和尚のちょっといい話
友峰和尚のちょっといい話 【 第1907話 】
2018年 11月 07日 談
今日は立冬です。寺町周辺の木々は鮮やかに紅葉し、すっかり枯れ葉を落とした樹木も多く見受けられます。確かに「立冬」の気配は十分に感じられますから、気持ち的にも愈々本格的な冬シーズンに入るのだなとの実感が湧いてきます。
「水を掬すれば 月 手に在り」 渓仙 書
寳勝寺でも各部屋に石油ストーブや温風ヒーターが備えられ、いつの間にか扇風機が姿を消しています。テレビのニュースではアメリカ中間選挙の結果が大きく報道されていましたが、寺町の紅葉を眺めているとまるで別世界の心境です。人間の心ほど移ろい易いものはなく、枯れ葉が舞い散るように実に儚いものです。「勝った負けた」の一喜一憂の世界から脱却して見れば、いつもと変わらぬ自然の営みがそこには有ります。お釈迦様の悟りの教えは「中道」ゆえに、お互いに握手をして和合の道を歩んで行きたいものです。友峰和尚より