和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第4473話 】
2025年 11月 15日 談

 

山門前庭のもみじ 真っ赤に紅葉しました

 

「形見とて 何を残さん 春は花 夏ホトトギス 秋はもみじ葉」また「裏を見せ 表を見せて 散るもみじ」、この二句はあの有名な良寛和尚の辞世の歌です。この時季の紅葉をジッと観賞しているとこの世の無常を感じるとともに何もかも捨て切った、有るがままの無我の境地を感じ取るものです。

 

今年も11月中旬を過ぎ 土曜日の寺カフェ

 

「裏を見せ 表を見せて 散る紅葉」などは何でもない晩秋の風景ながら、秋風に身を任せクルクルクルと真っ赤に燃えながら舞い散る紅葉の姿は「遊戯三昧(ゆげざんまい)」そのものの心境にほかなりません。古来より多くの禅僧が解脱の心境を歌に詠んでいますが、どれも自然の営みの中に自由な心を感じ取っています。

 

穏やかな秋の陽光 ふれあいパーク霊苑

「 清風萬里の秋 」 友峰

 

日本は四季折々の自然豊かな風情を見せる国でもあり、四季の移ろいを観賞するだけでも随分と癒されるものです。和尚は毎日必ず就寝する前には庭を眺めながら深まり行く草木の紅葉を楽しんでいます。

 

苑内の柿木の葉

 

自分の人生と舞い散る紅葉を重ねながらしばしの老いと親しむ時間を楽しんでおり日々のお気に入りの時間となっていますが、皆様にも是非就寝前に自然の風景を観賞することをお勧めしたいと思います。人間の脳は就寝前の出来事を脳裏に記憶しますから、本当に穏やかで安らかな気持ちで眠りに就くことが出来ます。いちどお試しあれ!友峰和尚より

 

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870