和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第2743話 】
2021年 02月 19日 談
「無一物中無尽蔵」 渓仙 書
禅宗に於いてはよく「茶礼」をします。その時その時で茶礼の意味も異なりますが総じて「和合」の意味が深く、また「慰労」ということでもよく行われます。修行時代などは作務が行われると一日に何度も茶礼をしましたが、単に休憩するだけでなくその休み時間中に結構アイデアが湧いて来たものです。おそらく一般社会の日常の仕事でも、「茶礼」の時間を作るときっと仕事の効率や職員間の和合にも役に立つと思うものです。コロナウイルス禍の中、最近はリモートでの仕事が急増しつつありますが、職員間のコミュニケーションを円滑にするためにもお互いに時間を決めて「リモート茶礼」を取り入れると良い効果が表れることと思います。
さて、午前中にふれあいパーク霊苑の職員の方と「茶礼」をしましたが、本日は「感謝」の茶礼となりました。禅語に「喫茶去(きっさこ)」の言葉が有りますが、これはなかなか油断がならない言葉でも有ります。「どうぞお茶を召し上がれ」の意味なのですが、お客様へお茶を入れる所作の中に既に相手に対しての問答は始まっているのです。差し出された一杯のお茶を頂くときの心境や如何! 日常の物事は常に心の余裕をもって望みたいものです。友峰和尚より