和尚のちょっといい話
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大安禅寺 和尚自室から撮影
穏やかで閑かな大安禅寺での朝を迎えました。夏の終わりを惜しむかのようにヒグラシとミンミンゼミとの蝉時雨の中を境内散歩に出かけましたが、境内を取り巻く山々は初秋の風情を見せています。
令和4年に修復が完了した 鐘楼
まもなく修復工事が始まる 開基堂
昨日の午後には卑山責任役員の酒井総代が来寺され愈好亭で歓談したのち、玄峰副住職が加わり9月12日より開始される卑山修理保存工事に対して浄財のご寄進をお願いするクラウドファンディングの説明を受けました。このところの物価の高騰には本当に頭を痛めるばかりで今後も建築資材の値上げなど大変心配しています。
大安禅寺責任役員の酒井総代が来寺くださいました
玄峰副住職 クラウドファンディングについてお話ししている様子
来年度から開始される庫裡修復工事を前に、昨日に引き続き久方ぶりに庫裡内部を見て回りましたが、和尚の幼少期からの長年に渡る生活場所でもあっただけにあまりの懐かしさに涙の出る思いでいっぱいでした。時折生前の両親の姿や子供達のはしゃぎ回る声が聞こえて来るような不思議な錯覚を覚えながら具に見てまわりました。
来年度から修復工事が始まる 庫裡内部
創建当時の様式に復元されることになっています
嗚呼人生とはまさに夢また夢の世界なのかも知れません! 幸若舞(こうわかまい)「敦盛」の謡に“人間50年 下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり”とありますが、昔も今も変わらぬ老境に至っての心境のようです。
庫裡の かまど
さて感傷的になっていては埒があきません! 瑞巌和尚が修行僧に日々叱咤された言葉「惺惺着(せいせいじゃく」即ち「目を覚ませ!」です。本当に身に染みる言葉です。自分の心に騙されることのないようにしっかりと目を開いて頑張って参りましょう。お元気にお過ごしください。友峰和尚より