和尚のちょっといい話
朝方の気温も緩み残雪が見る見る融けていくものの、春の到来を期待するにはまだまだ先の話ながら、それでも境内の木々や草木は新芽が吹き始めているようです。土曜日だというのに人影もまばらで、例年の寺町界隈の雰囲気とはずいぶん異なった感じを受けたものです。ウイルス感染拡大のニュースを耳にしながら外出自粛生活が続いています。少林寺お檀家の桑島様が一冊の本を携え来寺下さいましたが、実に禅問答のような興味深い内容で和尚にプレゼントして下さいました。
見出しの通り世界の名門オックスフォード大学とケンブリッジ大学の入試問題で、「考えさせられる入試問題」と有るように、最初の問題が「あなたは自分を利口だと思いますか?」との質問です。この世のすべての事柄に於いて、その価値の是非を問われる現代社会に在っては実に素朴な質問だと思うものですが、ここでの質問は学問の最高峰を目指す受験生に向かって投げかけられています。皆様ならどのように答えられますか?
人間性の本質に迫るこの質問、言い換えれば「人間の知恵はいったい何に使うべきか!」「どう生かされるべきか!」を学問の本分と捉えるところに質問の視点があるように思うものです。この答えは人さまざまだと思いますが、少なからず人類の平和と幸せの為に学問は生かされてほしいと願うばかりです。
少林寺檀信徒 桑島様とともに
「この広い宇宙に星が幾つあるか答えて見よ。」、これも禅問答です。皆様お分かりでしょうか? 「生まれ子の 次第次第に知恵付きて 仏に遠くなるぞ悲しき」南無観世音菩薩 友峰和尚より