和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第4056話 】
2024年 09月 24日 談

ふれあいパーク霊苑 秋のバラのつぼみ

 

「海妟河清(かいあんかせい)」の言葉通り気温良し気候良しの穏やかな朝を迎えましたが、皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。お彼岸を挟んで三連休でしたが、このたび秋雨前線の影響による能登半島豪雨災害の被害状況が刻々と報道され現地の惨状が次第に明らかになるにつれ、今から約76年前に発生した福井大震災の状況と大変似ている事に気がつくものです。

 

霊苑奥の院にて 寳勝寺秋季彼岸供養諷経を修業いたしました

 

福井大地震の前、昭和20年(1945)の7月にアメリカ軍の空襲を受け福井市内は壊滅状態になり、その3年後の昭和23年(1948)の6月28日には丸岡を震源地とするマグニチュード7.1の福井大震災に見舞われ、その同じ年の7月25日には福井市内が豪雨による大洪水に見舞われ三重苦となった惨状のなか災害復興に全市民が立ち上がり現在見事に整備された福井市となったわけで、その不屈の精神を不死鳥になぞらえ「フェニックス(火の鳥)」と称し大通りが市内中央に走っています。

 

 

 

今回の能登半島地震と共通するのは、大地震後に発生する気候の変動で山々の地割れに豪雨がしみ込んで山津波となる現象です。また河川が氾濫し未曽有の被害をもたらす異常気象も大地震の影響から来るものと思われます。「歴史は繰り返す」と言われていますが、災害も同じく過去の現象を踏まえ復興対策に全力を注いで欲しいと願っています。

 

龍潭寺むくげ

 

「無事是れ貴人」という禅語が有りますが、「無事」であるためには並々ならぬ辛苦が伴うことも事実です。刻苦光明必ず盛大なりと信じてお互いに助け合いながら踏ん張って参りましょう。負けてたまるか! 友峰和尚より

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870