和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第2824話 】
2021年 05月 11日 談
青葉若葉の初々しい香りが初夏の風情をいっそう深めていくような大安禅寺の朝を迎えました。境内は実に静かで、「音」といえば時折吹く南風が竹林をすり抜けていくときのヒュヒュ~と言うぐらいです。
無心亭 / 大安禅寺 参道
所用で急遽自坊に戻りましたが法務は目白押しで、休む間もなく修業するものの気持ちはどこまでも穏やかで故郷の有難さを思います。どういうわけかいつもより鳥の鳴き声が少ないのが気にかかるのですが、何か理由が有るのでしょうか?この時期ウグイスは勿論のこと、ホトトギスや三光鳥、アカショウビンなどがよく啼いているのですが? これもコロナウイルス禍と関係が有るのでしょうか?
アカショウビン
三光鳥(さんこうちょう)
ほととぎす
観音道 の 木漏れ日
境内を一周しながら五感を働かせて未来を感じるのですが、現在進行中の諸堂保存修理工事が完成する約10年後の姿を思い浮かべています。時間的余裕は金沢に在寺している時より遥かにゆっくりと時が流れて行くような感じがするものです。思い切ってもっともっと人里離れた深い山中に居住すれば、さらにスローライフが望めるのかも知れませんね。「ポツンと一軒家」なる番組が人気を博しているようですが、忙しい現代社会の人々にとってはきっとその生活環境が羨ましく思うのが人気の原因だと思います。さて寳勝寺の薔薇も見ごろを迎えているようですが、花の季節の5月。大いに初夏の花を愛でたいと思います。友峰和尚より