教えから来ているものと思います。「一に掃除 二に笑顔 三四元気に おかげさま」と皆さん頑張って掃除しましょう!! 友峰和尚より



