和尚のちょっといい話

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友峰和尚のちょっといい話 【 第4107話 】
2024年 11月 14日 談

しろたえ菊

 

「今日有りと 思うて日々に 油断すな 明日をも知れぬ 露の命ぞ」とは慈鎮和尚の詠んだ一句なれど、本当に一日の過ぎゆく早さに翻弄されながら何とか油断しないように心掛けて過ごしています。前日までには翌日の法務段取りをして朝を迎えますが、どうにも思うように進まないことが多く歯がゆさを感じます。

 

小春日和の穏やかな日差しをうける ふれあいパーク霊苑

 

歳を重ねると「若い時は」とか「昔は」とかついつい愚痴をこぼしそうになりますが、どうにもこうにも身体の動きがぎこちなくなるのは仕方の無いことです。「心から 使う我が身の 手足さえ 思うようには ならぬ世の中」と言われた方がおられますが全くに同感です。それでも日々の努力は欠かせませんね。

 

 

本日は自坊から依頼されていた志納所用の色紙描きをしましたが、なかなかどうして指先だけはいまだ健在のようで更なる進化を続けているようです。一見して昔と同じように見える絵でも自分的にはずいぶん違うものです。熟練とは正しく微妙な手や指の感覚の相違を言うのではと思います。自画自賛してもしょうがないですから頑張ってひたすら描いて参りましょう。

 

 

一般世間では「働き方改革」が叫ばれていますが和尚にとっては無縁に思えます。「長生きは ただ働くの他は無し 流るる水の 腐らぬを見よ」の一句は合点がいきます!働くとは要するに身体全体の健康運動に他ならないと自覚するものです。今やらねばいつ出来る!俺がやらねば誰がやる!ごもっとも!ごもっとも! 友峰和尚より

 

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