和尚のちょっといい話
大安禅寺 境内の掲示板
大安禅寺の境内から
思わず身震いするような気温4℃と随分と冷え込んだ朝を迎えました。午前中に卑山藤田通麿総代が来寺くださり、現在進行中の本堂工事現場を文建協高木主任並びに松浦建設(株)の中島現場監督の案内のもと視察されました。
藤田通麿総代とともに 本堂修復工事現場を視察いたしました
「御成り(おなり)の間」
和尚も久しぶりの見学でしたので本堂の内部を具に見て回りましたが、「御成り(おなり)の間」(福井藩主が来寺された際に座る部屋)では長年墨蹟などの表具でお世話になっている表具店「春陽堂」の斎藤公一さんが下地の段取りをしているところでした。
「春陽堂」の斎藤公一さんと
本堂の土間はすっかり完成しており見事なまでに復元され、本堂内陣の間も欅の縁板も復元されており見事な光沢を見せていました。建築に興味のない方でもきっと感動されること間違いなしで、約350年の歴史を充分に感じさせてくれる、歪みのない木目の素晴らしい欅の縁板です。皆様には是非いちど現場を観て頂きたいと願うものです。
本日は京都から来寺された重要文化財記録写真専門のカメラマンさんが早朝から庫裡(台所建物)内部を始め外郭の撮影をされており、第4期修復工事となる庫裡修復工事の準備が進められていました。工事関係者の話として、すべてのお堂が竣工を見るのにあと約10年の歳月を要するとの事でした。
藤田総代と 愈好亭にて
松雲院の玄関
さて境内を取り巻く山々はすっかり紅葉して晩秋の風情を醸し出し、松雲院の前庭は枯蓮が冬の到来を告げるかのようでした。短い滞在時間でしたが久方ぶりに工事現場を視察することが出来、修復工事も順調に進んでいるようで大満足でした。これも偏に皆様からの多くの御支援のおかげと深く感謝申し上げます。和尚も更に精進努力して参りたく念じております。友峰和尚より