和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第4430話 】
2025年 10月 03日 談

 

 

「今ありて 今なき今を 安らかに 忍びつつ行く 今ぞ嬉しき」と一句詠まれた方がおられますが、「忍びつつ行く」がこの歌のキーワードのようで「忍の一字は一生安寧の護符なり」と言えます。坐禅はある意味「忍」の修練とも言え、いかなる雑念が生じても下腹に気を込め“気袋”で雑念を消滅させる「丹力(たんりき)」を養う訓練とも言えそうです。

 

 

SNSが急速な進化と発展を遂げていく現代社会ですが便利なものの裏側には危うさも感じますから、情報化社会が進めば進むほど物事の内容や事情などの真偽を見極める力を養う必要があり、日頃から情報に振り回されないよう「丹力」を養うための坐禅修練をお勧めしたいものです。

 

 

坐禅の効果とは、『どのような情報もいちど脳裏に取り入れ、坐禅の呼吸法に合わせ臍下丹田(せいかたんでん=したばら)に意識を下ろして、丹力をもってすべての意識を分解し正しい情報のみ取り出す』と言ったところでしょうか。いわゆる坐禅は「情報清浄化」の役割を果たしてくれると思うものです。

 

 

 

坐禅の究極の境地を「無心無我」と説かれますが、何も無いのではなく真っ赤に溶けた溶鉱炉の如くで常に心の善悪を打ち溶かしていく「丹力」そのものと言ったほうが分かり易いかと思います。今後も避けては通れないSNS情報化社会の中で「一日一度は静かに坐って身と呼吸と心を整えましょう」と精進して参りたく思うものです。

 

福邦銀行金沢中央支店の堀口さんと

酔芙蓉

 

さて本日は午前中にお檀家様よりご依頼がありました御母堂様祥月命日忌諷経並びに墓前諷経を修業しました。祖霊の追善供養諷経の読経にも「丹力」が不可欠で、お経は真理を波動で霊魂に伝達するため雑念が生じてはなりません。須らく「丹力」を日頃から怠りなく鍛錬して参りたく念ずる今日この頃です。友峰和尚より

 

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