和尚のちょっといい話

iihanasi_top

友峰和尚のちょっといい話 【 第3706話 】
2023年 10月 10日 談

寳勝寺山門 の 睡蓮鉢

秋雨の降る中、午前中に少林寺お檀家総代 中山家の月参りに出掛けましたが、車窓から眺める街の様子はまるで秋を通り越して冬の到来を思わせるほど寒々と感じたものです。こうも寒暖の差が激しいと本当に体調管理には十分に気をつけてお過ごし頂きたいと思います。

 

睡蓮 / 初夏から秋にかけて花を咲かせます

 

今年もあと2ヶ月あまりとどんどん月日が過ぎて行きますが、世界情勢はここに来ていっきに不安定要素を深めていくばかりで心配の絶えない年末を迎えそうな気配となっています。仏教の教えでもある「和をもって尊しとなす」の語源はお互いを尊敬し合う「リスペクト」する心の大切さを意味していますが、誠に残念ながら近年それとは反対の方向に向かっているように思われます。

 

「 一日清閑 一日福 」 渓仙 書

 

このことは近年の親子関係にも当てはまり「父母の恩・祖先の恩」を報じる報恩謝徳の御法要修業後の参詣者との歓談の席に於いても思うもので、「いつ見ても 親の眼よりは 子供なり 子供心 になるが孝行」という世語があるように「孝行」の意味ひとつに於いてもそうですが、祖霊供養を通して和やかなご家族の交流風景を見るのは本当に嬉しいものです。

 

「 空 行雲流水 」

 

仏教では“心”の根本は「無我、無私、空」であると説いています。「あら楽し 思いは晴るる 身は捨てる 浮世の空に かかる雲なし」と今日も一日和合専一に過ごして参りたいと念じています。友峰和尚より

Copyright© 2014 臨済宗妙心寺派 太白山 寶勝寺 All Rights Reserved.

〒921-8033 石川県金沢市寺町5丁目5番地76号
電話:076-287-3870