和尚のちょっといい話
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ミュンヘン空港を飛び立ちました
ミュンヘンに5日間滞在しましたが、その間、本当に色々な人間模様の姿を垣間見る毎日でした。何かを訴えるかのように大声で道行く人に話しかける人、また逆にひとりでブツブツと呟いている人、電車の中で歓声をあげる若い男性集団。かと思えば道端で深く頭を地につけ物乞いをする若い男性や年老いた女性達、真昼間から酒に酔ってヨロヨロと彷徨い歩く老人、スマホに向かって大声で叫びながら歩き続けている人、爆音で音楽を鳴らしながら走り抜けて行くオートバイ等々。本当に世界中からミュンヘンに来ている観光客集団とのあまりの姿の格差には言葉を失います。
いかに自分が心穏やかで、しかも落ち着いた静かな環境で毎日を過ごさせて頂いているかを思い知らされます。勿論のこと、和尚の見た街ゆく人達の姿がミュンヘンの全ての姿ではありません。先日訪れた臨済禅道場は実に閑静な住宅街にあって、坐禅会に参加されている方々は実に穏やかで、環境が人々に与える影響が如何に大きいか感じ取ったものです。
機内で 大安禅寺に眠る幕末の医師・笠原白翁の映画「雪の花」が放映されていました
羽田空港 着陸の前に撮影
大安禅寺 本堂修理現場 <6月23日撮影>
大安禅寺や宝勝寺は実に素晴らしい環境にあり、大安禅寺が長年に渡って坐禅会が続けられていることもその静寂な環境が支えて来たのかも知れません。普段は当たり前に感じている自然の環境こそ、最大の安心の場所なのだと改めて感謝したものです。人生いちどは何処か静かな場所を選んで自分の心を見つめる時間も大切だと思います。
宝勝寺玄関
和尚留守中の法務を遂行する 新命玄峰副住職
さて留守中は新命玄峰和尚が宝勝寺の法務遂行を全て担ってくれました。遠くミュンヘンから宝勝寺防犯カメラを通して確認することが出来ましたが、なぜか黄泉の国から眺めているような感覚を覚えたものでした。近代文明の力に遺憾なく助けてもらった今回の日本禅文化交流の旅となったようです。友峰和尚より